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WEG×あら恋×DÉ DÉ MOUSE 激変するシーンをどう生き延びた?

WEG×あら恋×DÉ DÉ MOUSE 激変するシーンをどう生き延びた?

world's end girlfriend『LAST WALTZ IN TOKYO』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:伊藤惇 編集:山元翔一

昔は全部がゴチャゴチャしていたじゃないですか?(DÉ DÉ)

—11月に開催されたあら恋の20周年記念企画でこの3組が揃ったわけですけど、出会った当時と比べてどんな変化を感じますか?

DÉ DÉ:昔は全部がゴチャゴチャしていたじゃないですか? だからこの3組もある程度ひとつの枠で括れたと思うんですけど、今はもうできなくなっちゃいましたよね。2010年代以降、細分化が激しく進んで、一緒にいれたはずが難しくなって、「ときどきフェスで会う」みたいな距離感になっていて。

DÉ DÉ MOUSE
DÉ DÉ MOUSE

—たしかに、2000年代初頭にはポストロック / エレクトロニカのシーンみたいなものがありつつ、一時期はジャンルの壁が薄かった印象があります。00年代半ばの『RAW LIFE』や、00年代後半の『KAIKOO』といったイベントがそれを象徴していたような。

DÉ DÉ:なんかみんな、いつもケンカしてましたよね?(笑) 「ここのシーンのやつらは、あいつらとは仲が悪い」みたいな。「みんなで仲よく」っていうのは、どこのシーンにもなかった。僕は最近10代のトラックメーカーと接する機会も多いんですけど、みんなすごくいい子なんですよ。昔は、東京のクラブシーンはスラムだったけど、だんだん精査されて、キレイになってきた気がする。

池永:どっちのほうが好き?

DÉ DÉ:今、超やりやすいっすよ(笑)。殺伐としたなかから出てくるものもあるから、それはそれで面白いけど、自分に悪意が向けられてしまうと、やっぱりいい気分はしないですからね。

—池永さんはどうですか?

池永:僕はあんまり相手にされへんかったから、ポツンっておる感じで……。

DÉ DÉ:そんなことないよ!(笑)

池永:でも、「ベッタリ仲いい」みたいな人はおらんかった気がする。

池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)
池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)

やっぱり、その人にしか出せない何かが感じられる音楽じゃないとダメ。(WEG)

DÉ DÉ:昔のほうが自分の好きなものに対して純粋だったんじゃないですか?

池永:というより、変な自信があった。「俺のほうがいい」みたいな……振り返ると俺のほうが全然アカンねんけど(笑)。

WEG:俺の場合は、年を重ねてからのほうが周りが気にならなくなったというか……。

DÉ DÉ: WEGはもともと周りは気にしてなかったと思う(笑)。初めて会った日から、WEGはWEGだったし。

WEG:基本変わってないんだけど、年を重ねて自分の音楽により自信がついてきたから、いいものはいいし、どうでもいいものはどうでもいい。だけど、自分にとってどうでもいい音楽も、それはそれで、それを必要とする人もいるし、それも含め音楽は最高だなって。

池永:昔からドーンとしてる感じはあったけどね。

DÉ DÉ:僕、20代の頃は自分より年下がすごいもの作ると、動悸がしたんですよ。でも、今はそういうことがなくなったから、いい具合に年を重ねてこれたのかなって。

DÉ DÉ MOUSE

DÉ DÉ:そもそも、今の10代って、物心つく頃にはもうインターネットがあって、小学生のころからフリーのソフトウェアで曲作りしたりするから、クオリティー高いのが当たり前なんですよ。今はYouTubeとかにチュートリアルがあるから、技術的なすごさは評価の基準にならないというか。

WEG:俺も今は、音のよさとかジャンル的なクオリティーの高さだけだと全然惹かれない。そういうところは頑張ればできるから、そこに+αの何かがないと。やっぱり、その人にしか出せない何かが感じられる音楽じゃないとダメだし、それはさっき言ったように本当に自分が欲してるものを選び続けることで得られるものなんだと思う。

音楽のなかで好きなポイントはいくつもあるけど、そのなかにはWEGとしてはやれないものもあって。(WEG)

—三者とも2010年代以降は自主レーベルでの活動を開始しています。それぞれのレーベル設立のタイミングが、自身の活動にとってどんなタイミングだったのかを振り返っていただきたいです。まずは2010年に「Virgin Babylon Records」を設立したWEGから、いかがでしょう?

WEG:レーベル立ち上げる前から、自分の音楽の見せ方に関しては自分でほとんど決めてたから、「これだったら、自分でやったほうが早いな」って思っていたんです。でも当時は、自分で制作費を出せるほどのお金はなかったからレーベルを始めるまでにはいかなくて。

そのうち自身の売上で資金がたまってきて、なおかつ、どうせやるなら一人でやるよりも、自分がいいと思うアーティストと一緒にやったほうがより広がりや化学反応も生まれると思って始めました。

Virgin Babylonより作品を発表していたHave a Nice Day!

