批評家・水上文の著書『たったひとり、私だけの部屋で クィア/フェミニズムと共に文学を体験する』が9月18日に刊行される。
同書では、現代日本文学をクィア/フェミニズムの視点から読み解き、文学を通して社会のかたちを解明。身体、性、家族、アイデンティティ、ケア、暴力など、文学作品に刻まれたテーマを手がかりに、私たちが生きる社会に深く根づく規範や権力構造を問う。
宇佐見りん、綿矢りさ、李琴峰、高瀬隼子、金井美恵子、松浦理英子ら現代作家の作品論に加え、ブックガイドや批評、エッセイを多数収録。
帯には、斎藤美奈子、北村紗衣、吉田恵里香のコメントが掲載されている。
【斎藤美奈子のコメント】
デビュー作でこれはヤバいです。多数派の価値観をゆさぶり倒す、批評の最前線です
【北村紗衣のコメント】
からだ、性、家族、アイデンティティなどを切り口に現代日本文学を批評する、読み応えたっぷりの本
【吉田恵里香のコメント】
世の中への冷静な怒りが痛快爽快。理性と優しさに裏打ちされた闘志が、読者の心の傷を癒してくれる
【目次】
はじめに
狭間の沈黙
01 ほかならないこの身体で
私の身体を生きるためのブックガイド
女たちの声――現代日本文学における母娘について
母の娘――宇佐見りん『かか』について
02 異性愛規範を穿つ
クィアなフェミニストとして生きること
クィアな時間を考えるためのブックガイド
いかに「愛」を語るか――綿矢りさ作品における女性同性愛について
03 ここに楔として打ち込まねばならない
シスジェンダーとは何か?
クィアを死なせない文学――李琴峰『言霊の幸う国で』評
補論(1):「キャンセルカルチャー批判」批判
補論(2):文学の自由と暴力――笙野頼子批判
フェミニズムとトランスジェンダー――笙野頼子『水晶内制度』をめぐって
トランスジェンダーの物語をめぐるブックガイド
04 生きることに耐えて学ぶ
あなたを許さない--高瀬隼子作品について
シェイクスピアの妹など生まれはしない――初期金井美恵子作品をめぐって
我ら拷問者――松浦理英子作品とクィアな教育論
撮影:西田香織
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