『ヨコハマ カルチャーガイド』 -街から生まれるクリエイティブ-

『ヨコハマカルチャーガイド 街から生まれるクリエイティブ』vol.04 マームとジプシー(藤田貴大)と行くヨコハマまち歩き

『ヨコハマカルチャーガイド 街から生まれるクリエイティブ』vol.04 マームとジプシー(藤田貴大)と行くヨコハマまち歩き

4.廃団地:散歩をしていて見つけた、お気に入りの休憩スポット

廃団地

「休憩中はいつも外で過ごしているんです。煮詰まったときは2、3時間くらい出ていますね」と、急な坂スタジオを後にして、藤田さんの足は公園を抜け、住宅街の中へと向かって行きます。「ここです」という、その視線の先にあったのは、今はもう使われなくなってしまった廃団地。では、その魅力とは何なのでしょうか?「この場所が『歴史』になっているのがいいんですね。人が住んでいたら、その場所は住んでいる人のものですが、誰も住んでいなければ、みんなに共有される記憶になります」。ここでも、藤田さんの重要なテーマである「記憶」が浮かび上がってきます。

「ここから見るランドマークタワーの眺めが最高なんです」という藤田さんの案内を受けたどりついた場所からは、団地と団地の間にひょっこりとそびえるランドマークタワーが見えました。廃団地とランドマークタワーという、相反する2つの横浜の姿が溶け合った不思議な空間が、そこには広がっていました。

廃団地
団地と団地の間にひょっこりとそびえるランドマークタワー
自分だけが知っている、とっておきの横浜の景色を見つけてみてはいかがでしょう?

5.ヨコハマ創造都市センター(YCC):横浜でも屈指のオシャレな文化施設。アート関連のグッズ販売も充実!

ヨコハマ創造都市センター(YCC)

続いて、桜木町駅をまたぎ「ヨコハマ創造都市センター(YCC)」へと足を向けます。1929年に建築された旧第一銀行横浜支店の建物を移転改築したこの建物。近代の雰囲気を今に伝えるこのオシャレな施設では、アートイベントや、雑誌・CMなどの撮影も行われています。

ヨコハマ創造都市センター

しかし、そんなYCCで藤田さんが行ったのは、なんと「エア・バレーボール」という聞き慣れない競技。いったいどのようなものなんでしょうか?「ボールを使わないで行うバレーボールです。フェスティバル/トーキョーで発表した『ハロースクール、バイバイ』の劇中に、バレーボールをするシーンがあったんですが、このエア・バレーボールを競技として、白神ももこさん率いるモモンガ・コンプレックスっていうダンスカンパニーのチームと対決したんです」と熱弁する藤田さん。しかし、いくら話を聞いてもその内容がよく理解できません…。YCCの池尻美紀さんも、初めて「エア・バレーボールをやりたい」という話を藤田さんから持ちかけられた当時を振り返り「全然意味がわからなかったんですよ」と笑います。けれどもその熱意に押され、とりあえずやってみようということになったエア・バレーボール対決。ユニフォームも揃え、USTREAMでの配信も行ったこの戦いは、意外にも(?)アーティストや街行く人々などがその真剣なバレーボール姿に引きつけられ、大盛況のうちに幕を閉じたといいます。ちなみにその勝敗は「一応、ウチが勝ったみたいですね」…勝敗の基準は、いまもって謎に包まれたままです。

また、横浜にちなんだ様々なアートグッズの販売も行っているYCC。書籍や雑貨などの他に、急な坂スタジオのレジデンスアーティスト矢内原美邦さんが率いるクリエイター集団ニブロールメンバーで、ファッションデザイナーの矢内原充志さんが手がける「ニブロールアバウトストリート」のトートバッグや障がい者と共同製作したファブリック製品なども販売しています。ここで藤田さんの触手が動いたのは、点字新聞を再利用してつくられたノートと、縫製用紙を使ったノート。「気に入ったノートを見つけると、つい買っちゃうんです」という藤田さん。この2冊のノートから生まれてくる新しい物語を楽しみにしたいところです。

トートバッグ
住所:横浜市中区本町6-50-1
電話:045-221-0325
HP: http://www.yaf.or.jp/ycc/
素敵なデザインの商品が揃うショップで、藤田さんもノートを購入

6.缶詰BAR キンコンカン:一日の疲れを癒してくれる、「缶詰が主役」のBAR

缶詰BAR

お気に入りのノートを見つけ、大満足の藤田さんがこの日最後に訪れたのは桜木町駅近くにある「缶詰BAR キンコンカン」。缶詰製品を取り扱うという一風変わったコンセプトのこのバーは、昨年のオープン以来、横浜で働くサラリーマンや、近所の人々、観光客などの憩いの場所となっています。

取り扱う缶詰は80種類以上。数百円の手軽な缶詰から5,000円の「フカヒレ姿煮の缶詰」まで、幅広い世界を楽しめるこのお店。数ある缶詰の中でもSPAMがいちばんのお気に入りという藤田さんですが、本日はオイルサーディーンをセレクト。缶詰の上に盛りつけられたタマネギとのハーモニーはとても缶詰の味とは思えません。もちろんBARの名前に恥じることなく、日本酒、焼酎など計100種以上の幅広いお酒を取り揃えるキンコンカン。全国各地から集めた缶詰とも相性抜群のレアなお酒がグイグイ進み、藤田さんはほろ酔い気分で店を後にしていました。

缶詰BAR
定番からレアなものまで、あらゆる缶詰が。その日の気分に合わせて選んでみては?
ここに紹介した横浜の魅力は、まだまだほんの一部のようです。ぜひ皆さんも自分にとってのお気に入りの横浜を見つけてみてください

特設公式ホームページには、参加イベント詳細から最新情報まで、全ての情報が集まっています!

200を超えるイベントを網羅した特設公式ホームページには、エリア別や、ジャンルと期間を自由に組み合わせてのイベント検索機能が備わっているほか、1000人を超える横浜ゆかりの人々から寄せられた横浜の『おすすめ』情報が掲載された手書きの「横浜からの招待状」を閲覧可能。ホームページには、モバイルサイトが併設されており、携帯電話からも閲覧可能です。
http://www.invitation-yokohama.jp/

横浜からの招待状

PAGE 1 > 2

『ヨコハマ カルチャーガイド』-街から生まれるクリエイティブ- 連載もくじへ



フィードバック 0

新たな発見や感動を得ることはできましたか?

  • HOME
  • Article
  • 『ヨコハマカルチャーガイド 街から生まれるクリエイティブ』vol.04 マームとジプシー(藤田貴大)と行くヨコハマまち歩き

Special Feature

Crossing??

CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?

詳しくみる

JOB

これからの企業を彩る9つのバッヂ認証システム

グリーンカンパニー

グリーンカンパニーについて
グリーンカンパニーについて