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踊ってばかりの国は10年かけて理想の姿へ。下津&谷山が語る

踊ってばかりの国は10年かけて理想の姿へ。下津&谷山が語る

踊ってばかりの国『君のために生きていくね』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:馬込将充 編集:山元翔一

踊ってばかりの国が約3年ぶりとなるフルアルバム『君のために生きていくね』を完成させた。この3年の間に2度のメンバーチェンジがあり、結成時からの在籍は下津光史ただ一人に。しかし、それでも「踊ってばかりの国」という旗を下ろすことなく、転がり続けたバンドは、結成10年にして本来あるべき姿を手に入れたのである。

それにしても、『君のために生きていくね』は魅力的なアルバムだ。はっぴいえんど以降の日本のポップスと、2000年代における海外のロックンロール / サイケが融合した音楽性からは、彼らこそがシーンの先駆者だったということが改めて伝わってくる。そしてそこには、以下のインタビューで語られた「ロックバンドという不思議な集合体の刹那的な美しさ」が、ギュウギュウに詰まっている。下津と谷山竜志がアルコール片手に語った、泣き笑いのバンドストーリーをどうぞ。

いやもう、「よく生きてたね」って感じっすよ(笑)。(下津)

-今年で結成10周年ということで、あえてストレートに訊きますが、どんな10年間でしたか?

下津(Vo,Gt):いやもう、「よく生きてたね」って感じっすよ(笑)。

-ストレートな回答ですね(笑)。

下津:まあ、振り返る余裕もないというか、今も10年前からの延長線上にいるってだけで。ただ林くんが辞めたときに、踊ってばかりの国は「別のバンドになった」と言えるくらい変わったんですよね(2016年11月19日に脱退)。それでも「バンド名は変えへん」って決めて、そこから俺のなかでこのバンドは「第2章」に入りました。

左から:谷山竜志、下津光史
左から:谷山竜志、下津光史

-林くんが抜けるタイミングで、バンド名を変えるという案もあったわけですか?

下津:バンド名を変えて区切ったほうがわかりやすいと思ったこともありました。でも、ここで改名してしまったら、俺がバンド名は「踊ってばかりの国」でいこうと思った18歳の夜、実家で“僕はラジオ”を書いたときの自分に嘘つくことになるんじゃないかと思って、それだけが嫌で。だったら、このまま続けるのが一番かっこいいんじゃないかなって。

-18歳のときの下津少年に訊いてみたと。

下津:今の俺が、10年前の俺に「バンド名変えたいんやけど」とは言えへんなって……いや、恥ずかし!(笑)

-谷山くんから見て、どうでした? 下津くんは悩んでた?

谷山(Ba):いや、そうでもないですよ。「変えたほうがいいか?」って話はしてたけど、たぶん変えたくなかったんやと思う。「変えなくていいよ」って、誰かに言ってほしそうな顔してたから(笑)。

左から:下津光史、谷山竜志

踊ってばかりの国のアーティスト写真(左から:大久保仁、谷山竜志、下津光史、坂本タイキ、丸山康太)
踊ってばかりの国のアーティスト写真(左から:大久保仁、谷山竜志、下津光史、坂本タイキ、丸山康太)

谷山がいなかったら、俺もう踊ってばかりの国やってないですよ。(下津)

-この10年のメンバーの変遷をじっくり訊いていきたいんですけど、まず谷山くんは2013年の加入で、当時はバンド経験もベース経験もなかったんですよね。

下津:あのとき、最悪の時期やったんですよね。肺に穴が空いて入院してたり、バンドも休止状態がずっと続いてて。そのとき谷山は代々木のスタジオに住み込みで働いてたんすよ。

谷山:僕が店長やってたスタジオを下津たちも使ってて。その頃、下津はライブとかリハの度に神戸から出てきてたから。スタジオに泊まりはじめたんですけど、それからいつの間にかずっといたんですよね。

左から:下津光史、谷山竜志

下津:そのスタジオに丸ちゃん(2017年1月加入の現ギタリスト・丸山康太)も来てたもんな。

谷山:ドレスコーズ結成寸前くらいに、志磨くん(志磨遼平)たちと一緒に来てたな。

-谷山くんからすると、どんな5年間でしたか?

谷山:いやもう、よく生きてたなって。

-やっぱり(笑)。

下津:谷山がいなかったら、俺もう踊ってばかりの国やってないですよ。途中で相談相手がいなくなっちゃったから。

左から:下津光史、谷山竜志

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リリース情報

踊ってばかりの国『君のために生きていくね』(CD)
踊ってばかりの国
『君のために生きていくね』(CD)

2018年4月18日(水)発売
価格:3,240円(税込)
TKMH-1010

1. Boy
2. メロディ
3. evergreen
4. サイクリングロード
5. 自由を頂戴
6. Surfer song
7. in the day
8. バーニングタイム
9. シャクナゲ
10. 五月雨
11. 青春
12. No ESPer
13. ジョン・ケイル
14. Night on the planet
15. プロテストソング
16. 美しい春(ボーナストラック)

プロフィール

踊ってばかりの国
踊ってばかりの国(おどってばかりのくに)

2008年神戸で結成。翌年より2枚のミニアルバムを発表、各地の大型フェスに注目の新人として出演。2011年初のフルアルバム『SEBULBA』を発表。全国ツアーを行うなど活動の幅をさらに拡大させる。同年11月には2ndアルバム『世界が見たい』をリリース。2012年末、ベースの脱退と共に活動休止。2013年春、『COMIN’KOBE 13』のステージで活動を再開。2014年1月に新メンバーで録音した、セルフタイトルを冠する3rdアルバム『踊ってばかりの国』を発売。同年に限定アナログ盤シングルを2枚発売。2015年春、メンバー主導による4thアルバム『SONGS』を発売。11月、オリジナルメンバーの佐藤が脱退。同月、新ドラマー・坂本タイキ加入。2016年、『FUJI ROCK FESTIVAL ’16』に出演。同年11月、林が脱退。2017年1月、新メンバー丸山康太が加入し、活動再開。「2017年、春のワンマンツアー」中、5人目のメンバー・大久保仁が加入。2018年4月18日、現体制初のアルバム『君のために生きていくね』をリリースした。

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