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Corneliusが世界で認められるまで。海外進出のカギは何だった?

Corneliusが世界で認められるまで。海外進出のカギは何だった?

Cornelius『Ripple Waves』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:森山将人 編集:山元翔一
小山田圭吾

もともとリズムが面白いのが好きで、メロウなグルーヴって言ってもいろんなジャンルであるじゃん?

—『Mellow Waves』の楽曲のリミキサーの人選は、どのように決めていったのでしょうか?

小山田:坂本(龍一)さんと細野(晴臣)さんは『サンレコ』(『サウンド&レコーディング・マガジン』)の企画でやってもらったやつ。それのあとにアメリカのレーベルから「ストリーミング用にリミックスを作ってほしい」って言われて、たしか最初にBeach Fossilsに頼んで。国とジャンルと世代とバラバラな感じがいいなって思ったから、何組か名前を挙げて、向こうのレーベルがオファーしてくれて、OKしてくれたのがこのメンツって感じ。

Cornelius“The Spell of a Vanishing Loveliness (Beach Fossils Rework)”を聴く(Apple Musicはこちら

—Hiatus KaiyoteやReginald Omas Mamode Ⅳといった名前があって、Drakeのカバーも含めると、R&Bやヒップホップ寄りの人選っていうのは、今回の『Ripple Waves』の1つの特徴かと思います。『Mellow Waves』のメロウなグルーヴ、特に“あなたがいるなら”の特徴的な符割りなどは、彼らがインスピレーション源になっていたりするのでしょうか?

小山田:最近好きで聴いているけど……たしかに、リズムの作り方は近いというか、D'Angeloとか、クリス・デイヴとか、ああいうのは好きだけど、『Mellow Waves』を作ってる頃は、Hiatus Kaiyoteとかはまだ知らなかったかもしれない。

もともとリズムが面白いのが好きで、メロウなグルーヴって言ってもいろんなジャンルであるじゃん? 僕のはもっと空間が広いっていうか、黒人的ではないし、やり方は違うかなって。

小山田圭吾

—『Spotify Singles』の“If You're Here”を聴いても、やはり黒人的なグルーヴとは違いますもんね。それにしても、この曲を生演奏するのは単純に難しそうだなと(笑)。

小山田:速弾きとかとは違う難しさがあるっていうかね。トレーニングをするっていうより、掴むまでが難しい。三角を描きながら四角を描くみたいな、あれにちょっと近いっていうか(笑)。

—アルバムのリリース以降、国内外のツアーやフェス出演があり、そのなかで楽曲が成長していった部分もあると思うので、10月からのツアーでは、さらに進化したアンサンブルが聴けることを期待しています。

小山田:『Mellow Waves』のなかのまだやっていない曲とか、新しい曲もやるつもりです。あと前回はライブハウスツアーだったけど、今回はホールツアーなので、今まではなかった演出も加えようと思ってます。

『Mellow Waves Tour 2018』フライヤー画像
『Mellow Waves Tour 2018』フライヤー画像(詳細を見る

音楽をモノとして手にしたい気持ちはまだあるよね。

—最後に改めて、今回のワークス集を発表するに至った経緯を教えてください。

小山田:去年『Mellow Waves』を出して、そのあとに生まれてきた曲がたまってきたのが大きいかな。これからまたツアーがあるし、海外でも「出したい」っていう話があったし、いいタイミングかなって。向こうはアナログで出るんですけど、日本はCDでリリースっていう。

Cornelius『Ripple Waves』ジャケット
Cornelius『Ripple Waves』ジャケット(Amazonで見る

—これまでもオリジナルアルバムのリミックス集である『FM』(1998年)や『PM』(2003年)、小山田さんがリミックスした楽曲を集めた『CM』(1998年)、ワークス集『Constellations Of Music』(2015年)のリリースなどあったので、その『Mellow Waves』版と言えますよね。ただ、アナログシングルのカップリングもあれば、Spotify限定の配信曲もあったりするのは、楽曲の発表方法が多様化した現代をよく表しているようにも感じました。

小山田:そうだね。今までは自分がリミックスした曲、してもらった曲、ワークスっていうふうに、いろいろ分けてたんだけど、今回は結果的にこういう形になって。今はメディアもいろいろあるので、それに合った形で出せればいいかなって思いますね。

—Drakeは“Passsionfruit”が入ったアルバム『More Life』(2017年)について、「アルバムではなくプレイリスト」という言い方をしてるじゃないですか? 『Ripple Waves』も今の言い方だと「コンピレーション」というより「プレイリスト」に近い気もして。

小山田:でも、ウェブ上で聴く分にはプレイリストっぽいけど、盤になるとコンピレーション感が出るよね(笑)。

—たしかに、メディアによって作品の呼び方も変わるのかも。ちなみに、小山田さんも最近音楽を聴くのはストリーミングが多いですか?

