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時間に追われない生き方から suzumokuインタビュー

時間に追われない生き方から suzumokuインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:柏井万作
2011/07/21

「ウチナータイム」、もしくは「沖縄時間」という言葉をご存知だろうか? Wikipediaを引用させてもらうと、「時間にルーズであることを自嘲的に揶揄した言葉」とのことだが、つまり、沖縄にはそのルーズさを許容できるゆったりとした時間が流れているということであり、普段東京で時間に追われている人たちが沖縄に憧れるのは当然と言える。そんな沖縄を訪れたsuzumokuは、トレードマークのアコギではなく、エレキの弾き語りで、1日の始まりから終わりまでを描いたアルバム『Ni』を完成させた。12曲を通じてじっくりと描かれた「1日」からは、はっきりと沖縄時間が感じられ、アートワークやミュージックビデオも含め、suzumokuの過ごした沖縄での日々を追体験できるだけでなく、日常が続いていくことの尊さを、改めて再認識させられるような意味も持った、味わい深い作品である。

楽器屋に行っても、アコギのコーナーじゃなくて、エレキのコーナーに行くようになって(笑)。

―『Ni』は沖縄レコーディングによるエレキの弾き語り作品という、これまでとはちょっと趣の異なる作品となったわけですが、なぜこのような作品が生まれたのでしょうか?

suzumoku:昨年の末に初めて沖縄に行って、ストリートライブをやったんです。そのときに今回レコーディングしたスタジオも見ることができて、「ここで泊まりながらレコーディングできたらいいね」なんて話をしてたんです。それで、今年に入って5月あたりにできそうだって話になって。

―トレードマークのアコギではなくてエレキを使ったのはなぜなんですか?

suzumoku:当初はアコースティックギターでのんびり弾き語りっていうイメージだったんですけど、エレキギターというものに徐々に興味が沸いてきてたんですよね。元々専門学校でギター製作の勉強をしていて、エレキはたくさん作ってたし、友達のライブを見に行ったりして、いつもはアコギを持ってる人がエレキに持ち替えて弾いてるのを見たりすると、「やっぱりエレキもいいもんだな」って。だんだん楽器屋に行っても、アコギのコーナーじゃなくて、エレキのコーナーに行くようになって(笑)。

時間に追われない生き方から suzumokuインタビュー
suzumoku

―suzumokuさんって、本当にギターが好きですよね(笑)。

suzumoku:ギターを作るくらいですからね(笑)。それで沖縄でレコーディングをしようと思った時に、これまでもアコギの弾き語りはちょこちょこ作品にもしていたので、もっと違うことをやりたいと思って、じゃあエレキでやろうと。アコギに比べてエレキの方が力まずに弾けるし、沖縄のタイム感の中、さらにまったりとした良さが出せるんじゃないかっていうのもあったりして。

―エレキギターは持ってたんですか?

suzumoku:いや、持ってなかったので、スタジオにあるエレキギターを借りて、5本ぐらいズラッと並べて。でも、今までエレキはそんなに弾いてこなかったので、どのギターがどういう音かよくわからないわけですよ。だから、ホント見た目とニュアンスで、「この曲はストラト、これは…グレッチかな?」みたいな、楽器と曲のイメージをなんとなくつなげていったんです。

―じゃあ、アンプもそのスタジオにあったやつを使って?

suzumoku:はい、エフェクターも繋げずに、素直なギターの音でやりました。今までアコギの音に慣れてたから、エレキの弾き語りだとチープになっちゃうかなって思ったりもしたんですけど、意外にもチープさはまったく感じなくて。やっぱりアコギの弾き方で弾いてるので、6つの弦が全部鳴ってるんですよね。そういったことも含めて、すごい面白いものができたと思いますね。

―ちなみに、その後にエレキは買ったんですか?

suzumoku:買いました! 沖縄から帰ってきて、自分に合うエレキギターを探し始めたらどんどん楽しくなっていって、引越しの物件選びと似てるんですよね(笑)。いろんな楽器店に行って弾き比べまくった結果、つい最近ようやく見つかりまして。

―何を買ったの?

suzumoku:ほとんど一目惚れに近かったんですけど、ギブソンのES-320っていう、71年から74年ぐらいまでしか作られてない、市場に全然出てこないやつらしいんですけど、ルックスも面白かったし、弾いてみても違和感なくて、ずっと忘れられなくなっちゃって。

―一目惚れだったけど、そのときすぐには買わないで、「でもやっぱり…」みたいな感じ?

suzumoku:そうなんですよ。色々他のギターとも比べたんですけど、「やっぱあれかな」って。一番最初の「何だこれ?」っていう衝動に勝てなかった感じです。やっぱり出会いは大事ですよね(笑)。

2/3ページ:悲しいわけでもないんですけど、めちゃめちゃ嬉しいかっていうとそうでもなくて、非常にフラットな感覚で過ごせた。

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リリース情報

suzumoku『Ni』
suzumoku
『Ni』

2011年7月6日発売
価格:2,500円(税込)
APPR-2504/5

1. ガタゴト
2. ホープ
3. ユーカリ
4. ライトゲージ
5. セスナの空
6. ラムネノーツ
7. 夕焼け特急
8. 幻灯機
9. 衣替え
10. 適当に透明な世界
11. ジオラマ
12. 如月
[DVD収録内容]
・ラムネノーツ
・幻灯機
・ジオラマ
※25cm×25cmレコジャケ風仕様

イベント情報

弾語りワンマンライブツアー『aim into the sun ~nickel wound~』

2011年8月2日(火)OPEN 19:00 / START 19:30
会場:宮城県 仙台 SENDAI KOFFE CO.

2011年8月3日(水)OPEN 19:00 / START 19:30
会場:宮城県 仙台 SENDAI KOFFE CO.

2011年8月9日(火)OPEN 19:00 / START 19:30
会場:愛知県 名古屋 TOKUZO

2011年8月10日(水)OPEN 19:00 / START 19:30
会場:大阪府 大阪 digmeout ART&DINER

2011年8月11日(木)OPEN 19:00 / START 19:30
会場:福岡県 博多 Gate's 7

2011年8月17日(水)OPEN 19:00 / START 19:30
会場:東京都 代々木上原 MUSICASA

2011年8月18日(木)OPEN 19:00 / START 19:30
会場:東京都 代々木上原 MUSICASA

料金:全公演 前売3,500円 当日4,000円(共にドリンク別)

プロフィール

suzumoku

高校卒業後、専門学校に入学し、国産手工ギタ―工場に就職。06年夏、プロミュ―ジシャンになることを決意。07年1月に上京し、10月にアルバム『コンセント』でデビュー。2010年は、アルバム『素晴らしい世界』とシングル3作品を発表。今年1月にリリ ―スしたアルバム『ベランダの煙草』はブル―ス色やフォーク色を強め、“陰”と“陽“のベクトルの異なる2つの要素が表現され自身の完成系と支持を得ている。

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