椎名林檎が林原めぐみに楽曲提供、アニメ『落語心中』主題歌に

椎名林檎が、テレビアニメ『昭和元禄落語心中』主題歌の作詞作曲およびプロデュースを手掛けていることがわかった。

同曲のボーカルは林原めぐみが担当。椎名は楽曲提供とプロデュースだけでなく、編曲やボーカルディレクションも担当している。楽曲名は後日発表される予定だ。

『昭和元禄落語心中』は、講談社『ITAN』で連載されている雲田はるこの同名漫画をもとにしたアニメ。刑務所に収監されていた主人公・与太郎が、落語慰問会で観た落語家・八雲による演目『死神』が忘れられず、出所後に八雲の住み込み弟子となるというあらすじだ。声優陣には関智一、石田彰、山寺宏一らに加えて、謎の女性・みよ吉訳として林原が名を連ねている。


椎名林檎のコメント

「落語心中」主題歌を書かせていただいて
天下の林原めぐみ女史。その七色の声に触れられるなど、作家として夢のまた夢。JASRACへ、初めてこの筆名を登録した、高校生時分の椎名林檎へ知らせてやりたい。この度の制作は、作曲を続けてきて良かったと実感する瞬間の連続でした。骨の髄まで熱に浮かされそうになりながら、解熱を心掛けながら、天国と地獄を行ったり来たりしながら取り組みました。
先ず、林原女史が、みよ吉の台詞を発して居られる声素材をいただき、キーを採るところから始めました。そのお芝居が余りに真に迫るものだったからです。彼女には、みよ吉役としてお話される音色や緩急そのまま、なるべく自然に発声していただきたかった。話し声の音域の範囲内にメロディやアンサンブルを編んでいくというアプローチは初めての体験でした。
そして本作は、一小節ごとに一つ秒針が進むナンバー。みよ吉の人生の、或る三分間を描写したものです。いよいよ唄をいただくそのとき初めて、曲中に描かれたみよ吉の状況をお話しましたところ・・・いやはや皆まで申しますまい。よろしければ一度、ご試聴いただきたいと思います。兎に角、流石は天晴・林原めぐみ女史。私に思い残すことはございません。
そもそもこれほど面白い原作のアニメ化です。サウンドの整合性を謀るため一足先に拝聴した劇伴も素晴らしい。あらゆる工程で、みなさんが手を抜かず、丁寧に精魂込めて進めておられるのがはっきりと判るすてきな現場でした。そんなプロジェクトへ参加させてくださり、ほんとうにありがとうございました。感謝しきりです。完成品を拝見するのが楽しみです。

林原めぐみのコメント

「椎名林檎」
売れに熟れたこの果実とのご対面。奮起せぬ訳はなく…。
ことさらに高揚した自分をいさめるように向かった録音場(スタジオ)。
TVシリーズの収録が終了していることをこれほど感謝するレコーディングはなかったかもしれない。
「彼女」の血肉を介して生まれた「もう一人のみよ吉」が襲ってくる。ひたひたと、確かな足取りで…。
私の中の「みよ吉」と「もう一人のみよ吉」がゆるゆると溶け合い、楽曲として「落語心中」という作品を表現する為の新しい命が生まれました。
彼女のオーダーを受け止め…答え、更なるオーダーに悩み、受け止め、咀嚼し、ひたすら「肉声(コエ)」にしてゆく。 そのゆったりとした、それでいて的確なラリーは、大変エロティックな作業でした。

「あたし 求められれば いくらでも 変われるよ」
『昭和元禄落語心中』第四巻 P35より

二人の女遊(女優)の絡み合い。
お互いに、きっと一生忘れない宝物のような時間…。
全ての過去に感謝する時間でありました。
林檎さん…あなたに「ここ、あえてこんな風に…」と言われるたび、全力でお答えせねば…と、キュン…としておりましたのよ…。
しあわせをありがとう。
このしあわせを是非皆様にも一度味わってみていただきとうございます。

番組情報

『昭和元禄落語心中』

2016年1月からMBSほかTBS系列「アニメイズム」で放送
監督:畠山守
原作:雲田はるこ『昭和元禄落語心中』(講談社)
主題歌:林原めぐみ
音楽:澁江夏奈
アニメーション制作:スタジオディーン
声の出演:
関智一
石田彰
山寺宏一
小林ゆう
林原めぐみ
家中宏
牛山茂
山口勝平
加瀬康之
須藤翔
茶風林
遊佐浩二
林家しん平
ほか

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