小山田:多いですね。アナログも買うけど、買っても聴かないパターンが多いかも(笑)。アナログレコードって1つのアートピースみたいな感覚があるというか、「モノとして買ってる」って側面が強くて、聴くのはパソコンとかiPhoneが多いです。

まあ、音楽をモノとして手にしたい気持ちはまだあるよね。レコードでしか聴けないものもたくさんあるし、音楽メディアとして一番長く存在してるのがレコードだから、そう考えると、まだまだ大丈夫だろうなって。CDにしても、存在期間はレコードより短いけど、流通した量は一番多いだろうし、きっとなくならないんじゃないかなって思いますね。

Cornelius『Mellow Waves』ジャケット
Cornelius『Mellow Waves』ジャケット(アナログ盤をAmazonで見る
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リリース情報

Cornelius『Ripple Waves』
Cornelius
『Ripple Waves』(CD)

2018年9月19日(水)発売
価格:2,592円(税込)
WPCL-12923

1. Audio Check Music
2. Audio Architecture
3. Passionfruit(Recorded at Spotify Studios NYC)
4. If You're Here(Recorded at Spotify Studios NYC)
5. Sonorama 1
6. Not Bad, This Feeling
7. Inside a Dream
8. In a Dream(NPR Music's Tiny Desk Concert)
9. Audio Architecture(Studio Live)
10. The Spell of a Vanishing Loveliness(Beach Fossils Rework)
11. Helix / Spiral(Reginald Omas Mamode IV Rework)
12. Mellow Yellow Feel(Hiatus Kaiyote Rework)
13. Surfing on Mind Wave Pt2(Liquid Fairy - A Sound Collage by Lawrence)
14. In a Dream(Haruomi Hosono Rework)
15. If You're Here(Ryuichi Sakamoto Rework)

Cornelius
『Mellow Waves』(アナログ盤)

2018年9月19日(水)発売
価格:3,240円(税込)
WPJL-10106

[SIDE-A]
1. あなたがいるなら
2. いつか / どこか
3. 未来の人へ
4. Surfing on Mind Wave pt 2

[SIDE-B]
1. 夢の中で
2. Helix/Spiral
3. Mellow Yellow Feel
4. The Spell of a Vanishing Loveliness
5. The Rain Song
6. Crépuscule

イベント情報

『Mellow Waves Tour 2018』
『Mellow Waves Tour 2018』

2018年10月3日(水)
会場:福岡県 福岡国際会議場 メインホール
料金:指定席7,800円
※学生証の提示で1,000円キャッシュバック

2018年10月5日(金)
会場:大阪府 オリックス劇場
料金:指定席7,800円
※学生証の提示で1,000円キャッシュバック

2018年10月8日(月・祝)
会場:東京都 有楽町 東京国際フォーラム ホールA
料金:指定席7,800円
※学生証の提示で1,000円キャッシュバック

2018年10月19日(金)
会場:岡山県 岡山市立市民文化ホール
料金:指定席7,800円
※学生証の提示で1,000円キャッシュバック

2018年10月21日(日)
会場:愛知県 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
料金:指定席7,800円
※学生証の提示で1,000円キャッシュバック

2018年10月24日(水)
会場:北海道 札幌市教育文化会館 大ホール
料金:指定席7,800円
※学生証の提示で1,000円キャッシュバック

2018年10月27日(土)
会場:宮城県 電力ホール
料金:指定席7,800円
※学生証の提示で1,000円キャッシュバック

『ヘリオス・グルーヴィーナイト vol.28』
2018年10月13日(土)
会場:富山県 南砺市福野文化創造センター 円形劇場ヘリオス
料金:1階(スタンディング)5,000円 2階(指定席)5,500円

『Mellow Waves Tour 2018 – Taipei』
2018年11月9日(金)
会場:台湾 Legacy 台北
料金:NT$ 2,000(前売)NT$ 2,200(当日)

『Clockenflap 2018』
2018年11月9日(金)~11月11日(日)
会場:中国・香港 Central Harbourfront Hong Kong
※Corneliusは11日に出演

プロフィール

Cornelius
Cornelius(こーねりあす)

1969年東京都生まれ。'89年、フリッパーズギターのメンバーとしてデビュー。バンド解散後、1993年、Cornelius(コーネリアス)として活動開始。現在まで6枚のオリジナルアルバムをリリース。自身の活動以外にも、国内外多数のアーティストとのコラボレーションやREMIX。プロデュースなど幅広く活動中。

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