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岩ヰフミトが語る、Galileo Galileiから、FOLKS、ソロへの変遷

岩ヰフミトが語る、Galileo Galileiから、FOLKS、ソロへの変遷

岩ヰフミト『メリーゴールド』
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:鈴木渉 編集:山元翔一

北海道恵庭市を拠点に活動する4ピースバンド、FOLKSのフロントマン、岩井郁人が、「岩ヰフミト」として初のソロ名義シングル『メリーゴールド』を配信リリースした。惜しまれつつも活動を終了させたGalileo Galileiのメンバーとして2010年にデビューし、2012年にGalileo Galileiを脱退して以降は、FOLKSのメンバーとして、北海道という地元の土着性にこだわりながら音楽活動を続けてきた岩ヰ。2016年、FOLKSはそれまで所属していたメジャーレーベルを離れ、自主レーベルを立ち上げた。今回のソロ始動は、彼のキャリアにとって、ひとつのエポックメイクなタイミングとなりそうだ。

詳しくはインタビューに譲るが、シーンの細分化が急速に進んだ2010年代前半において、FOLKSやGalileo Galileiが刻んできた足跡は、あまりにも貴重で、そして勇敢なものだった。音楽的な野心においても、「伝える」という意志においても、彼らには「諦め」というものが一切なかった。だからこそ、傷つき、すり減ったこともあったのかもしれないが、その音楽は瑞々しく、純粋に輝いていた。そして今、時代は再び大きく舵を切っている。岩ヰに話を聞いた。彼は今、ひとつの確信を抱いている。

ずっと、自分のなかに相反する音楽的な要素が同居している感覚があった。

―今回のシングルは、岩ヰさんのソロ名義でのリリースとなりますが、FOLKSとしては去年、それまで所属していたメジャーレーベルを離れて、自主レーベルを設立しているんですよね。

岩ヰ:はい、そうです。

―さらに言うと、かつて岩ヰさんが在籍していたGalileo Galileiは、去年、活動終了を発表した。そういった動きを考えると、ひとつの時代が終わって、新しい何かが動き出そうとしているんじゃないか……聴き手として、そんな感覚を抱いたりもするんです。まず、岩ヰさんはGalileo Galileiの活動終了を、どう受け止めましたか?

岩ヰ:彼らは「解散」でも「休止」でもなく、「終了」って発表したじゃないですか。それが、本当に彼ららしいなと感じましたし、あの言葉には、「修了」っていう意味も含まれていたと思うんです。僕が抜けたあと、彼らがどんなふうに音楽をやってきたのか、詳しく知っているわけではないんですけど、彼らが発表したメッセージのなかに、「『おもちゃの車』では、庭の芝生から先へとは進めなかった」って書いてありましたよね。

岩ヰフミト
岩ヰフミト

―はい、あのフレーズは印象的でした。

岩ヰ:あれを読んだとき、「変わらずに闘っているんだなぁ」と思ったし、ポジティブでしかないなって思いました。絶対に、すぐにでも、また面白いことを始めると思います。武道館のラストライブ(2016年10月11日に行われた『Galileo Galilei Last Live~車輪の軸~ at 日本武道館』)も観に行ったんですけど、あそこまで音楽に対して純粋であることにこだわり続けたバンドって、なかなかいないと思う。それはあの日のライブの音からも感じました。本当に、正直で誠実なアーティストなんだなって。

―岩ヰさんが音楽アプリ「Eggs」のウェブサイトで連載しているコラムを読ませていただいたんですけど、そのなかで、「転機」について書かれていた回があったじゃないですか。そこで、岩ヰさんはご自身の人生の転機として、Galileo Galileiとしてアルバム『Portal』(2012年)を作ったこと、そして、それがきっかけとなってGalileo Galileiを脱退し、FOLKSを結成したことを挙げられていて。振り返って、『Portal』というアルバムは、岩ヰさんに何をもたらしたのでしょうか?

岩ヰ:あのアルバムが、今の自分の音楽の作り方のルーツになったんです。その頃に、MacのPCを買って、Logic(音楽制作ソフト)を買って、デスクトップミュージックをやり始めたんですよ。当時好きだったFoster The People、Phoenix、Friendly Firesといったバンドのサウンドを構造まで研究して。本当に、昼夜問わずやっていました。

そしてそこに、俺や他のメンバーが小さい頃から聴いてきた、BUMP OF CHICKENのような日本のロックのサウンドを組み合わせてみる。『Portal』は、そういう自分たちのスタンスを確立できたアルバムだったし、発明だったと思います。

Galileo Galilei『Portal』収録曲

FOLKS『NEWTOWN』(2014年)収録曲

―そして、それがFOLKSへとつながっていくわけですよね。

岩ヰ:そうですね。FOLKSは「ふたりの自分」をかけ合わせることがコンセプトなんです。音楽の原体験であるJ-ROCK的な、邦楽的な要素を持っている自分。そして、高校生の頃からどんどんと洋楽にハマって、ある種の研究心とともに音楽を聴いていきた、洋楽的な要素を持っている自分。僕はずっと、自分のなかに相反する音楽的な要素が同居している感覚があったんです。

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リリース情報

岩ヰフミト『メリーゴールド』
岩ヰフミト
『メリーゴールド』(CD)

2017年8月9日(水)TOWER RECORDS限定発売
価格:1,080円(税込)
FRCL-0002

1. メリーゴールド ~白~
2. メリーゴールド ~金~
3. 星が降る夜に

プロジェクト情報

Eggs
岩ヰフミト 新作ミュージックビデオ制作プロジェクト

イベント情報

『岩ヰフミト ソロツアー2017「キョウカヰセン」』

2017年8月4日(金)
会場:愛知県 名古屋 spazio rita

2017年8月5日(土)
会場:石川県 金沢 social

2017年8月6日(日)
会場:京都府 GROWLY

2017年8月7日(月)
会場:大阪府 心斎橋 CONPASS

2017年8月11日(金・祝)
会場:東京都 代官山 WEEKEND GARAGE TOKYO

プロフィール

岩ヰフミト
岩ヰフミト(いわい ふみと)

2010年、Galileo Galileiのメンバーとしてメジャーデビュー。2014年に「FOLKS」を結成し、全国主要フェスに出演。その後、「FOLKS RECORD」を立ち上げ、ソロ活動として「まちのうた」プロジェクトを発足する。楽曲提供や高校訪問をはじめ、台湾、ニューヨークと活動の場を広げ、今年の春には世界5大ファッションショーである「東京コレクション」のモデルとしてデビューするなど、型にとらわれない活動を行なっている。同年4月からeggsにてコラム連載もスタート。初夏には初のソロ全国リリースを皮切りに全国ツアー『キョウカヰセン』も決定している。

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