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白波多カミンが語る、女子の悔しさ「男子に対して劣等感がある」

白波多カミンが語る、女子の悔しさ「男子に対して劣等感がある」

白波多カミン with Placebo Foxes『空席のサーカス』
インタビュー・テキスト
土佐有明
撮影:田中一人

京都出身の女性シンガーソングライター、白波多カミンがメジャーデビューを果たす。それも、Placebo Foxesというバンドを組んで、MO'SOME TONEBENDER / geek sleep sheepの百々和宏をプロデューサーに迎えてのデビューである。アルバム『空席のサーカス』は1990年代のグランジやオルタナを現代流にアップデートしたような、硬質でヘビーなサウンドが特徴。濱野夏椰(Gateballers)のトリッキーなギターを筆頭に、個々の技術の高さを示しながらも、一方でバンドとしてのまとまりや一体感も強く感じさせる内容だ。

京都の下鴨神社で巫女の仕事をしていた経歴を持つ白波多は、自らの生まれ持った女性性に違和感を覚え、そうした実感を元にした歌詞を書いてきたという。インタビューでは、そうした歌詞の源泉となっている彼女の思考回路の内奥にもわけいってみた。

自分が女の子っぽいなあと思うことが多くて、それが嫌で、ひとりでこんがらがっています。

―最初に手にした楽器はギターですよね?

白波多:小さい時からピアノがやりかったんですけど、親になかなか言い出せなかったんです。あと、周りの女の子はみんなピアノを習っていたから、「自分は他の子とは違うぞ」みたいな変な意地があって。みんながやっていることをやりたくないという気持ちもあったし、女の子っぽいことをやるのが恥ずかしかったんですよね。見た目は女の子っぽい服を着て、髪の毛をふたつ結びにしたりしていたんですけど、いつも股を開いて写真に映っていたり、一人称が「僕」だったり、中身が男の子みたいな感じで。自分の中で、男性性と女性性が両方あるというか。

―その感覚は今も続いているんですか?

白波多:ずっと続いていますね。

―女の子の型にはめられるのに違和感がある?

白波多:そうですね。

―たとえばどんな時にそれを感じますか?

白波多:一番強烈に感じたのは、京都で巫女さんの仕事をしていた時です。昔からの伝統で、ここからは男性の神主さんは入れるけど巫女さんは入れないとか、神主さんが通るための扉を巫女さんが開けないといけないとか、色々しきたりがあって。男女は分けられるものなんだということを目の当たりにして、別に怒るわけではないんですけど、とにかく驚いたんです。男性性と女性性って社会的に便宜上分けられているけど、本当は混ざってると思うんですよ。男の人でもフェミニンなところがあると思うし、女の人でも勝ち気なところがあったり。

―自分の女性性が面倒だと思うこともあります?

白波多:あります。常にそれとのせめぎあいですね。自分が女の子っぽいなあと思うことが多くて、それが嫌で、ひとりでこんがらがってます。

白波多カミン
白波多カミン

―じゃあ、自分が女性で良かったと思う時と、煩わしいと思う時は?

白波多:良かったと思う時って、あるかなあ……。ニコニコ笑っていたら割と物事がうまくいったりするんですけど、そういうところがまた嫌でもあるんですよね。女の子だったら許されることってめっちゃ多いんですけど、それはそれで女の子が舐められてる感じがして嫌なんです。でも、自分も女の子であることを利用して人と接することが多いし、「女の子だからこれくらいで許してよ」という甘えが無意識のうちにある。そうやってぶりっこしちゃったり、甘えに引っ張られてしまうような自分の考え方自体、ホントに変えたいんですよね。

―曲を作り始めたきっかけも、そういった複雑な感情を昇華するためだったりするのでしょうか?

白波多:曲を初めて作ったのは高3の時なんですけど、名簿がうしろだった女の子に興味があって。その子は絵や詩や小説を書くのが得意で、いつも私に見せてくれていたんです。ある日、その子が見せてくれた詩を読んだら、文章を読んでるのと同じスピードでメロディーがわーっと浮かんできて。それで、「あ、これは残さなあかんな」と思って、仮病で学校を早退して家で録音したのが初めての作曲です。次の日、その子に歌を聴かせたらすごく喜んでくれたんですけど、その詩はその子が別の子のために作った詩だったんですよ。だから悔しくて、その子にどうやったら自分の思いが伝わるのかなと思って、初めて自分で作詞作曲したのが、インディーズの時に出したアルバムに入ってる“ランドセルカバー”という曲です。

―同性にも興味があったんですか?

白波多:特にその子が自分にとって強烈というか、衝撃的な人物で。共学の学校だったんですけど、その子に夢中になっちゃって。送り迎えして、荷物持ったりとかしてましたね。

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リリース情報

白波多カミン with Placebo Foxes『空席のサーカス』
白波多カミン with Placebo Foxes
『空席のサーカス』(CD)

2016年3月23日(水)発売
価格:2,700円(税込)
COCP-39495

1. 姉弟
2. おかえり。
3. いますぐ消えたい
4. バタフライ
5. サンセットガール
6. 生命線
7. 嫉妬
8. ハロースター
9. 普通の女の子
10. なくしもの

イベント情報

『白波多カミン with Placebo Foxes メジャーデビューアルバム「空席のサーカス」発売記念イベント』

2016年3月26日(土)START 18:00
会場:東京都 タワーレコード渋谷店 1Fイベントスペース

2016年3月27日(日)START 14:00
会場:東京都 ヴィレッジヴァンガード高田馬場店

2016年4月2日(土)START 14:00
会場:京都府 タワーレコード京都店 店内イベントスペース

2016年4月2日(土)START 17:00
会場:京都府 ヴィレッジヴァンガード新京極店

2016年4月3日(日)START 15:00
会場:大阪府 タワーレコード梅田NU茶屋町店 イベントスペース

2016年4月3日(日)START 18:30
会場:大阪府 ヴィレッジヴァンガードアメリカ村店

2016年4月9日(土)START 14:00
会場:福岡県 タワーレコード福岡パルコ店 イベントスペース

プロフィール

白波多カミン with Placebo Foxes
白波多カミン with Placebo Foxes(しらはたかみん うぃず ぷらせぼ ふぉくしーず)

2015年結成、活動開始。白波多カミン(Vo,Gt)、濱野夏椰(Gt / from Gateballars)、上野恒星(Ba / from jappers)、照沼光星(Dr / from Golden Katies!!、thatta / ex.QUATTRO)の4人からなるロックンロールバンド。京都出身シンガーソングライターの白波多カミンが初めて組んだバンドとして注目集めている。2016年3月23日に日本コロムビアからメジャーデビューアルバム『空席のサーカス』をリリース。

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