フェルメール『真珠の耳飾りの少女』が14年ぶりに来日。8月から大阪中之島美術館で展覧会開催

メイン画像:ヨハネス・フェルメール 《真珠の耳飾りの少女》 1665年頃 (C) Mauritshuis, The Hague

朝日新聞社が8月21日から大阪中之島美術館でフェルメールの代表作『真珠の耳飾りの少女』を目玉とする展覧会を開催することを発表した。

『真珠の耳飾りの少女』の来日は、2012年から13年にかけて東京と神戸で約120万人が来場した『マウリッツハイス美術館展』以来、14年ぶり。同作を所蔵するオランダ・ハーグにあるマウリッツハイス美術館は、現地で鑑賞してもらうという方針のもと、原則、同作を館外に貸し出していないため、日本で鑑賞できる機会は最後となる可能性があるという。巡回なし。展覧会の詳細は2月下旬ごろ発表予定。

『真珠の耳飾りの少女』とは

美術の黄金時代であった17世紀オランダを代表する画家の一人、ヨハネス・フェルメール(1632~75年)により1665年ごろに描かれました。想像上の人物の顔を描いた「トローニー」と呼ばれるジャンルの作品です。この絵に描かれている少女は、エキゾチックな衣服に東洋風のターバン、そして印象的な大きな真珠のイヤリングを耳につけています。
フェルメールは光の表現の達人でした。本作品では、少女の柔らかな顔のぼかされた輪郭線と、濡れたような唇、そして真珠の輝きに彼の手腕が発揮されています。
またターバンの鮮やかな青は、ラピスラズリという貴重な鉱石から作られた顔料によって描かれています。フェルメールはこの色を好んで使っていたため、別名「フェルメールブルー」とも呼ばれます。この絵が描かれた17世紀当時、ラピスラズリは金よりも高価でした。フェルメールの光の表現が凝縮され、「フェルメール・ブルー」を贅沢に使用して描かれたこの絵は、まさにフェルメールの代表作と呼ぶにふさわしい作品です。

『真珠の耳飾りの少女』が辿った数奇な運命

フェルメールが1675年に43歳で死去した後、残された作品は競売にかけられるなどして散逸しました。「真珠の耳飾りの少女」も他の作品とともに1696年に競売された目録が残っています。その後所有者を転々とした後、1881年にオランダ・ハーグのオークションで、デ・トンブがわずか2ギルダー30セント(約1万円)でこの絵を購入しました。
1903年、マウリッツハイス美術館へ寄贈されて以降、世界各地の展覧会で展示されてきましたが、小説『真珠の耳飾りの少女』(トレイシー・シュヴァリエ著)や、同作の映画化(2003年公開)により、世界的な知名度を高めました。

展覧会特別キャラクターは朝日新聞社のオリジナルキャラクター「マダニャイ」。『真珠の耳飾りの少女』をモチーフにした特別バージョンとして展覧会を盛り上げる。マダニャイは朝日新聞の元社員である夏目漱石に憧れ、つけヒゲをつけた子猫。名前は読者公募によって「吾輩は猫である。名前はまだない(マダニャイ)」という一文からつけられた。

【マウリッツハイス美術館マルティネ・ゴッセリンク館長のコメント】
朝日新聞社は、2012年から2014年にかけて行われたマウリッツハイス美術館の改修以来、当館にとって非常に重要なパートナーです。朝日新聞は、世界各地の海外美術館とともに、毎年さまざまな展覧会を企画しています。2026年に大阪で開催される展覧会で、朝日新聞社と協力できることを大変光栄に思います。一方で、当館には毎年、フェルメールの《真珠の耳飾りの少女》を愛する何千人もの日本人観光客が訪れます。当館にとって、この《少女》の旅は、日本の皆さまに彼女を送り届けられる、おそらく最後となるであろう特別な機会です。

【堀越礼子・朝日新聞社常務取締役(大阪本社代表兼文化事業エグゼクティブプロデューサー)のコメント】
世界的に名高いフェルメールの傑作《真珠の耳飾りの少女》を、大阪中之島美術館でご紹介できることを大変光栄に思います。朝日新聞社が主催の展覧会で本作品を紹介するのは今回で2度目となります。1度目は2012年の「マウリッツハイス美術館展-オランダ・フランドル絵画の至宝」展で、私がプロジェクトリーダー兼プロデューサーとして企画、推進しました。同展は東京・神戸の2会場で約120万人の来場者を記録しました。以降同美術館とは、コロナ禍で往来がままならない間を挟みつつも定期的に訪問したり、共同で商品を開発したりするなど、良好な関係を続けてきました。「第2のマウリッツハイス美術館展」に向け辛抱強く交渉を進めている中で、改修によって世界で一か所だけ展示できる情報をつかみ、他国との厳しい獲得競争となりましたが、これまでの信頼関係が活きて、今回の展覧会の実現に繫がりました。≪少女≫の来日は、ほとんど奇跡と言えるでしょう。ぜひ多くの皆様に、今回の≪少女≫の旅を、一緒に楽しんでいただきたいです。

フェルメール展公式サイト 展覧会公式X 展覧会公式Instagram


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