英音楽誌『NME』の紙版が廃刊 ポール・ウェラーら音楽家たちがコメント

イギリスの音楽雑誌『NME』が紙版の発行を終了することが分かった。

発行元のTime Inc. UKの発表によると、同誌の紙版は今週末3月9日発行分を最後に廃刊。今後はオンラインでの展開にフォーカスしていく。

2015年からフリーマガジンにリニューアル

1952年に『New Musical Express』として創刊された『NME』。これまでにデヴィッド・ボウイ、The Smiths、Oasis、Blur、The Libertinesなど、その時々のイギリスの音楽シーンを象徴するアーティストが表紙を飾った。特に1990年代のブリットポップムーブメントの頃はBlurとOasisの対立を煽るような記事を展開し、ハイプを作り出した。

2015年にはフリーマガジンとしてリニューアルしていた同誌。Time Inc. UKのポール・チールは紙版廃刊の理由として製作費の増加や広告市場における印刷媒体の厳しい状況などを挙げている。

今後はデジタル展開に注力

『NME』は今後デジタル展開に力を入れていくにあたり、新たにオンラインラジオ局「NME Audio」をローンチ。さらにウェブ版のNME.COMでは、これまでの紙版のカバーインタビューに代わるコンテンツとして「The Big Read」が公開される。

またチケット販売や会員向けサービスの向上に加え、PledgeMusicとのパートナーシップのもとで、新人アーティストをサポートするプラットフォームとしての機能にも力を入れていくほか、有料の増刊号『NME Gold』の発行は続けていくという。

ポール・ウェラー、The Libertines...UKのミュージシャンが廃刊惜しむ

『NME』紙版の廃刊を受け、SNSでは過去に買った『NME』の表紙画像をアップして懐かしむ声が飛び交っている。また同誌と関わりのあったイギリスのミュージシャンたちもコメントを公開している。

The Libertinesは「『NME』の紙版が最後だなんて残念だよ。これまで僕たちをサポートしてくれた全てのライターと雑誌を手に取ってくれたみんなに感謝している」と廃刊を惜しんだ。

ポール・ウェラーは自分が表紙を飾った『NME』の画像と共に「RIP NME」と投稿したほか、KASABIANは「アイコンのような存在がもうなくなってしまうなんて本当に悲しい日だ。いい思い出をありがとう」とコメント。またThe Charlatansのティム・バージェスやThe Wombatsも思いを綴っている。



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