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「いつものミツメ」とは違う。意識を変えたバンドの新たな一歩

「いつものミツメ」とは違う。意識を変えたバンドの新たな一歩

ミツメ『エスパー』
インタビュー・テキスト
三宅正一
撮影:馬込将充 編集:川浦慧
2017/12/20
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ミツメがリリースするシングル“エスパー”は彼らが海外のインディーサウンドから吸収、昇華してきた音楽が過不足なくアレンジされた、文句なしの1曲である。B面の“青い月”含め、ミツメ史上最高のポップスともいえる名曲だ。

近年、ミツメは海外でも積極的にライブ活動を行っており、去年はアメリカ、今年は中国でのツアーを成功させている。最近では海外のミュージシャンを招いて日本ツアーを回る自主イベントを開催するなど、インディペンデントながら、着実に海外のインディー音楽シーンと日本との接点を築いている。

昨年リリースした4thアルバム『A Long Day』や銀杏BOYZのトリビュートアルバムへの参加を経て、今、ミツメがポピュラリティーを兼ね備えたシングルをリリースする理由とは? このインタビューでは、ミツメの「海外に対する意識」を紐解きなら、「ミツメのシングル論」「歌詞のこだわり」についても言及してもらった。

(海外で)ミツメは「日本的な音楽」をやっているバンドだと捉えてもらえているのかなと思います。(須田)

—ミツメは昨年はアメリカ、今年の夏は中国でもツアーを回っていて、近年はより海外でも積極的にライブを行っていますね。まずはその辺りの話から聞かせてもらえますか?

奥から:大竹雅生(Gt,Syn)、須田洋次郎(Dr)、nakayaan(Ba)、川辺素(Vo,Gt)
奥から:大竹雅生(Gt,Syn)、須田洋次郎(Dr)、nakayaan(Ba)、川辺素(Vo,Gt)

川辺素(Vo,Gt):はい。海外でもいろんなところでライブしたいと思ってやってます。

—今年の中国でのライブは、どうでした?

大竹雅生(Gt,Syn):どんな感じなんだろうと思ってたんですけど、会場にギュウギュウにお客さんが入っていて、ステージに出て行ったらすごい歓声でビックリしました。ライブのノリ方もみんな自由で。動画を撮ってる人もいれば、一緒に歌ってる人もいて。

nakayaan(Ba):みんな思い思いに、踊ったり歌ったりして楽しんでくれてます。バンドとしても気持ちいいですね。

須田洋次郎(Dr):中国の若者、とくにライブに来る子達はとにかく文化やファッションに敏感で、お客さんの服装の幅が広いんです。「こんなとんがった格好をした子がミツメのライブに来てくれるんだ」って思ったり(笑)。

—海外のお客さんはミツメの歌をどのように受け止めていると感じてますか?

川辺:中国で“煙突”という曲をやると、どこの会場でも毎回盛り上がるんですよ。僕ら自身はなんで“煙突”が人気なのかわからないし、理由を訊いたら「いい曲だから」としか返ってこなくて(笑)。

中国人であれば歌詞やタイトルに並んでる漢字のニュアンスで伝わる部分もあるかもしれないけど、日本人だからわかる曖昧なところまでは伝わってないのかなと思います。「簡単に説明するとどういう歌詞なの?」って訊かれるんですけど、答えづらいというか。そういうときは「なんとなく倦怠感みたいな感じなのかな」とか説明しますけど。

川辺素(Vo,Gt)
川辺素(Vo,Gt)

須田:“煙突”のときは、会場全員が歌ってくれる感じで。けっこう静かな曲だし、しかも僕がドラムを叩いてない一番静かなところでみんな歌うから、お客さんの歌が全部聴こえて(笑)。

—これだけ海外でライブをやる機会が増えていると、全編英詞の曲を書いてみようかなという欲が湧いたりはしないですか?

川辺:日本語詞でも簡単な言葉を使って意味を深くできないかなって試行錯誤しているし、それを英語でやるスキルはまだないと思います。いつかやってみてもいいかな、というくらいの感じですかね(笑)。まずは英語を話せるようにならないと。

須田:でも、海外のお客さんにはミツメの「日本らしさ」みたいなものに興味を持ってもらえているところもあるから、日本語でやる意味もあると思っています。アジアでライブをやるときと英語圏でライブをやるときの反応も全然違うんですよね。アジアは、日本の音楽カルチャーやその歴史をリスペクトしてくれている感じがします。

—どういう面でそれを感じましたか?

