特集 PR

自分らしさの定義とは? 10年間、自問自答を続けた藍坊主の答え

自分らしさの定義とは? 10年間、自問自答を続けた藍坊主の答え

インタビュー・テキスト
タナカヒロシ
撮影:田中一人
2014/12/09

きっとこれを読んでいる誰もが「自分らしさ」について、1度は考えたことがあると思うが、その答えは百人百様で、正解なんてないことだと思う。なかには考えれば考えるほど否定的な気持ちになり、自己嫌悪に陥る人だっているだろうが、誰かに相談するのは気が引ける難題でもある。その正解のない「自分らしさ」について向き合い続け、作品をリリースするごとに、その都度出した答えを曲に記してきた藍坊主の音楽を聴いていると、誰にも言えなかった「行き場のない感情」が共有できるようで、救われた気持ちになるのは自分だけじゃないはずだ。メジャーデビューから10年。哲学に傾倒した時期も経て、ニューアルバム『ココーノ』を発表する藍坊主が、「自分らしさ」に対して出した現時点での答えとは?

藍坊主は「テーマを決めないことが俺たちのテーマじゃん」っていう話し合いすらもしない。本当の出たとこ勝負で、そのやり方が一番自分たちのよさが出るんじゃないのかなって。(田中)

―『ココーノ』はフルアルバムとしては2年8か月ぶりで、前作からミニアルバムを2枚挟んでのリリースになりましたけど、どんな作品を作ろうと思っていたんですか?

藤森(Ba):ミニアルバムのほうが、フルアルバムよりプレッシャーが少ないので、チャレンジしたことが多かったんです。いままでにない音の積み方をしようとか、クラシックの要素を取り入れようとか。

―攻めてる感じはありましたよね。

藤森:そうですね。ただ、そのなかでいい部分ももちろん見えたんですけど、メンバーそれぞれが、いままでとは違う方向に走ってしまった感じもあったんです。だから、今回のフルアルバムでは、それぞれの長所を思いっきり活かしたいという想いがありました。制作の最初に、hozzyが僕に対して「曲作りは任せた!」って言ったんですよ。そのときに自分の役割がはっきりしたんですよね。とりあえず僕のやるべきことは、表面的にキャッチーな部分を作って、そこからのアレンジはそれぞれの個性に委ねればいいんだなって。

藤森真一
藤森真一

hozzy(Vo):藍坊主って、デビューした頃は「青春パンク」と言われていたんですけど、とにかく自分たちがいいと思うものを作っていくうちに、どのジャンルにも属せなくなっていて(笑)。でも、10年やってきたことを振り返ったときに、だんだん「藍坊主っぽいもの」は何かがはっきり見えるようになってきたんです。それを今回は強く出したいなって。

田中(Gt):テーマを決めないことがテーマだっていう人たちもいるじゃないですか。最近気づいたんですけど、藍坊主は「テーマを決めないことが俺たちのテーマじゃん」っていう話し合いすらもしない。本当の出たとこ勝負で、そのやり方が一番自分たちのよさが出るんじゃないのかなって。そういう話し合いもしないんですけど(笑)。

田中ユウイチ
田中ユウイチ

―ややこしい(笑)。

田中:フルアルバムを作るときに、テーマを決めずに、ただできあがってきた曲を1枚にまとめることは、すごく難しいんですけど。全体のバランスが取れていないと崩壊しちゃうので。それで、去年出した2枚のミニアルバムは、それに対する実験的な位置づけだったのかなと思います。好きなものを詰め込んで、そこから生まれる風景を見てみたかった。それを経て、この『ココーノ』という作品があると思うんです。実際、今回は曲作りをしていくなかで、方向性を話し合うような機会は1回もなかったし。

渡辺(Dr):途中で大きな軌道修正をすることもなかったね。

hozzy:確かに。だんだんできあがりを想像していったよね。

渡辺:「出揃ったかな?」って言ってたら、hozzyが「あと2曲くらい追加したい」って言い始めたり(笑)。

渡辺拓郎
渡辺拓郎

hozzy:藤森も、最後の1週間で1曲目の“バタフライ”を作ってきたよね。「もう1曲作るわ!」って。そしたら「やべぇ、この曲、超いいじゃん!」ってなった(笑)。

田中:いつもだったら「もう少しこういう系の曲を作ってみない?」とか、話し合いがあった気がするんですけど、今回はそういうのがなくて。そのときはそれがなかったことも気にしてなかったけど、いま思うと、藍坊主の芯の部分というか、無意識の部分が形になったアルバムなのかなと思います。

―藍坊主は主にhozzyさんと藤森さんが曲を書いていて、田中さんや渡辺さんが書く曲もあるし、極端に言うとそれぞれが個人で好き勝手やろうと思えばできると思うんです。それでもバンドという形でやっているというのは、お互いが作るものを信頼しているからなのかなと。

渡辺:そうですね。藍坊主のやり方って、hozzyの曲を僕がアレンジするとか、(田中)ユウイチがアレンジするとか、曲によってイニシアチブを持つ人が変わるんですね。でも、それぞれが責任持ってやりたいと言ってる部分こそがいいものだっていうことを信じている気がしますね。

Page 1
次へ

リリース情報

藍坊主『ココーノ』初回限定盤(2CD+DVD)
藍坊主
『ココーノ』初回限定盤(2CD+DVD)

