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何があっても続ける VELTPUNCHが貫く音楽のリアリティ

何があっても続ける VELTPUNCHが貫く音楽のリアリティ

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:木下夕希
2011/08/03

VELTPUNCHはすでに活動歴14年を誇り、実力と人気を兼ね備えた中堅バンドである。個人的には、90年代のUSオルタナと、90年代末から00年代初頭のジャパニーズエモを消化したポップバンドとして、ASIAN KUNG-FU GENERATIONと双璧を成すバンドとすら思っている。しかし、近年は落ち着きを見せるどころか、作品を重ねるごとに若返っているかのような印象を受ける、不思議な存在でもある。ドラマーの脱退により、一度はバンドの解散を考えるも、旧知の仲だった元キウイロールの直紀を新メンバーに迎え、レコーディング直前にはボーカル/ギターの長沼が右腕を骨折するというアクシデントがありながらも、その逆境をバネに完成させた新作『His strange fighting pose』は、ますます自由奔放に、音を鳴らすことの喜びが感じられるフレッシュな空気と、キャリアのあるバンドならではの重厚さが同居した、素晴らしい作品だ。なぜ、VELTPUNCHだけがこのような作品を作り続けることができるのか? それは、彼らが本当に愛する音楽を、嘘なく鳴らしているからこそなのである。

一回お終いにしてもいいかなって。解散っていうのも視野にあって。(長沼)

―まずは、昨年のメンバーチェンジについて、どういう流れだったのかを教えてください。

長沼(Vo,Gt):(前ドラマーの)遠藤とはアルバムを5枚作ったし、あいつの「自分のやりたいことをやってみたい」っていう話はずっと前から聞いてたので、ここまで一緒にやれて、笑顔で送り出せたというか…。それで、一回お終いにしてもいいかなって、解散っていうのも視野にあって。

―ああ…そうだったんですね。

長沼:幕を閉じるとしたらすごくいいタイミングなのかな? って少し思ったんですよね。やりたかったものを形にできた満足感はあったし、逆に新しいドラムを入れて、今まで以上のものを作ろうと思った時に、はたしてそれがどんなものなのか想像できなかったから、「どうしようかな?」ってメンバーに話をして…

何があっても続ける、VELTPUNCHが貫く音楽のリアリティ
長沼秀典

―アイコさん(Ba,Vo)と姫野さん(Gt,Cho)の反応は?

長沼:アイコは「私はやりたい」、姫野さんも「続けたい」って。それで、直紀とはずっとバンドをやりたかったし、VELTPUNCHの人間性、音楽性もある程度理解してくれてて、「遠藤が辞める、じゃあ直紀に声をかけよう」っていうのは、迷うとかいうよりこれしかなかった。だから、直紀が「やらない」って言ったら、ホントにお終いにしてもいいかなって気持ちで声かけて、そうしたらすぐに「やる」って言ってくれたんです。

―アイコさんは長沼さんから相談された時どう思いましたか?

アイコ:「言うかな」って予感はあったんだけど、例えば次にまた同じようなメンバーでバンドを組んだとしても、またこれぐらいのお客さんがつくとは限らないし、これまで頑張ってきて、ワンマンとかできるようになってきた状態で、今やめるのはちょっと違うんじゃないかなって。

長沼:すごく経済的な理由だよね(笑)。

アイコ:モチベーションとかそういう意味でね。別にバンドが嫌になってやめるわけじゃないから。(長沼が)「もしVELTPUNCHがなくなったら、次は直紀とインストとかやろうかな」みたいなことを前から言ってるのも知ってたし、直紀を誘って断られたら、そこで初めて解散も考えてみようと私も思ってました。

―じゃあ、ホントに直紀さんの存在があってこその今なわけですね。

長沼:結構バンドって、お互いの意思確認とか普段はしないで活動してたりするじゃないですか? 当然みんなそれなりに時間とか金とかをつぎ込んで音楽続けてるんだけど、メンバーそれぞれが同じぐらいのやる気とかモチベーションをもってやれてるかっていったら、難しいと思うんだよね。みんな生活や付き合い方も違ったりして、そういう中で、また新しくバンドを作っていくのはすごく大変な作業になるし、今までと同じような形で活動できるかもわからない。「それでも本当にやる気があるの?」っていうのを確かめたくて。

―直紀さんはVELTPUNCHとはバンドとしても、プライベートでも親交があったわけですが、加入については実際どう思ったのでしょう?

