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第4話:不法侵入中に、HIROKIさん(Dragon Ash)へインタビュー -連載・コラム:CINRA.NET

謎多きパンクバンド「秘密ロッカー」について調査を続けるさなか、プロデューサーを務めるDragon AshのHIROKI氏から突如呼び出しを受け、ギターのタモ(森田祐介)氏に会うため都内某所の彼の自宅へと向かったHIROKI氏と私。しかし、家に到着してもタモ氏は姿を見せず、鍵は開けっ放し。「入って待ってようぜ」というHIROKI氏の言葉につられて、ついつい不法侵入してしまったが、よく見ると部屋の中は秘密ロッカーの「ヒミツ」を紐解くアイテムがいっぱい。タモ氏がいないのをいいことに、好き放題部屋を捜索する二人だったが、タモ氏が帰ってくる気配は一向になく、ついには冷蔵庫の缶ビールを勝手に飲み始めることに……。アルコールの力もあってか、普段は怖いHIROKI氏もなんだか饒舌になってきたところで、私は思い切ってずっと気になっていた質問を投げかけた。

不法侵入中に、HIROKIさん(Dragon Ash)へインタビュー
タナカ

―あのー、HIROKIさんって、そもそもどうやって音楽始めたんですか?

HIROKI

HIROKI:なんだよ急に。ギター始めたのは21才のときだったかな?

タナカ

―えっ、そんな遅いんですか? 学生のときにやってたとかじゃなくて?

HIROKI

HIROKI:学生のときはバンドブームだったけど、楽器ができないからボーカルやってたよ。GASTANKがインディーデビューしたくらいのハードコアが流行ってた時期で、ギズムのコピーとかしてたなぁ。

タナカ

―出身はどこなんですか?

HIROKI

HIROKI:岡山。18才で東京に出てきて、ふらふらしてたら「金になる仕事あるよ」って言われて、ついて行った先がヤ○ザみたいなところだったんだよ。そこでしばらく働いてたんだけど、本格的にヤバそうになってきたから、海外に行くっていう体裁でやめさせてもらったんだよね。で、急に暇になったから、「バンドでもやるか」って。そこから一緒に辞めた親友とバンド始めたら面白くて、いまもずっと続けてる。

タナカ

―そのバンドでギターを始めたんですか?

HIROKI

HIROKI:そうそう。ろくにコードもわかってないくらいのレベルだったのに、「ギターちょっと弾けるよ」って(笑)。親友はベースだったんだけど、「シド・ヴィシャスになりたい」って言ってたくらいだから、俺よりもヘボかったな。だからスタジオ入ってもコピーできないからオリジナル作ってた(笑)。

タナカ

―そんな理由でオリジナル曲を(笑)。でも、そこから弾けるようになるもんなんですね。

HIROKI

HIROKI:ライブはけっこうやってたんだけど、対バンのヤツにギターの弾き方を教えてもらってたね。「それどうやってんの?」みたいな。そのクセがあって、いまでもタモに「それどうやってんの?」って聞いたりしてて。

通好みなシブいフレーズから、圧倒的な存在感を放つテクニカルなフレーズまで自在に操るHIROKI氏が、まさかギターを21歳で始めたなんて、思いもよらなかった。しかし、さらに話を聞いていくと、こんなエピソードは序の口と思える波瀾万丈な物語が……。

当時はバブルだったから、俺はたくさん金を出すメーカーと契約したくて(笑)。
タナカ

―その後、そのバンドはどうなったんですか?

HIROKI

HIROKI:3年くらいやったんだけど、ベースが「ちょっとイタリアに行ってくる」って言っていなくなっちゃったんだよ。だから、スタジオミュージシャンやってる先輩に、「一緒にバンドやってもらえませんか?」ってお願いして、新しいバンドで2年くらいやったのかな。そこですごい鍛えられたんだよね。それで、その後にJASONSってバンドを組んだんだけど、それがトントンと人気が出て。当時はWRENCHとか、SUPER JUNKY MONKEYとか、COKEHEAD HIPSTERSとか、Hi-STANDARDとか、あの辺のバンドがみんないたんだけど、一緒にやってるうちにシーンがどんどん盛り上がって。楽しかったね。昼間はトラック乗ってバイトしてたんだけど、夜クラブに行ったらVIP待遇みたいな。

タナカ

―確かJASONSがそのままSTROBOに発展したと思うんですけど、どういう経緯で?

HIROKI

HIROKI:JASONSにメジャーから契約したいって話が来て。俺が契約交渉とかやってたの。で、当時はバブルだったから、俺はたくさん金を出すメーカーと契約したくて(笑)。「お前、いくら出せるの?」みたいなこと言ってたなぁ。

タナカ

―それでメジャーデビューしたんですか?

HIROKI

HIROKI:バンドを組んで1年後くらいにアンティノス(いまはなきソニー系のレコード会社)の社長から契約したいって言われて、俺は「ヤダ。いくら出せるの?」って言ってたんだけど、メンバーがしゃぶしゃぶをごちそうになったあたりから心が揺らいで。

タナカ

―わかりやすい(笑)。

HIROKI

HIROKI:それで、曲がたまり次第出そうということで仮契約をして、毎月60万くらい育成費みたいなのをもらうようになったんだけど、急にバイトも半分くらいで済むようになったから、気合い入れて週に3回とかリハをやってたの。そしたらだんだんバンドがギスギスしてきて(笑)。ボーカルのヤツが歌詞を書いてこないから、「給料減らすぞ」とか言ってたら、「金は要らないから、もう辞めたい」ってなっちゃって、結局脱退したんだよ。

タナカ

―えっ、契約はどうなったんですか?

HIROKI

HIROKI:それから3人で代わりにボーカルやりながら続けたんだけど、その頃には音響系の音楽が好きになってたから、BOREDOMSとか出てるような山のパーティーに出入りするようになって。最終的には歌無しのダンスミュージックをやるようになって、それがSTROBOになったの。アンティノスはいわゆるミクスチャーバンドを出したいと思って契約してくれたから、このまま金もらってても申し訳ないし、「やめさせてください」って言ったら、社長から「プロデューサーにならないか?」って言われて。俺だけアンティノスのお抱えプロデューサーみたいになったんだよね。

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