特集 PR

「椎名林檎っぽい」とは言わせない。出雲咲乃の強烈な個性を訊く

「椎名林檎っぽい」とは言わせない。出雲咲乃の強烈な個性を訊く

出雲咲乃『世界のしかけ』
インタビュー・テキスト
三宅正一
編集:矢島由佳子
2016/09/05

スターダストレコーズが2014年から開催しているオーディションで発掘され、2016年4月に1stシングル『当流女』でデビューしたシンガーソングライター、出雲咲乃。北九州出身で現在19歳の彼女は、ほとんど不登校状態だった中学卒業後に音楽で生きていくと思い立ち、アコースティックギターを購入して曲作りを始めたという。

音楽的なバックグラウンドが一切ない状態で育まれた彼女のシンガーソングライターとしての作家性は、和のテイストや屈強な女性像を重んじたフィクショナルでストーリー性の高い歌を描くことが核になっている。振れ幅に富んだサウンドは、ジャズや管弦楽を通過したポップスに対する興味を強く感じさせる。瑞々しいポップネスが躍動している2ndシングル『世界のしかけ』のリリースタイミングで、謎多きその実像を簡明直截に語ってくれた。

髪の毛を金髪にしていたら先生に注意されて。反抗期だったのでだんだん学校に行かなくなったんです。

―出雲さんの出身地の北九州って、わりと治安の悪いイメージがあるじゃないですか。出雲さんが住んでいた周りはどうだったんですか?

出雲:ヤンチャしてる人が多かったですね。実際に男も女もよくケンカしてる感じで。今は昔に比べたら、街中の治安はよくなってきたみたいですけど、ちょっと中心地から外れるとバイクとパトカーのサイレン音でうるさいみたいな。私は高速道路に面したところに住んでいたから、余計にうるさかったですね(笑)。

―中学にほとんど行かなかったんですよね。それはどういう理由で?

出雲:学校に入れてもらえなかったんです。髪の毛を金髪にしていたら先生に注意されて。で、黒染めして行ったら、今度はスカートの長さがどうとか、ピアスの穴が開いてるからどうとか、いろいろ言われて。反抗期だったのでだんだん行かなくなったんです。

出雲咲乃
出雲咲乃

―内にこもって不登校だったとか、そういうことではないんですね。

出雲:そうなんですよ。よくそう思われるんですけど(笑)、友達もいたので。友達が学校に行っている時間は家で寝て、起きたら学校が終わったみんなと遊びに行ってみたいな。自由といえば自由な生活を送ってましたね(笑)。

―地元のことも好きだった?

出雲:好きでした。でも、ずっと都会に行きたいとも思ってたんです。地元は世界が狭いし、もっといろんな人と関わって生きていきたいと思ってたから。中学卒業後は、バイトをしていたんですけど、いろいろ命令されるのがめんどくさくて。自分の人生を考えたときに、誰にも命令されずに好きなことだけに集中したいと思ったんです。絵を描くのも好きだったから、漫画家になろうかなとも考えたんですけど、プロになるまでにお金も時間もかかりそうだなと思って。

―音楽もそうだと思うけど(笑)。

出雲:でも、歌は1曲作ったら3分くらいで表現できるじゃないですか。そっちのほうが楽しそうだなと思って。

―発想が極端だなあ(笑)。

出雲:何に対しても好きか嫌いしかないんですよね。

―なぜ選択肢が漫画家か音楽家だったんですか?

出雲:家で没頭できるから。ネイリストとか美容師だったら資格もいるし、専門学校とかに通うにも外に出ないといけないじゃないですか。外に出るのはめんどくさいから(笑)。

―でも、それまで音楽の道でプロになるとは思ってもみなかったんですよね?

出雲:全然思ってなかったです。小さい頃から歌うことは好きでしたけど、友達とカラオケに行くくらいで。あ、でも小学生のときにリコーダーは得意でした(笑)。

―リスナーとしての音楽体験は?

出雲:周りで流行ってるものを聴くくらい。日本のR&Bとか、バンドだったらORANGE RANGEとかが好きでしたね。

Page 1
次へ

リリース情報

出雲咲乃『世界のしかけ』
出雲咲乃
『世界のしかけ』(CD)

2016年8月31日(水)発売
価格:1,080円(税込)
ZXRC-1083

1. 世界のしかけ
2. はないちもんめ

プロフィール

出雲咲乃
出雲咲乃(いずも さきの)

強烈な歌詞と頭から離れないメロディーを紡ぎだす、北九州生まれ育ちの新世代シンガーソングライター。十六歳の時にギターを購入し制作活動を開始。半年ほどで納得いく曲が二十曲出来たので、オーディションに応募したところ、スターダストが実施しているSDRオーディションの審査員の耳にとまる。唯一無二の咲乃ワールドが広がるデモテープを聞いた人から口コミが広がり、BS朝日のスペシャルドラマ『女優墜ち』の主題歌に抜擢され、2016年4月にヴィレッジヴァンガード下北沢店限定発売の1stシングル『当流女』でデビュー。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

BIM“Wink”

BIMの新作『NOT BUSY』より“Wink”の映像が公開。ゆるめに結んだネクタイは軽妙洒脱でも、背伸びはしない。どこか冴えない繰り返しのなかで<だって俺らの本番はきっとこれから>と、吹っ切れなさもそのままラップして次へ。BIMの現在進行形のかっこよさと人懐っこさがトレースされたようなGIFアニメが最高にチャーミング。(山元)

  1. BiSHから届いた胸が詰まるような手紙。全員で語る空白の数か月間 1

    BiSHから届いた胸が詰まるような手紙。全員で語る空白の数か月間

  2. VTuber集結『NHKバーチャル文化祭』にキズナアイ、シロ、さだまさしら 2

    VTuber集結『NHKバーチャル文化祭』にキズナアイ、シロ、さだまさしら

  3. YOASOBI楽曲の原作小説集『夜に駆ける YOASOBI小説集』9月刊行 3

    YOASOBI楽曲の原作小説集『夜に駆ける YOASOBI小説集』9月刊行

  4. 著名人が選ぶ『ゲーム・オブ・スローンズ』ベストエピソード一挙放送 4

    著名人が選ぶ『ゲーム・オブ・スローンズ』ベストエピソード一挙放送

  5. 芦田愛菜『星の子』永瀬正敏と原田知世が「あやしい宗教」信じる両親役 5

    芦田愛菜『星の子』永瀬正敏と原田知世が「あやしい宗教」信じる両親役

  6. 星野源、去年11月のニューヨークライブの模様をNHK総合で地上波初オンエア 6

    星野源、去年11月のニューヨークライブの模様をNHK総合で地上波初オンエア

  7. 森七菜が歌う“スマイル”カバー配信リリース ホフディランがプロデュース 7

    森七菜が歌う“スマイル”カバー配信リリース ホフディランがプロデュース

  8. 田丸雅智×曽我部恵一が登壇『真夏のショートショート食堂』オンライン開催 8

    田丸雅智×曽我部恵一が登壇『真夏のショートショート食堂』オンライン開催

  9. のん×林遣都が共演 大九明子監督、綿矢りさ原作の映画『私をくいとめて』 9

    のん×林遣都が共演 大九明子監督、綿矢りさ原作の映画『私をくいとめて』

  10. もう、人間と自然は共生できない 環境学者・五箇公一インタビュー 10

    もう、人間と自然は共生できない 環境学者・五箇公一インタビュー