特集 PR

東京育ちが守りたい東京ローカル SEBASTIAN Xインタビュー

東京育ちが守りたい東京ローカル SEBASTIAN Xインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:柏井万作
2013/04/10

2年目を迎える主催野外イベント『TOKYO春告ジャンボリー』の開催に合わせ、SEBASTIAN Xが初のシングル『ヒバリオペラ』を発表する。永原真夏の考える「日本の春」を歌詞に織り交ぜ、ジャズを基調としたポップス〜歌謡曲風に仕上げた“ヒバリオペラ”は、外部プロデューサーの起用や、初めてジャケットに永原自身が登場していることなども含め、彼女たちの新しい季節の始まりを高らかに告げる作品となっている。そもそも、「東京を舞台としたお祭り」である『TOKYO春告ジャンボリー』は、永原がかねてより大事にしてきた「土着性」の象徴とも言えるもので、このイベントを軸に活動することによって、彼女たちの表現がより研ぎ澄まされていくことは間違いない。そして、それは震災以降にローカルの重要性が見つめ直される一方で、「東京」の意義を改めて問いかける試みでもある。各地の大小さまざまなフェスやイベントにも出演する中、東京育ちの永原は、今の「東京」に何を想うのだろうか?

みんなが楽しめる「ポップス」を作ろうと思ったんです。

―“ヒバリオペラ”はSEBASTIAN Xにとって初のシングルであり、これまでのセルフプロデュースではなく、柏井日向さんとの共同プロデュースで制作されるなど、チャレンジの多い作品になりましたね。

永原:そもそも今回シングルを作ったのは、今年も『TOKYO春告ジャンボリー 』(以下『春告』)をやることにしたからなんです。去年『春告』を初めてやって、メンバーもスタッフも手探りの中で、奇跡的に大成功したと思ってるんですけど、今年は去年を踏まえて、もっと自覚的に「春のSEBASTIAN X」っていうのを盛り上げていきたいと思ったんです。

―盛り上げるためにシングルを出すのはわかりますが、初めてプロデューサーを迎え入れたのは、どうしてなんですか?

永原:『春告』は野外イベントなので、メッセージで共感してエネルギーを交換していく類のライブじゃなくて、もっと気軽にのれたりとか、「同じ空間を楽しむ」っていう、すごくシンプルなことが重要だと思うんですね。だから、そういう場でみんなが楽しめる「ポップス」を作ろうと思ったんですけど、「自分たちの個性」と「ポップス」のバランスとか、自分たちだけだとわからない部分も多くて。

『HighApps Vol.10 SPECIAL!!』@新木場コースト ライブ風
昨年の『TOKYO春告ジャンボリー』ライブ風景

―なるほど。では順番に聞いていくと、そもそも去年『春告』を始めたのは何かきっかけがあったんですか?

永原:ツアーとかでいろんなところに行く中で、イベント会社とかではなく、個人のイベンターさんがやってるような、DIYっぽいイベントとかフェスに出させてもらう機会が多かったんですね。『ボロフェスタ』とか、『つくばロックフェス』『木曽鼓動』とか。そういう中で自然発生的に、「自分たちでもやりたいね」って話になって。

永原真夏
永原真夏

―それで実際に一度やってみて、その場の雰囲気に合う曲を作ろうと。

永原:去年出した『ひなぎくと怪獣』っていうアルバムは、それこそすごくパワフルなアルバムだったし、ツアーもそんな感じだったんですけど(笑)、それが『春告』に似合うかっていうとちょっと違うかなって。

―確かに、あのアルバムに入ってた“GO BACK TO MONSTER”とかと違って、“ヒバリオペラ”は音圧で押すんじゃなくて、曲調も演奏もすごくしなやかですよね。そこは共同プロデュースの成果なのかなって。

永原:そうだと思います。もともと「(音を)足して足して」っていうバンドではあったので、そこは柏井さんとやり取りする中で、「あ、ここは引いていいんだ」とか、そういう発見が多かったっていうのはメンバー全員言ってました。特にキーボードのありり(工藤歩里)は細かいやり取りをしてて、いつもだったら手数を多く弾いてるところを、白玉で伸ばすだけにしたりとか、一番苦労してたかもしれません。

―やっぱりギターレスのバンドだから、上ものであるキーボードの役割はすごく重要ですよね。でも、今までは「ギターがない分、どうやって補うか」っていう発想だったのが、「今あるものを、どうやって最大限生かすか」っていう発想に変わったのかなって。アコーディオンとか、曲調にマッチしててすごくいいし。

