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AKB48卒業から5年のいま、板野友美がようやく見せる素の自分

AKB48卒業から5年のいま、板野友美がようやく見せる素の自分

板野友美『Just as I am』
インタビュー・テキスト
菅原さくら
撮影:萩原楽太郎 編集:木村直大、山元翔一

茶髪に鋭いまなざし、口角の上がった笑顔。AKB48で「神7」(初期AKB48で不動の人気を誇った上位七人)の一角を担った板野友美といえば、私たちはそんな少女を思い浮かべるのではないだろうか。グループを卒業して4年半が経ち、彼女はすっかり大人になった。

2月28日に板野が送り出すソロ10作目のシングル『Just as I am』は、自身で作詞を手がけた壮大なアコースティックバラード。やさしく歌い上げる言葉の一つひとつに、強い意志が滲む。しかしそれとは裏腹に、楽曲と連動して発売される4th写真集『Wanderer』で見せる表情は、あのころと比べてとてもやわらかい。ソロとして、第一線を走り続ける板野友美はいま自らの姿に、そしてこれから続く道のりに、何を思うのか。彼女が考える「自分らしさ(=Just as I am)」について素直な言葉を聞いた。

ずっと強い女性に憧れてきたけど、それは等身大の私ではなくて。

—まず、今作『Just as I am』のコンセプトでもある「自分らしさ」についてお聞きしたいのですが、板野さんにとって「自分らしさ」とはどんなものですか?

板野:「自分らしさ」って、とっても難しいですよね。見せたい自分もあるし、なりたい自分もある。果たして何が「自分らしさ」なのかなって迷いますけど、やっぱり、素の自分が一番自分らしいんじゃないかなと思います。

—つまり今作では、「素の板野友美」が見えてくる、と。

板野:はい。たとえば、ソロとしてこれまで出してきたダンスナンバーやそのジャケ写は「作られた板野友美」で。楽曲に合うキャラクターだったり、表情だったりを演じている私です。もちろんそれも大切にしていきたいイメージだし、私自身ずっとそういう強い女性に憧れてきたけど、それは26歳の等身大の私ではなくて。

板野友美
板野友美

板野友美
アルバム『Get Ready♡』(2016年)リリース時のアーティスト写真

—たしかに、板野さんといえば強いまなざしが思い浮かぶけれど、今回のアートワークは、飾り気のない表情が印象的です。

板野:今回の作品では、本当にありのままを出しました。表情やポーズまでキメキメの、かっこよく作ってきた私をいったん全部手放して、「一人の女性としての板野友美」を見せたかったんです。

—今回は、楽曲“Just as I am”と写真集『Wanderer』を連動させて、すべてのビジュアルをロサンゼルス(以下、LA)で撮影したそうですね。

板野:LAで撮影することが決まったときは、すごくうれしかったですね。AKB48(以下、AKB)を卒業したあとにはじめて、プライベートで海外旅行をしたのがLAなんです。行き先を選んだのは、大好きな絶叫マシンで世界一怖いのがあるところ、みたいな理由だったんだけど(笑)。それ以来、LAが海外で一番好きな場所になりました。

板野友美 アーティスト写真
板野友美 アーティスト写真

板野:LAは海もあるし街もあるし、空気とか流れる時間のスピードとか、太陽の強さとか、すごくよくて。ファッションも音楽もいいものにちゃんと出会えて、パワーをもらえる場所なんですよね。

昔はどちらかというと都会が好きで、ソロ4作目の『1%』(2013年リリース)ではニューヨークの夜景をバックにダンスをさせてもらったんですけど、いまはLAみたいに少しゆったりした土地も好きだなって思います。

—ご自身の素を出していこうという精神的な変化と、LAのゆったりとした雰囲気が、ちょうど合致したタイミングでの撮影だったんですね。

板野:そうですね。ミュージックビデオや写真集の撮影中も、LAの空気のなかで“Just as I am”を聴いてみて、表情やアクションをどうするかなんて考えず、思うままに動きました。だから、いままでにない素の心情が、映像や写真にあらわれているんじゃないかなって思います。

板野友美 写真集『Wanderer』表紙
板野友美 写真集『Wanderer』表紙(Amazonで見る

AKB時代は世間が抱くアイドル像との葛藤がありました。

—AKBとしてデビューしてから13年。ソロ活動を始めてから7年ですが、それぞれの立場での「板野友美らしさ」は、必ずしも今回の「素の自分」とは一致していなかったと思います。自分のイメージに悩んだり、葛藤した時期はありましたか?

