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JINTANA&EMERALDSインタビュー 一生青春なオトナの幸福論

JINTANA&EMERALDSインタビュー 一生青春なオトナの幸福論

インタビュー・テキスト
奥村明裕
2014/04/28

架空の「エメラルドシティー」を舞台に繰り広げられる男女の恋愛を描いた歌詞は、ファンタジーなのに不思議と共感できるんです。(一十三十一)

―ファンタジスタ歌魔呂さんが手がけたアートワークを含め、JINTANA & EMERALDSは往年の良き時代をリスペクトしつつも、オマージュを楽しんでいるようなユーモアが感じられますが、アルバムのコンセプトはどうやって練っていったんですか?

JINTANA:最初から「こういうのやってみようよ!」ってガチガチにコンセプトを固めてたわけじゃなくて、曲ができてから、最後に一十三ちゃんの提案してくれた『Destiny』ってタイトルをつけたんですよ。音楽性もアートワークも、個々がそれぞれのレイドバックを追求していったら、気づいたらこんな格好して、こうやって海に集まっていたんです、というのに近い(笑)。

JINTANA & EMERALDS

一十三十一:アーティスト写真も海で撮影したんですけど、みんな高揚感でいっぱいになって。ここに居合わせたことが「Destiny」だなって思えたから、タイトルでそう言い切ってもいいんじゃないかなって。それぞれのキャラ設定みたいなのもそう言えば成り行きで、いつの間にか決まっていた(笑)。歌入れも本当に楽しくて、Detroit Babyっていう作詞専門担当の子が全曲書いてくれてるんですけど、デトロイト出身の日本人で、アメリカのティーンエイジャーみたいに可愛くて自由(笑)。全部英詞なんですけど、すごくファンタジー感のある内容なんですよね。

JINTANA:歌詞を見ながらアルバムを聴くと、架空の「エメラルドシティー」を舞台に、そこで繰り広げられる男女の恋愛をショートストーリーのような雰囲気で楽しめるかもしれません。最初に僕の語りからアルバムが始まるのですが、その後、例えば“Moon”という曲は、ある女性が湖にいると、空に浮かぶ月がどんどん大きくなって、湖に映ってる月もどんどん大きくなっていく。もう手で触れるくらいに月が大きくなって、実際に触ってみると、その月というのは愛そのもので、その愛が自分の中に流れてくる……。そして、その湖はエメラルドシティーの観光名所になっている(笑)、という話だったり。街のいろいろなできごとや人々の様子が歌詞になっています。

JINTANA & EMERALDS

―情景の描写が細かいですね!

JINTANA:そうなんです。あとは、恋愛が成就した後のことって、普通描かないじゃないですか? でも最後の“Days After Happy Ending”っていう曲は、成就した後こそが幸せで、その幸せがずーっと続くんだってことを、キッチンでチーズケーキを焼きながら思っている女の子の歌なんです。

一十三十一:そうそう。1曲ずつそういう物語があって面白いし、ファンタジーなのに、不思議と共感できるんだよね。

逃避願望があるわけじゃなくて、究極に今日という日を楽しもうとしてる。(一十三十一)

―お話をうかがっていて思ったのは、JINTANA & EMERALDSが面白いのは、「多幸感」を地(じ)でやり切っているところだと思うんです。「非日常」へ誘うような音楽性も込みで、いわゆる「ここではないどこか」を意図的に目指しているように見えて、実はそうじゃないというか。生き辛い現実からの逃避願望があるわけじゃなくて、このバンドっていうのは、てらいなく「今」を思いっきり楽しめる能力に長けている人たちだと思うんです。それで、そういう人こそが、「ここではないどこか」を幻想で終わらせずに、現実のものとして形にできるんじゃないかって。

一十三十一:なるほど……。たしかに、リア充感はあるよね(笑)。

JINTANA:あるある(笑)。究極に今日という日を楽しもうとしたらこうなったっていう。

―だって、逃避願望からこういう音楽を作っているわけではないですもんね?