永原:確かに、今までよりいろんな楽器を入れてるんですけど、でもすごくスッキリしてるんですよね。メンバーも「こんなにスッキリするんだ!」って驚いてました(笑)。

Page 1
次へ

イベント情報

SEBASTIAN X presents
『TOKYO春告ジャンボリー 2013』

2013年4月29日(月・祝)OPEN 13:00 / START 13:30
会場:東京都 上野水上野外音楽堂
出演:
SEBASTIAN X
曽我部恵一
oono yuuki(acoustic ensemble)
踊ってばかりの国(アコースティックセット)
平賀さち枝
音沙汰(from SEBASTIAN X)
うみのて
音沙汰
料金:前売3,500円

SEBASTIAN X presents『ヒバリ二重奏

2013年6月28日(金)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:大阪府 心斎橋 Pangea
出演:
SEBASTIAN X
and more
料金:前売2,800円

2013年6月29日(土)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:愛知県 名古屋 K.D ハポン
出演:
SEBASTIAN X
and more
料金:前売2,800円

SEBASTIAN X『ヒバリオペラ』リリース記念インストアイベント

2013年4月12日(金)START 19:00
会場:東京都 新宿 TOWER RECORDS新宿店 7Fイベントスペース
内容:ミニライブ&特典引換会(特典:オリジナルステッカー)
料金:無料
※対象店舗にて4月10日発売のSEBASTIAN X『ヒバリオペラ』の購入者に先着で特典引換券を配布(予約者優先、特典引換券配布店舗:TOWER RECORDS新宿店、渋谷店、池袋店、秋葉原店、横浜モアーズ店、吉祥寺店)

リリース情報

SEBASTIAN X<br>
『ヒバリオペラ』(CD)
SEBASTIAN X
『ヒバリオペラ』(CD)

2013年4月10日発売
価格:1,000円(税込)
RDCA-1029

1. ヒバリオペラ
2. つきぬけて
3. 春咲小紅
4. さよなら京都の人
※2,000枚限定発売
※野外イベント『TOKYO春告ジンボリー2013』との連動企画あり

プロフィール

SEBASTIAN X

2008年2月結成の男女4人組。新世代的な独特の切り口と文学性が魅力のVo.永原真夏の歌詞と、ギターレスとは思えないどこか懐かしいけど新しい楽曲の世界観が話題に。インパクト大のパフォーマンスも相俟って、ライブハウス・シーンでも一際目立ちまくっている存在になっている。これまで2枚のミニアルバムと1枚のフルアルバムをリリース。2012年7月、3rd Mini Album『ひなぎくと怪獣』をリリース。Vo.永原真夏はジャケット/フライヤー/グッズなど、バンドにまつわるアートワーク全般のデザインを手掛けている。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

BIM“Wink”

BIMの新作『NOT BUSY』より“Wink”の映像が公開。ゆるめに結んだネクタイは軽妙洒脱でも、背伸びはしない。どこか冴えない繰り返しのなかで<だって俺らの本番はきっとこれから>と、吹っ切れなさもそのままラップして次へ。BIMの現在進行形のかっこよさと人懐っこさがトレースされたようなGIFアニメが最高にチャーミング。(山元)

  1. 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 時代を先取りした画期的作品 1

    『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 時代を先取りした画期的作品

  2. 坂口恭平の権力への抵抗。音楽は記憶を思い出させ人を治療する 2

    坂口恭平の権力への抵抗。音楽は記憶を思い出させ人を治療する

  3. 能町みね子が『ヨコトリ』で考えた、わからない物事との対峙 3

    能町みね子が『ヨコトリ』で考えた、わからない物事との対峙

  4. 『鬼滅の刃』劇場版公開記念集英社連合企画、20誌それぞれにオリジナル付録 4

    『鬼滅の刃』劇場版公開記念集英社連合企画、20誌それぞれにオリジナル付録

  5. ラブリーサマーちゃん、真摯さを胸に語る ノイジーな世界に調和を 5

    ラブリーサマーちゃん、真摯さを胸に語る ノイジーな世界に調和を

  6. King Gnuが日本初の「レッドブル・アーティスト」に 「Go Louder」始動 6

    King Gnuが日本初の「レッドブル・アーティスト」に 「Go Louder」始動

  7. 柳楽優弥、三浦春馬、有村架純が戦時下の若者役 映画『太陽の子』来年公開 7

    柳楽優弥、三浦春馬、有村架純が戦時下の若者役 映画『太陽の子』来年公開

  8. 勝井祐二と山本精一が語る 踊るという文化とROVOが瀕する転換点 8

    勝井祐二と山本精一が語る 踊るという文化とROVOが瀕する転換点

  9. 暮らしと仕事と遊びとアート。すべてを越えて繋がる東東京の生活 9

    暮らしと仕事と遊びとアート。すべてを越えて繋がる東東京の生活

  10. 小栗旬×星野源、野木亜紀子脚本の映画『罪の声』場面写真一挙公開 10

    小栗旬×星野源、野木亜紀子脚本の映画『罪の声』場面写真一挙公開