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童心を忘れない大人たち・chazzの挑戦は時代を超えるか

童心を忘れない大人たち・chazzの挑戦は時代を超えるか

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:永峰拓也
2014/05/21

童謡をジャズアレンジでポップに聴かせるカバーアルバム『こどもじゃず』シリーズが大好評のROCOと、「天才ピアノマジシャン」ことH ZETT M率いるH ZETTRIOが新プロジェクト、chazzをスタートさせた。ROCOは一昨年に出産を経験し、子育てをしながら音楽活動を続け、一方のH ZETT Mも昨年子どものための音楽番組『BRICK & GLORY』を開始し、フェスの開催やCD制作を行うなど、「子ども」をキーワードに近年の活動がシンクロしていたこの両者。誰もが知っている名曲のカバーを集めたアルバム『chazz-smile music life-』は、子どもはもちろん、幅広い世代を笑顔にする、両者の想いが詰まった作品となっている。

国や世代のボーダーラインを超え、幅広くつながるということは、お互いを認め合うということである。chazzの四人だけを見ても、天真爛漫なROCOに、口数は少ないがボソッと面白いことを言うH ZETT M、真摯に音楽に取り組んでいるNIREに、豪快なKOUと、キャラクターは見事にバラバラ。まるで小学校の一クラスの縮図のようで、インタビューもときに真面目に、ときにふざけ合う、学級会のようだったこの四人が、文通のようなやり取りを経て、楽しみながら作った作品だからこそ、『smile music life』はさまざまなボーダーを超えて響く可能性を持っているのだ。

昼間からおじいちゃんやおばあちゃん、子どもも聴けるような、世代のボーダーラインがないものを作れたらいいなって。(ROCO)

―ROCOさんとH ZETTRIOは事務所も一緒ですし、もちろん以前から面識はあったと思うのですが、実際にはどの程度交流があったんですか?

ROCO(Vo):去年の秋に『まち道楽』っていう三軒茶屋のお祭りで一緒に演奏させていただいて、それが今回一緒にやるきっかけになりました。でもそうか、ヒイズミ(マサユ機 / PE'Z)くんとH ZETT Mさんは……いとこ(という設定)なんでしたっけ?(笑)

左から:H ZETT M、ROCO
左から:H ZETT M、ROCO

―H ZETT Mさんは、ヒイズミさんやH是都M(東京事変第一期の鍵盤担当)さんと同一人物という憶測がありつつも、そこは謎のままなんですよね(笑)。とにかく、ヒイズミさんとROCOさんは昔から交流があったと。

ROCO:はい、曲を書いていただいたこともあるし、PE'Zのライブを観に行ったり。あとH ZETTRIOとは去年の夏に千葉県のキャンプ場でやった『BRICK & GLORY』のフェスでも一緒にやらせていただきました。

―H ZETTRIOにはどんな印象を持っていましたか?

ROCO:私は本当に一ファンなんです。だから、今回一緒にやれてすごく嬉しかったし、演奏を聴いて、「ここに歌入れちゃっていいの?」みたいな気持ちで(笑)。

―ある種、演奏だけで完成されてた?

ROCO:そう、「私が汚しちゃっていいの?」って(笑)。でも、私も子どもが生まれてから、子どもを連れて歩いてると、おじいちゃんおばあちゃんが吸い寄せられるように寄って来てくれるんですね(笑)。ジャズって大人な音楽のイメージもあるけど、昼間からおじいちゃんやおばあちゃん、子どもも聴けるような、ボーダーラインがないものをこのメンバーとできたらいいなと思うようになりました。



童謡を歌って人が笑顔になるのを見て、自分が主役なんじゃなくて、聴いてくれる人が主役なんだなって感じたんです。(ROCO)

―H ZETTRIOは去年の11月に正式な初ライブが行われたわけですが、そもそもどうやってスタートしたのですか?

H ZETT M(Key):ピアノ、ベース、ドラムのトリオでやるとなったら、なぜかこのメンバーしかいないなと。

NIRE(Ba):ファーストライブから、今までもずっと一緒にやってきたような一体感がありました(笑)。

―……わかりました、そこはあまり突っ込まないことにします(笑)。H ZETT Mとしては、子どものための音楽番組『BRICK & GLORY』を始めたり、近年は幅広い世代に音楽を届けることを意識した活動をされていますが、何かきっかけのようなものがあったのでしょうか?

H ZETT M:基本的には「音楽を楽しくやりたい」っていうのが元からありまして、それが徐々に具体的な形になってきたということですね。さっきROCOさんもおっしゃってたように、ボーダーラインを超えたほうが楽しいなっていうのは常々考えてるので。

H ZETT M

NIRE:『BRICK & GLORY』のフェスに出させてもらったときも、すごくいい雰囲気だったんですよ。キャンプ場みたいなところで、お父さんもお母さんもお子さんも、みんな鼻にペイントしてて。今まで自分がやってきたのはもっとイケイケな音楽だったんですけど(笑)、そうじゃないのもいいなって。

ROCO:私も『こどもじゃずライブ』というワンマンライブを初めてやらせていただいたときに、今までにない感触があったんです。自分が書いた曲だと、「私はこう思ってます」って言ってるような気がするんですけど、童謡や自分のじゃない作品を歌うと、ホントに「曲を伝える」ことだけを考えるので、すごくニュートラルになれて。それで人が笑顔になってくれるのを見て、自分が主役なんじゃなくて、聴いてくれる人が主役なんだなって感じたんです。

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リリース情報

chazz<br>
『chazz-smile music life-』(CD)
chazz
『chazz-smile music life-』(CD)

2014年5月21日(水)発売
価格:2,700円(税込)
日本コロムビア / COCX-38561

1. colors(原曲:おもちゃの兵隊の行進)
2. BORDERLINE(原曲:いとしのクレメンタイン)
3. tomodachi(原曲:オクラホマ・ミキサー)
4. MY PACE(原曲:Heigh-Ho)
5. JOURNEY(原曲:マフィン売り)
6. door(原曲:狼なんかこわくない)
7. green tea ice cream(原曲:剣闘士の入場)
8. SEASON(原曲:ゆかいなまきば)
9. favorite(原曲:浜辺の歌)
10. secret(原曲:小人がひとり森の中で)
11. ETERNAL(原曲:交響曲第9番)

プロフィール

chazz(ちゃず)

“こどもジャズ”シリーズでおなじみのROCOとH ZETT M率いるH ZETTRIOによる新プロジェクト。次世代に向けて親子で楽しめて、さらに音楽的なことを発信したいという想いから結成。ベートーベンの「交響曲第9番」の「ETERNAL」やディズニーの名曲など、世代を超えて親しまれている名曲に新歌詞をつけてJAZZ調にアレンジ。2014年5月に『chazz-smile music life-』をリリース。

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