板野:そうですね……まず、AKB時代はアイドルグループの一員でありながら、世間が抱くアイドル像との葛藤がありました。歌って踊れるソロシンガーになることが小さいころからの夢だったので、そのためにはアイドルっぽく見られたくないとか、クールな自分であらねばならない、という気持ちが大きかったんです。

—AKB全体のイメージとしては、決してクールさを打ち出すものではなかったですよね。

板野:でも、アイドルをやったことで表現の引き出しが増えたので、もちろんそこにマイナスはなかったです。いまとなっては、なんでアイドルっぽく見られたくないって考えてたんだろうとか、むしろそんなふうに感じていたころがかわいいな、って思ったりするけど(笑)。

—AKB時代の後半は、かなりソロのイメージに近い「強くてかっこいい板野友美」が登場してきますよね。

板野:はい。でも、そういうイメージができてくるにつれて、今度は未熟ながらに「自分の役割を果たさなくちゃいけない」という気持ちが生まれました。

—最初はなりたい自分として「かっこいい」イメージを求めたけど、それが定着したら、逆に背負うべき役割になってしまったと。

板野:そもそも、たくさんメンバーがいるから、キャラクターの差別化が必要になるんですよね。そのなかで「かっこいい系」の立ち位置になったなら、やっぱりそれを全うするしかない。求められたことには精一杯応えたいんですけど、一度そのイメージがついたらある意味もう抜け出せないんですよね。

—実際の自分と「かっこいい板野友美」が、必ずしも一致するときばかりではなかったんですね。

板野:目指していた姿でもあるし、それはそれで私の一部分だから、嘘の自分というわけではないんだけど、いろんな私がいるなかで、それぞれの局面では特定の部分しか出してこられなかったんだなと思います。

2014年リリースのソロ1stアルバム『S×W×A×G』収録曲
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リリース情報

板野友美『Just as I am』初回限定盤
板野友美
『Just as I am』初回限定盤(CD+DVD)

2018年2月28日(水)発売
価格:1,800円(税込)
KICM-91837

[CD]
1. Just as I am
2. Show time
3. Just as I am(Instrumental)
4. Show time(Instrumental)

[DVD]
1. “Just as I am”Music Video

板野友美『Just as I am』通常盤
板野友美
『Just as I am』通常盤(CD)

2018年2月28日(水)発売
価格:1,200円(税込)
KICM-1837

1. Just as I am
2. Show time
3. Just as I am(Instrumental)
4. Show time(Instrumental)

書籍情報

『Wanderer』
『Wanderer』

2018年2月19日(月)発売
著者:ND CHOW
価格:2,916円(税込)
発行:講談社

イベント情報

『板野友美 LIVE TOUR 2018 ~Just as I am~』

2018年4月21日(土)
宮城県 仙台市 darwin

2018年4月28日(土)
愛知県 名古屋市 ボトムライン

2018年4月30日(月祝)
大阪府 大阪市 梅田バナナホール

2018年5月6日(日)
福岡県 福岡市 FUKUOKA BEAT STATION

2018年5月12日(土)
東京都 マイナビBLITZ赤坂

プロフィール

板野友美
板野友美(いたの ともみ)

神奈川県出身。1991年7月3日生まれ、かに座、A型。2005年、AKB48の1期生として活動を開始。グループの中心メンバーとして活動する。2011年1月26日『Dear J』でソロデビュー。2013年、約8年在籍したAKB48を卒業後はアーティストを中心に活動を続け、現在までにシングル10枚、アルバム2枚をリリース。近年では、ドラマ出演や主演映画を努めるなど、女優へと活動の幅を広げている。2018年2月28日発売、記念すべき10枚目のシングルは写真集制作とコンセプト連動した企画として進行、多角的なアーティスト表現に挑戦している。

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