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今こそカウンター・ミュージック 踊ってばかりの国インタビュー

今こそカウンター・ミュージック 踊ってばかりの国インタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:木下夕希

無責任であるというか、「言いたいことは言うぞ、お前らの意見は聞かんけどな」みたいな、それが多分ロックであり、カウンター・ミュージックやと思うんです。

―今言ってもらったUSインディーとのリンクといい、カウンター・ミュージックとしての機能性といい、やっぱり2011年に出るべくして出るアルバムだなってすごく思います。

下津:今までの作品で一番どぎついんじゃないですかね? 何のフィルターもかかってないんで、言ったらあかんことも言うてもうてるし。そういうの自重するようなバンドはロック・バンドじゃないと思うし、普通に会社の飼い犬になっとったらいい。でも僕は、それじゃカルチャーが死んでしまうと思ったっていうか。

―今ってホントちょっとした発言がしづらくなってますもんね。芸能人でも一般人でも。

下津:なってますよね。俺だって、Twitterでノリで芸人の悪口書いたら、もう大反響。あれ、揚げ足の取り合いっすよね。

―それこそ政治家の発言だってね、よく言われてるけど、ホント「言葉狩り」だよね。

下津:ホンマそうっしょ? 政治家も人間やし、そもそも選挙で選んだんは自分らやしね。ただ国は国で情報とか隠し過ぎっすよね。どこ信用してええんか、みたいな。

―じゃあ、そうゆう社会状況の中で、下津くんは何を信じて音楽活動を続けていきますか?

下津:何も信じてないっすけど…なんやろ…やっぱり自分っすかね。僕の仕事はサイケのロック・バンドのボーカルで、そういう人間やし…曲を書いて、それを売るってだけの職業なんですよね。別にブロマイド売ったりとか、握手会とかもしないしね(笑)。それがロック・バンドやと思うんすよ。リアム・ギャラガーも思ったこと言うじゃないですか?

―「I NEED TO BE MYSELF(俺は俺でなきゃならない)」だもんね。…まぁ僕は、OASISよりBLURの方が好きなんだけど(笑)。

下津:あ、僕も同じっすよ!

―それこそ、デーモン・アルバーンは音楽家としてのクリエイティビティもめっちゃあった上で、アフリカの問題とか社会活動にも真剣に取り組んでる人ですよね。

下津:あの人は、本物のロック・スターでしょ。だから、自分もロック・スターになりたいんですよ、それが小学校からの夢(笑)。無責任であるというか、「言いたいことは言うぞ、お前らの意見は聞かんけどな」みたいな、それが多分ロックであり、カウンター・ミュージックやと思うんです。

―じゃあ、そんな下津くんにとっての「成功」ってなんですか?

下津:それは、踊ってばかりの国が終わった後でも、メンバーが食っていけるバンドになること。The Velvet Undergroundみたいに、ルー・リードは食っていけるけど、他のメンバーどっか行っちゃったとか、そうゆうのって寒いと思うんですよね。それは完璧に売れたバンドではないと思うんですよ。だから、ちゃんとメンバーのケツも拭いてやれるバンドというか、「あそこのメンバーやったから」で、全員一生食っていけるバンドっていうのが…レジェンドだと思うんです(笑)。

―なるほど。きついことも言うけれど、家族のことはもちろん、メンバーのこととか、周りへの目線はなんだかんだで優しいですよね(笑)。

下津:昔はエゴの塊でしたけどね。最近ちょっとは人のペースに合わせられるようになったかなってぐらい。日々研磨(笑)、最後なくなっちゃうんちゃうかなって。

―ロック・スターには、そこはバランスよくやってもらわないと…

下津:ちょっとわがままな部分も作らな、小悪魔になりますわ。

―小悪魔ってちょっと違う気もするけど…まあいいか(笑)。

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リリース情報

踊ってばかりの国『世界が見たい』
踊ってばかりの国
『世界が見たい』

2011年11月2日発売
価格:2,500円(税込)
MDMR-2018

1. 世界が見たい
2. !!!
3. Going Going
4. 言葉も出ない
5. ドブで寝てたら
6. 僕はカメレオン
7. EDEN
8. 反吐が出るわ
9. よだれの唄(リアレンジ)
10. 悪魔の子供(アコースティック)
11. お涙頂戴
12. 何処にいるの?
13. セレナーデ

プロフィール

踊ってばかりの国

2008年神戸にて結成。サイケつつポップ。このなんとも言えない絶妙なバランス感。一度聴いたら病み付きになるメロディーの人懐っこさ。死生感を基調とした独特の歌詞の世界観。平均年齢二十代前半のバンドとは思えないバンドアンサンブルと音楽センスを兼ね備えているバンドである。

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