直紀(Dr):もちろん急な話だったんで、最初はびっくりしたんですけど、VELTPUNCHは元々好きだったし、「面白そうだな」って。VELTPUNCHとして何年も築き上げてきたものがある中で、そこに自分のドラムをはめたらどうなるのかなっていうのをやってみたいと思ったんで、だから結構返事も早かったと思うんですよ。

長沼:うん、いわゆるメンバーが抜けて新メンバーが入るっていう一連の流れとしては、限りなくスムーズだったかもしれない。

2/4ページ:「ごめん、やっちゃった」って電話がかかってきて、「何のドラマの台詞?」みたいな(笑)。最初ホント冗談かと思った。(アイコ)

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リリース情報

VELTPUNCH『His strange fighting pose』
VELTPUNCH
『His strange fighting pose』

2011年8月3日発売
価格:2,625円(税込)
EVOL RECORDS MOONSHINE Inc. / EVOL-1017

1. The sweetest
2. your pink clothes
3. Dance Dance Dance Don't Dance
4. 酷い悪臭を放つ黒のダウンコートとコーデュロイのパンツを身につけ、お前はただただ自己嫌悪の無駄遣いをしているだけの事だ
5. CM VS HE
6. KAION
7. Fighting Pose
8. The panty makes me crazys(ex-VELTPUNCH)
9. 百人町
10. 止
11. 光景
12. irony

イベント情報

VELTPUNCH『His strange fighting pose』リリースツアー
『Our strange fighting tour』

2011年9月17日(土)OPEN 11:00 / START 11:30
会場:静岡県 浜松 窓枠、窓枠、浜松G-SIDE(3会場同時開催)
料金:前売3,000円

2011年9月24日(土)OPEN 17:30 / START 18:00
会場:東京都 下北沢 ERA
出演:
VELTPUNCH
CAUCUS
スクイズメン
料金:前売2,300円 当日2,800円(共にドリンク別)

2011年10月1日(土)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:大阪府 福島 LIVE SQUARE 2nd LINE
出演:VELTPUNCH
料金:前売2,500円 当日3,000円(共にドリンク別)

2011年10月2日(日)OPEN 17:00 / START 17:30
会場:愛知県 名古屋 APOLLO THEATER
出演:
VELTPUNCH
99RadioService
Dr.DOWNER
and more
料金:前売2,500円 当日3,000円(共にドリンク別)

2011年11月5日(土)OPEN 17:00 / START 17:30
会場:宮城県 仙台 MACANA
出演:
VELTPUNCH
winnie
Rhycol.(オープニングアクト)
and more
料金:前売2,300円 当日2,800円(共にドリンク別)

2011年11月12日(土)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:北海道 札幌 SPIRITUAL LOUNG
出演:
VELTPUNCH
FLUKE
THE★米騒動
料金:前売2,000円 当日2,500円(共にドリンク別)

2011年11月13日(日)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:北海道 札幌SOUND CRUE
出演:
VELTPUNCH
was
DISCOTORTION
The Bufferins
Discharming man
AEROSCREAM
料金:前売2,000円 当日2,500円(共にドリンク別)

2011年11月26日(土)OPEN 17:00 / START 17:30
会場:新潟県 CLUB RIVERST
出演:
VELTPUNCH
winnie
and more
料金:前売2,000円 当日2,500円(共にドリンク別)

2011年12月3日(土)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 新代田 FEVER
出演:VELTPUNCH
料金:前売2,500円 当日3,000円(共にドリンク別)

プロフィール

VELTPUNCH

1997年に長沼秀典(Vo,G)、ナカジマアイコ(B,Vo)を中心に結成された4人組バンド。下北沢、渋谷、三軒茶屋を中心にライブ活動を行い、国内のみならず「SXSW」など海外イベントにも参加。男女ツインボーカル+スクリームを活かした楽曲が特徴で、時にエモーショナルで激しく、時に繊細なギターロック・サウンドが多くのファンを惹きつけている。

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