—スタートしてからは、活動にどんな影響がありましたか?

WEG:音楽のなかで好きなポイントはいくつもあるけど、そのなかにはWEGとしてはやれないものもあって。そういうところをレーベル所属のアーティストがやってくれることは、自分では満たせない部分を満たしてくれるのですごくいい影響でした。

他のアーティストがいろんな面を満たしてくれることによって、自分はWEGのより深い核となる部分だけを追求していくことができるから、それは精神衛生上もすごくよかった。レーベルをやってなかったら、ずっと自身の音楽に365日24時間向き合い続けないといけないので、それはそれできつかっただろうし逆に力み過ぎるなとも思います。

 

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リリース情報

world's end girlfriend『LAST WALTZ REMIX』
world's end girlfriend
『LAST WALTZ REMIX』(CD)

2017年12月22日(金)発売
価格:2,160円(税込)
VBR-045

1. matryoshka REMIX / Plein Soleil
2. Kazuki Koga REMIX / Crystal Chrysalis
3. Satanicpornocultshop REMIX / Flowers of Romance
4. arai tasuku REMIX / LAST WALTZ
5. CRZKNY REMIX / LAST WALTZ
6. SPEAK LAW REMIX / Plein Soleil
7. FilFla REMIX / LAST BLINK
8. Serph REMIX / Angel Ache
9. KASHIWA Daisuke REMIX / Radioactive Spell Wave
10. Go-qualia REMIX / Girl
11. Vampillia REMIX / Girl
12. 2994898 REMIX / Plein Soleil

イベント情報

world's end girlfriend
『LAST WALTZ IN TOKYO』

2018年1月19日(金)
会場:東京都 恵比寿LIQUIDROOM
開場 19:00 / 開演 20:00
料金:前売3,900円(ドリンク別)

プロフィール

world's end girlfriend(わーるず えんど がーるふれんど)

1975年11月1日かつて多くの隠れキリシタン達が潜伏した長崎県の「五島列島」に生まれ10歳の時に聴いたベートーヴェンに衝撃を受け音楽/作曲をはじめる。2000年デビュー。アジア、EU、USツアーなどを行い『ATP』『Sonar』など各国フェスにも出演。映画『空気人形』の音楽を担当し2009年『カンヌ映画祭』や世界中で公開された。2010年「Virgin Babylon Records」を設立し『SEVEN IDIOTS』をワールドワイドリリース。圧倒的世界観を提示しつづけている。

あらかじめ決められた恋人たちへ(あらかじめきめられたこいびとたちへ)

2017年、活動20周年を迎えた叙情派シネマティック・バンド。通称“あら恋”。DUB~ベース・ミュージックを通過した踊れるバンドサウンドと、鍵盤ハーモニカ&テルミンによるセンチメンタルなメロディを融合した映像的なサウンドが特徴。リーダー・池永正二(鍵盤ハーモニカ、Track)のソロとしてスタートし、現在はバンド編成。各メンバーは別バンドでの活動やプロデュース業にも携わる異能集団である。バンマス池永が映画『武曲MUKOKU』(監督:熊切和嘉/出演:綾野剛、村上虹郎)『モヒカン故郷に帰る』(監督・沖田修一/出演:松田龍平・前田敦子)、『味園ユニバース』(監督:山下敦弘/出演:渋谷すばる、二階堂ふみ)の劇伴を担当する等、活動の幅はさらに広がっている。これまでに『FUJI ROCK FESTIVAL』『朝霧JAM』『ap bank fes』『BAYCAMP』など幾多の野外フェスに登場。“泣きながら踊れる”と称されるダイナミックなパフォーマンスで聴衆を魅了した。2017年、リアレンジ・新録音したベスト盤『20th BEST』をリリース。リキッドルームにて20周年記念特別企画興行を開催。池永が劇伴を担当した映画『ピンカートンに会いに行く』が1月より公開。

DÉ DÉ MOUSE(ででまうす)

遠藤大介によるソロプロジェクト。作曲家、編曲家、プロデューサー、キーボーディスト、DJ。また、自身の曲のプログラミングやミックス、映像もこなす。ライブスタイルの振れ幅も広く、ツインドラムでリズムの高揚感を体現するDE DE MOUSE + Drumrollsや、縦横無尽に飛び回るDJスタイル、即興とセッションで繰り広げるDE DE MOUSE + his drummer名義に、映像を喚起させるDE DE MOUSE + Soundandvisions名義など、多種多様のステージングを展開。国内だけでなく、イギリスやフランス、ドイツなど海外遠征も盛んに行っている。2012年にnot recordsを始動。今年活動10周年を迎え、アルバムとなる『dream you up』、12月には配信シングル『thanks tracks』をリリース。

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