加藤翼の「引き興し」通じてアメリカ先住民族の歴史をたどる映画『ミタケオヤシン』

現代美術家の加藤翼が2013年にアメリカで行ったアートプロジェクトを記録したドキュメンタリー映画『ミタケオヤシン』が、12月6日から東京・新宿バルト9ほかで公開される。

無人島プロダクションに所属する加藤は、寝かせた状態の巨大な建造物を作り、ロープでそれを引き起こす「引き倒し」あるいは「引き興し」と呼ばれる参加型のアートプロジェクトを行っているアーティスト。それらの建造物はその土地に根差した象徴的なモチーフをもとに作られ、建造物の制作や引き起こし作業に地元の人が関わることで、同じ達成感を感じながら建造物が内包する物語を共有することができる。

『ミタケオヤシン』は、加藤のアートプロジェクトを媒介にしながらネイティブアメリカンの歴史を追った作品。渡米した際に現地のネイティブアメリカンと友達になった加藤は、行動を共にするうちに彼らがアメリカの中で静かに絶滅を待たれている存在であることを知り、彼らが直面している就職難や若年層に蔓延するアルコール依存、自殺といった状況を自ら確かめ、今回のアートプロジェクトの着想を得たという。

監督は、加藤と同じ武蔵野美術大学の同期である江藤孝治。同作は以前から加藤の活動を記録することを考えていた江藤が、一般社団法人全日本テレビ番組製作社連盟による「ATP若手映画プロジェクト」に企画を応募したことから実現している。

作品情報

『ミタケオヤシン』

2014年12月6日(土)から新宿バルト9ほかで公開
監督・構成・編集:江藤孝治
出演:
加藤翼
Miles Allard
LaDonna Brave Bull Allard
Chase Iron Eyes
配給:ウッキー・プロダクション

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