一十三十一:それよりも、「憧れ」なのかな。地元の話に戻るんですけど、生まれ育った北海道って、1年のほとんどが雪だったり寒かったりするから、みんなだいたい南に憧れるんだよね。

JINTANA:たしかに。南に対しての憧れはすごくある。

一十三十一:砂浜とか、さらさらしてる海岸とかね(笑)。だから、別にここが嫌だったっていうわけじゃなくて、常に「憧れ」の気持ちが当たり前のものとしてあるんですよ。それで両親もトロピカルレストランをやっていたんだと思うんですけど、そこには地元の着飾った若者がいい車でドーンと来たり、ハイヒールをカツカツ鳴らして恋人と待ち合わせしたり、キラキラのバブリー空間だったんです。

―逃避願望というより強烈な憧れが原点にあるから、ダイレクトかつポジティブにアウトプットされているのかもしれませんね。

一十三十一:そうですね。だから、JINTANA & EMERALDSのトリップ感のある音楽も、私にとっては故郷みたいな感じで。


JINTANA:僕は、一点のくもりもないくらい、スパッと心から楽しい! という気持ちになりたいと常々願ってるし、楽しむことにピュアな人は立派だなと思います。僕個人はまだまだそこまで辿り着けていないですけど。

一十三十一:でも、PPPのパーティーってホントにそういう感じじゃない? 波打ち際で酔っ払って、永遠に続くかのごとくやっていて。一晩中踊って、江ノ島のOPPA-LAの窓の外がだんだん明るくなってくると、もう言葉もいらないくらいの多幸感があるよね。音楽的にも人間的にも、みんなすごくピュアだし、そういう人たちが引き寄せられるように集まる場所。またレストランの話で申し訳ないんですけど……「おいしい」っていう気持ちに言葉はいらないじゃないですか? 音楽を「楽しい」って思うのも同じだと思っていて。おいしい料理と、そこにふさわしい音楽をみんなでシェアする気持ち良さって、「救い」なんですよね。そういう環境で育ってきたので、自ずとそれを求めちゃうし。なんだろう、「誘(いざな)い魂」っていうのかな。血は争えないね……。

―まさにこのバンドにはそういう力が宿ってると思います。アルバムが完成して、今後の展開をどんなふうに考えていらっしゃいますか?

JINTANA:これまでもただ楽しくやってきたからねー。

一十三十一:これがずっと続けばいいよね(笑)。

JINTANA:あと、ライブですね。7月に東京と京都でレコ発ライブをする予定なので、いろいろと趣向を凝らして、見に来てくれた人をドリーミーな世界に誘えるような、素敵な体験になるライブにしていけたらと思ってます。

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リリース情報

JINTANA & EMERALDS<br>
『Destiny』(CD)
JINTANA & EMERALDS
『Destiny』(CD)

2014年4月23日(水)発売
価格:2,592円(税込)
PCD-24337

1. Welcome To Emerald City
2. 18 Karat Days
3. Emerald Lovers
4. I Hear a New World
5. Honey
6. Runaway
7. Destiny feat. LUVRAW & BTB
8. Moon
9. Let It Be Me
10. Days After Happy Ending

プロフィール

JINTANA & EMERALDS(じんたな あんど えめらるず)

メンバーは、PAN PACIFIC PLAYA所属のスチールギタリストJINTANA、DORIANらへの客演でひっぱりだこなギタリストKashif、アーバンなニュー・シティ・ポップで話題沸騰中の媚薬系シンガー・一十三十一、(((さらうんど)))でも活躍するCRYSTAL、少女時代や三浦大知など幅広くダンスミュージックの作詞、作曲、プロデュースをするカミカオル、女優でもあるMAMI。フィルスペクターが現代のダンスフロアに降り立ったようなアシッド・ウォールオブサウンドで、胸騒ぎの夏へ。

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