都心のオアシス! 東京の公園・庭園案内 パート1

都心の暑さからかんたんに逃れるためには、緑豊かな公園に訪れるのが一番です。広大な緑の芝生や、穏やかな池、大きな木々などは、コンクリートやアスファルト、ガラスで埋め尽くされた都市の生活から離れ、とても良い気晴らしになるでしょう。今回は、都心のオアシスにふさわしい東京の歴史的な公園・庭園を紹介します。

※本記事は『HereNow』にて過去に掲載された記事です。

1人静かに過ごすのがオススメ『小石川後楽園』

『小石川後楽園』は、東京ドームの隣、JR飯田橋駅から10分弱ほど歩いたところにあります。

元々『小石川後楽園』は、徳川頼房(江戸初期の水戸藩主)の個人庭園として造られたもので、後に跡継ぎである徳川光圀によって完成され、1938年の一般開放以来、重要な歴史的遺産として特別史跡に指定されています。

『小石川後楽園』のつくりは、池を中心とした「回遊式築山泉水庭園」となっており、中央にある大きな池を中心に、なだらかな丘、蛇行する石畳と豊富な緑に囲まれています。この景観には、徳川光圀が師と仰いだ儒学者・朱舜水の影響が反映されて、庭園全体に中国の影響を感じます。入口から入って左手にある穏やかな池は、中国の西湖の影響を受けており、池の真ん中を貫く細い道(西湖の堤)が特徴的です。

『小石川後楽園』は、こうした歴史的なルーツや建造物も魅力的ですが、なにより一人で静かな時間を過ごすのに最適な場所です。コンパクトな敷地内には、驚くほど様々な種類の花や緑が、ゆったりと生息しています。

入口から一番奥にある芝生の背後には梅林が連なり、一年を通してアヤメ、フジなど多様な花たちが咲き乱れています。庭園内の道の一角にはベンチや腰掛けが設置されており、その多様な植物が織りなす心安らかな景色をゆっくりと堪能することができます。

庭園の内部に歩みを進め、より一層静かな中心部に足を踏み入れれば、夏のざわめきから、そして東京の暑さからも解放されることでしょう。

小石川後楽園
住所:東京都文京区後楽1-6-6
営業時間:9:00~17:00
定休日:12月29日~1月1日
入園料:300円
URL:http://teien.tokyo-park.or.jp/contents/index030.html

のんびりとしたピクニックに最適!『新宿御苑』

新宿の最も東に位置する『新宿御苑』は、何度行っても違った散策の楽しみ方ができるほど、広大な面積を誇る庭園です。

『新宿御苑』の成り立ちはとてもユニークで、もともと江戸時代には信濃高遠藩主・内藤清枚の個人邸宅の一部で、その後、果物や野菜、その他様々な植物の栽培に関する包括的な研究も行われていました。また皇室の所有地であった頃には動物園、ゴルフコース、レストハウス(休憩施設)などが併設されていました。

周囲3.5kmに渡って広がる『新宿御苑』には、それぞれ独自の雰囲気とスタイルを持ったエリアが組み合わされています。「イギリス風景式庭園」エリアは、ゆったりと広い芝生が特徴的で、家族や友達連れで週末は賑わい、「フランス式整形庭園」エリアにはバラ花壇があり、そこでは初夏と秋に様々な種類のバラが咲き誇り、両側をプラタナスの木が囲んでいます。

庭園の一番の見所と言えば、なんといっても「日本庭園」。茶室とよく整えられた木々がまばらに点在するなだらかな丘が池を縁取っています。曲がりくねった地形は見る角度によって変化し、自分のペースでじっくりと、ときには何時間もかけて散策することができます。

新宿駅からもほど近いロケーションにあるため、『新宿御苑』に行く途中で飲み物や軽食を買うことができるのも、この庭園の魅力の一つ。ケーキやコーヒー、サンドイッチやお寿司など、さまざまなフードを庭園の入り口から歩いて10分以内で調達することができ、園内にも売店があります。敷物と日焼け止めさえ持って出かければ、気持ちいい夏のピクニックが楽しめるでしょう。

新宿御苑
住所:東京都新宿区内藤町11
営業時間:9:00~16:00
定休日:月曜日
入園料:200円
URL:http://www.env.go.jp/garden/shinjukugyoen/index.html
注:庭園内では玩具やスポーツ用品の使用やアルコール飲料を持ち込んだり飲んだりすることは、禁止されています。

公園だけではなく、文化的体験も味わえる『上野公園』

日本初の公園として知られる『上野公園』は、その名の通り上野駅の周辺に位置しており、並木道、池、文化施設や、見所のある建築物が特徴的です。

『小石川後楽園』や『新宿御苑』よりももっと流動的なレイアウトで成り立っている『上野公園』は、蓮とボートのある「不忍池」からくねくねと曲がった道が、公園の真ん中にあたる桜並木の大通りに繋がっており、道はさらに上野公園入口付近に存在する博物館やホールなどがある小高い丘に続きます。遊歩道や路上パフォーマンス、そして様々な公園好きの人々が溢れ、一つの場所からまた別の場所への移動を楽しいものにしてくれます。

『上野公園』内にあるパンダで有名な『上野動物園』の誘惑には抗えませんが、公園内の博物館や美術館などの文化施設もここでは見逃せません。常設のコレクションを集めた展示以外にも、博物館の建築物そのものが魅力であり、『上野公園』内には、建築家・前川国男が手掛けた『東京都美術館』や、彼の師であるル・コルビュジエが手掛けた『国立西洋美術館』などが存在します。

緑と芸術。『上野公園』でのひとときは、豊かな文化的体験となってくれることでしょう。

上野公園
住所:東京都台東区上野公園・池之端3丁目
営業時間:5:00~23:00
入園料:無料
URL:http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/toubuk/ueno/index_top.html
プロフィール
ベン・デイビス
ベン・デイビス

オーストラリア出身の編集者。2010年より東京を拠点に活動。ローカルな視点から都市を紹介するオンラインマガジン「The Thousands」東京版の編集者としての経験をした後、2015年にCINRAに入社。ANAの訪日外国人向けサイト「Is Japan Cool?」にコラムを寄せるなど、地域の魅力を伝えている。



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