特集 PR

偽らないっていう選択をしたこと ACOインタビュー

偽らないっていう選択をしたこと ACOインタビュー

インタビュー・テキスト
南波一海
撮影:木下夕希
2012/01/17

このモードのACOを待っていた人はきっと少なくないのではなかろうか。1年3ヶ月ぶりとなる新作『LUCK』は、リラックスした雰囲気のあった前作『devil's hands』に比べるとまるで対称的で、聴いていて重みや深みを感じさせる作品だ。セルフ・プロデュースとなった本作は、ドラムに柏倉隆史とベースに中尾憲太郎を迎えたボトムを強く意識した作りで、シンプルな構造でもって骨太なアンサンブルを聴かせる。そのバックに呼応するかのように、ACOの歌唱もこれまで以上に並々ならぬ意気を感じさせるものとなっている。これは間違いなく力作と言っていいだろう。しかし、実際にACOに話を聞いてみると、その確かな手応えに自信を覗かせる一方で、それがリスナーに届く前の不安も率直に語ってくれた。

これまで何枚もアルバムを出しているので、「また印象がすごい変わりましたね」って言われるのはどうなんだろうって色々考えたんですけど

―以前よりもリリース・ペースが上がりましたが、やっぱり『devil's hands』以降にライブ活動が増えたからでしょうか。

ACO:そうですね。でも特にアルバムを作ることは考えてなかったです。作らない? っていうお話を頂いたので、それなら是非、ということになりました。

―前作では曲を作り貯めていたというお話でしたが、その時の曲も入っている?

ACO
ACO

ACO:ないです。前回と今回では始まり方が全然違ったので。前回は色んなテイストがつまった「幕の内弁当」みたいなテーマで進めていこうという流れがあって。今回は「1回ちょっと好きにやってみません?」というか、「ご自由にどうぞ」という感じで。これまで何枚もアルバムを出しているので、「また印象がすごい変わりましたね」って言われるのはどうなんだろうって色々考えたんですけど、いま自分の身近にいるミュージシャンと一緒にやるのが一番自然な形なのかなって思って。


―ドラムとベースのアルバムだなと思いました。

ACO:そうですね、シンプルな構成にしたいというのが元々あって。こんな感じのアルバムにしたいんだよねっていうのを、みんなと何回もコミュニケーションしました。今回は自分が初めてプロデュースするっていう形でやりたいから、何卒よろしくお願いしますって。ミュージシャンのみんなと歳が近いので楽でしたね。

―どうして音数が少ない作品にしようと思ったのでしょうか?

ACO:アプローチするところを明確にしたいなと思って。聴いてくれる人を無闇に増やすというのではなく、今まで私のアルバムを何枚も聴いてきてくれた人に深く刺さるようなものにしたかったんです。その時に、過剰なラッピングは要らないと思って。それよりは歌詞とメロディ、骨になるドラムとベースとピアノとか、ごく少数のものでちゃんとした形にしたいなというのは最初にありました。

―デモを作る段階から、ここにある最終形に近かったんですか?

ACO:そうですね。叩き台みたいなものはあって。簡単なベースラインとかドラム・パターンはデモでもう作ってあったんですけど、それを聴いてもらって、プレイヤーに匠の技でひと捻りふた捻りして頂くという。それもあまりやり過ぎるのではなく、ほどよい感じで。その微妙な感じを伝えるのが大変だったんですけど。

―そこで年齢が近いみなさんが重要になってくると。

ACO:結構重要だったと思います。あの時、あの時代の、あの映画のワンシーンみたいな雰囲気を音にした感じって伝えて、「ああわかるわかる」って言ってもらえる環境だったからやりやすかったです。どうでもいい話が大切だったりするので。

Page 1
次へ

リリース情報

ACO『LUCK』
ACO
『LUCK』

2012年1月18日発売
価格:2,800円(税込)
DDCB-12046

1. Intro
2. Showtime
3. LUCK
4. Holyman
5. 正しい答え
6. No
7. 砂漠の夢
8. Say It
9. Yes
10. Innocent
11. Lonely Boy
12. Control

ACO『Innocent(radio edit)』
ACO
『Innocent(radio edit)』

2012年1月11日からiTunes Storeで配信開始
価格:150円(税込)

イベント情報

『ACO LUCK release live Luck is on your side.』

2012年4月19日(木)OPEN 18:30 / START 19:30
会場:東京都 渋谷 WWW
出演:ACO with 中尾憲太郎(Ba)、岩谷啓士郎(Gt)、塚本亮(Key)、柏倉隆史(Dr)
料金:前売4,000円 当日4,500円(共にドリンク別)


プロフィール

ACO

1995年、シングル『不安なの』でデビュー。1996年、ファースト・アルバム『Kittenish Love』を発表。1999年に発表した『悦びに咲く花』がヒット。現在までに6枚のフルアルバムのほか、ミニアルバム、リミックスアルバム、シングルなどを多数リリース。最新フルアルバム『LUCK』を、2012年1月18日に発売。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

LUMINE ART FAIR - My First collection / Art of New York City

10月12日、13日にルミネ新宿で開催する『LUMINE ART FAIR -My First Collection』のために制作された動画。現地アーティスト2名の言葉と、リアルな空気感とともにNYのアートシーンを紹介している。「NY、かっこいい!」という気持ちがムクムク膨れ上がってくるはずだし、アートに触れるきっかけはそれくらいがちょうどいいと思う。(石澤)

  1. ドラマ『まだ結婚できない男』。新キャスト迎えて13年後を描く 1

    ドラマ『まだ結婚できない男』。新キャスト迎えて13年後を描く

  2. 中山美穂がダンサーに恋 松尾スズキ監督・脚本・主演『108』本編映像公開 2

    中山美穂がダンサーに恋 松尾スズキ監督・脚本・主演『108』本編映像公開

  3. セクゾ中島健人&菊池風磨が「ガルボ」のキニナル食感を70種の表情で表現 3

    セクゾ中島健人&菊池風磨が「ガルボ」のキニナル食感を70種の表情で表現

  4. 『全感覚祭』が10月13日に渋谷複数会場で急遽開催、千葉会場中止を受け 4

    『全感覚祭』が10月13日に渋谷複数会場で急遽開催、千葉会場中止を受け

  5. 宮藤官九郎の新作舞台『もうがまんできない』に阿部サダヲ、松尾スズキら 5

    宮藤官九郎の新作舞台『もうがまんできない』に阿部サダヲ、松尾スズキら

  6. フレデリックの表現がユニークな理由 双子の関係と想像力に秘密が 6

    フレデリックの表現がユニークな理由 双子の関係と想像力に秘密が

  7. 『水曜どうでしょう』漫画化、『週刊少年チャンピオン』で連載 7

    『水曜どうでしょう』漫画化、『週刊少年チャンピオン』で連載

  8. 宮沢氷魚と藤原季節が額をくっつける、今泉力哉『his』ポスター&場面写真 8

    宮沢氷魚と藤原季節が額をくっつける、今泉力哉『his』ポスター&場面写真

  9. 細野晴臣『NO SMOKING』特別映像公開 坂本龍一、高橋幸宏、星野源ら登場 9

    細野晴臣『NO SMOKING』特別映像公開 坂本龍一、高橋幸宏、星野源ら登場

  10. 小沢健二の新アルバム『So kakkoii 宇宙』11月発表、新曲配信&ライブも 10

    小沢健二の新アルバム『So kakkoii 宇宙』11月発表、新曲配信&ライブも