須田:インドネシアでは、日本の文化に興味を持っている若い学生がたくさん集まってくれて、すごくライブが盛り上がったんです。日本語の曲でもこんなに楽しんでくれるんだと思って。

アジア圏はどこの国の人も日本の音楽や映画に詳しかったり、日本語が上手い人がいるんですけど、そういうとき、海外で活動してきた日本のアーティストの恩恵を感じるんですよね。その流れの中で、おそらくミツメは「日本的な音楽」をやっているバンドだと捉えてもらえているのかなと思います。

須田洋次郎(Dr)
須田洋次郎(Dr)

—サウンド面でもそう捉えられていると思いますか?

須田:そういう部分はあると思います。メロディーもそうですけど、僕らのアレンジは、いつも自分たちの中で新鮮なものを探りながら構築しているので、ちょっと変わったサウンドに日本らしい歌を乗せているバンドだと思われているんじゃないかなと。中国では独自のSNSが発達していたりしていて。

—Weiboですよね。

須田:そうです。中国では国が通信制限をかけているから、簡単にアクセスできるSNSってWeiboくらいなんですよね。そういう閉ざされた世界の中で4、5年前に僕らの曲が広がったみたいなんです。“煙突”もそうで。

—それ、きっかけはなんだったんですか?

須田:それが現地に行って誰に訊いてもわからないんですよ(笑)。おそらく、抜け道を使って海外のSNSにアクセスした若者から広がったと思うんです。とにかく海外の文化に触れたいと思ってるヒップな若者が日本のバンドの音楽に興味を持って、国内のSNSで紹介したという流れがあったんじゃないかと思ってるんですけど。

—それ面白いですね。

須田:そういう意味でも、日本のバンドらしく日本語で、自分たちらしい音楽を作ってきたことがそういう結果に繋がったのかなとも思うんですよね。

左から:大竹雅生(Gt,Syn)、須田洋次郎(Dr)

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リリース情報

ミツメ『エスパー』
ミツメ
『エスパー』(CD)

2017年12月20日(水)発売
価格:1,080円(税込)
PECF-1145 / MITSUME-016

1. エスパー
2. 青い月

ミツメ『エスパー』
ミツメ
『エスパー』(7インチアナログ盤)

2017年12月20日(水)発売
価格:1,620円(税込)
PEJF-91020 / MITSUME-017

[SIDE-A]
1. エスパー
[SIDE-B]
1. 青い月

イベント情報

『mitsume tour esper 2018』

2018年1月27日(土)
会場:タイ バンコク ROCKADEMY

2018年2月24日(土)
会場:宮城 仙台 enn 2nd

2018年3月3日(土)
会場:北海道 札幌 COLONY

2018年3月10日(土)
会場:石川 金沢 GOLD CREEK

2018年3月11日(日)
会場:京都 磔磔

2018年3月17日(土)
会場:鹿児島 SR Hall

2018年3月18日(日)
会場:福岡 Voodoo Lounge

2018年3月23日(金)
会場:愛知 名古屋 JAMMIN’

2018年3月24日(土)
会場:広島 CAVE-BE

2018年3月25日(日)
会場:大阪 umeda TRAD

2018年3月31日(土)
会場:中国 上海 TBA

2018年4月25日(水)
会場:東京 マイナビBLITZ赤坂

『WWMM』

2018年1月21日(日)
会場:東京都 恵比寿 LIQUIDROOM、LIQUID LOFT、KATA
出演:
ミツメ
and more
料金:前売4,800円 当日5,300円(共にドリンク別)

プロフィール

ミツメ
ミツメ

2009年、東京にて結成。4人組のバンド。2017年12月にシングル『エスパー』をリリース。国内のほか、インドネシア、中国、台湾、韓国、アメリカなど海外へもツアーを行い、活動の場を広げています。オーソドックスなバンド編成ながら、各々が担当のパートにとらわれずに自由な楽曲を発表し続けています。そのときの気分でいろいろなことにチャレンジしています。

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