2014年12月10日(水)発売
価格:3,888円(税込)
TFCC-86495

[DISC1]
1. バタフライ
2. ネガティブフィードバック
3. 春の覚書
4. 賢者の忘れ物
5. ラブミーテンダー
6. あなたと空と星と夜明け
7. 向日葵
8. エチカ
9. 鬼灯
10. チョコレート
11. 夏の銀景
12. 靄がかかる街
13. 星霜、誘う
[DISC2]
1. 冒険風
2. myself
3. ベルガモット
4. Lumo
5. そらみるたまご
6. コンセント
7. オセロ
8. スタンドバイミー
9. クラゲ
10. 花のなはなの花
11. ワンダーランドのワンダーソング
12. ブルース
13. タイムバッファロウ
14. 風の国と地上絵
15. She is the beautiful
16. オーケストラ
[DVD]
1. 星霜、誘う
2. 青空
3. 宇宙が広がるスピードで
4. 虫の勾配
5. 向日葵
6. 夏の銀景

藍坊主『ココーノ』通常盤(CD)
藍坊主
『ココーノ』通常盤(CD)

2014年12月10日(水)発売
価格:3,024円(税込)
TFCC-86496

1. バタフライ
2. ネガティブフィードバック
3. 春の覚書
4. 賢者の忘れ物
5. ラブミーテンダー
6. あなたと空と星と夜明け
7. 向日葵
8. エチカ
9. 鬼灯
10. チョコレート
11. 夏の銀景
12. 靄がかかる街
13. 星霜、誘う

イベント情報

藍坊主
『aobozu TOUR 2015 ~時計仕掛けのミシン~』

2015年1月16日(金)
会場:千葉県 LOOK

2015年1月18日(日)
会場:埼玉県 HEAVEN'S ROCK 熊谷 VJ-1

2015年1月24日(土)
会場:大阪府 BIGCAT

2015年1月25日(日)
会場:愛知県 名古屋 CLUB QUATTRO

2015年1月31日(土)
会場:長野県 ALECX

2015年2月1日(日)
会場:新潟県 GOLDEN PIGS RED STAGE

2015年2月7日(土)
会場:岡山県 IMAGE

2015年2月8日(日)
会場:広島県 Cave-Be

2015年2月11日(水・祝)
会場:福岡県 DRUM Be-1

2015年2月14日(土)
会場:高知県 X-pt

2015年2月20日(金)
会場:宮城県 仙台 CLUB JUNK BOX

2015年2月22日(日)
会場:北海道 札幌 cube garden

2015年3月13日(金)
会場:東京都 渋谷公会堂

プロフィール

藍坊主(あおぼうず)

hozzy(Vo)、藤森真一(Ba)、渡辺拓郎(Dr)、田中ユウイチ(Gt)による、神奈川県小田原市出身の4人組ロックバンド。2003年2月12日、インディーズデビューアルバム『藍坊主』をリリース。その後、マキシシングル『雫』『空』を2か月連続でリリースしインディーズチャート上位に次々ランクイン。2004年5月にアルバム『ヒロシゲブルー』でメジャー進出。その後もフェスへの出演や、自主企画イベントを行うなど勢力的に活動を続け、2011年5月には日本武道館にて『藍空大音楽祭 ~the very best of aobozu~』を開催し大成功を収めた。秀逸なメロディーと多くの人に共感される身近なテーマを題材にした歌詞、そしてライブを積み重ねることで身に付けた確かな演奏力と透明感のあるボーカルが魅力なバンド。2014年12月10日、7枚目のアルバム『ココーノ』をリリース。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

Nulbarich“Sweet and Sour”

テレビ東京のドラマ『デザイナー 渋井直人の休日』のエンディングテーマ“Sweet and Sour”。2月6日リリース予定の3rdフルアルバム『Blank Envelope』のリード楽曲でもある今作は「偶然の景色」がテーマ。日常の中に偶然生まれたハッとする瞬間を鮮やかに切り取っている。グラフィカルな映像に垣間見える、あたたかな日常を楽しもう。(野々村)

  1. OKAMOTO’Sが大人と少年の間で語る、28歳で迎えた10周年の心境 1

    OKAMOTO’Sが大人と少年の間で語る、28歳で迎えた10周年の心境

  2. 竹内結子主演、異色のリーガルドラマ『QUEEN』。監督は関和亮、音楽も注目 2

    竹内結子主演、異色のリーガルドラマ『QUEEN』。監督は関和亮、音楽も注目

  3. 『十二人の死にたい子どもたち』キャラ&場面写真に橋本環奈、新田真剣佑ら 3

    『十二人の死にたい子どもたち』キャラ&場面写真に橋本環奈、新田真剣佑ら

  4. 柴田聡子がジャコメッティら巨匠から活力をもらう展覧会レポ 4

    柴田聡子がジャコメッティら巨匠から活力をもらう展覧会レポ

  5. 『鈴木敏夫とジブリ展』4月から神田明神で開催、鈴木敏夫の「言葉」に注目 5

    『鈴木敏夫とジブリ展』4月から神田明神で開催、鈴木敏夫の「言葉」に注目

  6. 『乃木坂46 Artworks だいたいぜんぶ展』開催間近、齋藤飛鳥らが訪問&感想 6

    『乃木坂46 Artworks だいたいぜんぶ展』開催間近、齋藤飛鳥らが訪問&感想

  7. 石原さとみが後楽園堪能する東京メトロ新CM 曲はスキマスイッチと矢野まき 7

    石原さとみが後楽園堪能する東京メトロ新CM 曲はスキマスイッチと矢野まき

  8. Spangle call Lilli lineの美学 20年消費されなかった秘密を探る 8

    Spangle call Lilli lineの美学 20年消費されなかった秘密を探る

  9. back numberが深田恭子主演ドラマ『初めて恋をした日に読む話』主題歌 9

    back numberが深田恭子主演ドラマ『初めて恋をした日に読む話』主題歌

  10. 漫画本に囲まれる「眠れないホテル」MANGA ART HOTEL, TOKYOが2月開業 10

    漫画本に囲まれる「眠れないホテル」MANGA ART HOTEL, TOKYOが2月開業