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Yogee角舘健悟×Sorry Youthが語る、日本と台湾の音楽事情

Yogee角舘健悟×Sorry Youthが語る、日本と台湾の音楽事情

高雄市観光局
インタビュー・テキスト
田中佑典
撮影:鄭弘敬 編集:久野剛士

台湾は「自分たちが社会を変えていかないと自分たちの居場所がなくなってしまう」という危機感を持ってる人が多い。(維尼)

—音楽にかかわらず、台湾のアーティストやクリエイターは社会や政治に対してストレートに自分たちのメッセージを作品や活動を通して表現することが多い印象ですが、日本ではどうなのでしょうか?

角舘:自分は社会や国が持っている課題みたいなものに対して、「音楽で表現しよう」ということはしません。どちらかというと、自分の100m圏内の人たちがどういう生活をして、なにを考えているのかを意識して音楽を作っています。

左から:角舘健悟(Yogee New Waves)、維尼(Sorry Youth)

角舘:もちろん日本にも社会や政治の問題はいっぱいあると思う。でも、それ以上に日本で生きる人たちの生活のために、自分がなにをしてあげられるかが大事だと思います。元メンバーはいま名古屋で銀行員をやっているんだけど、たとえば彼のためになにができるか。それをなんとなく思ってあげること、それが大事なんだと思います。

左から:角舘健悟(Yogee New Waves)、維尼(Sorry Youth)

維尼:2014年に台北で「ひまわり学生運動」というものが勃発しました。これは、僕たち台湾の若者にとって「台湾人」というアイデンティティーをかけて立ち上がったデモとして、歴史的にも大きな事件だったんです。僕自身もデモに参加して、警察との衝突が最も激しかった行政院で留置所に入れられるという経験をしました。留置所の中で隣の人から「Sorry Youthの維尼ですか?」って聞かれたときは恥ずかしかったですけど(笑)。

角舘:恥ずかしがることない!(笑)面白いエピソードですね。

維尼:これまでの歴史を踏まえても台湾は、「自分たちが社会を変えていかないと自分たちの居場所がなくなってしまう」という危機感が強いし、このデモ以降、さらにそれを意識するようになりました。この環境の違いが、台湾と日本の音楽に対するスタンスの違いにつながっていると思います。

維尼(Sorry Youth)

台湾はさまざまな言語が共存している点があって、それによって音楽も変わってきます。(維尼)

—環境やスタンスが違う中で、東京と高雄の音楽には、それぞれどんな特徴がありますか?

角舘:ここ数年、日本はブラックミュージックをルーツにした音楽が流行っていて、チルアウト的なサウンドのアーティストが人気ですね。だけど10年前はパワフルで、どちらかと言うと「立ち上がれ」的なサウンド、ジャンルで言うとロックが人気だったと思うし、さらに10年前に遡ると、フィッシュマンズや渋谷系が人気だった。この「リラックス」と「激動」のサイクルが、そのときどきの日本の若者のモードとリンクしている気がします。

チルっぽさだけではもの足りず、前作『WAVES』(2017年)では少しロック寄りにサウンドを変えています。また、エスケーピズムが戻ってきましたが。あと、Yogee New Wavesに関係ないんですが、最近リズムマシーンを購入して、テクノを作ったり、90年代ごろのアシッドハウスを聴いたりしています。もともと Yogee New Wavesをやる前は、パンクバンドのドラマーだったしね。

角舘健悟(Yogee New Waves)

維尼:え、ドラマーだったんですか? 知らなかった。台湾は小さい国だし、音楽やカルチャー全般の歴史が日本に比べると浅くて。1987年に戒厳令が解除されて、ようやく台湾が民主化してからが台湾のポップミュージックの歴史なんです。

けど、日本と同じように音楽のトレンドはあると思います。ちょうど「ひまわり学生運動」の頃は激しめのサウンドのロックやパンクが人気で、最近は落日飛車(Sunset Rollercoaster )というアーティストなど、チルアウトな音楽が人気なんです。政治や社会問題に対して、どこか落ち着き始めた空気感が関係しているのかもしれません。

維尼:あと台湾と日本の違いの1つとして、台湾にはさまざまな言語が共存している点が挙げられます。中国語、台湾語、客家語、そして原住民語。その言語によって、文化や生活の背景が違ってくるし、音楽自体も自ずと違ってくるんです。

僕らSorry Youthの歌詞は台湾語がメインで。高雄で中国語より歴史の長い台湾語と、自分たちの好きなロックを融合させたいと思っています。僕ら以外にも、高雄では最近台湾語をあえて使う若いバンドは増えてきているんです。

維尼(Sorry Youth)
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サービス情報

Yogee New Waves
『Summer of Love』
『潮風感じる、ゆるい街 台湾・高雄』

3人の著名人の高雄旅が楽しめる、高雄市観光局の日本向け公式サイト。Yogee New Waves角舘健悟の他に、奇界遺産やクレイジージャーニーで知られるフォトグラファー佐藤健寿、モデル武居詩織が巡った高雄を掲載中。

リリース情報

Yogee New Waves
『Summer of Love』
Yogee New Waves
『Summer of Love』

2018年10月10日(水)配信リリース

イベント情報

Yogee New Waves
『CAN YOU FEEL IT TOUR』

2018年11月18日(日)
会場:静岡県 浜松 窓枠

2018年11月23日(金・祝)
会場:京都府 京都 磔磔

2018年11月24日(土)
会場:香川県 高松 DIME

2018年12月02日(日)
会場:新潟県 新潟 NEXS

2018年12月03日(月)
会場:石川県 金沢 AZ

2018年12月09日(日)
会場:愛知県 名古屋 ダイヤモンドホール

2018年12月10日(月)
会場:大阪府 大阪 BIG CAT

2018年12月13日(木)
会場:東京都 お台場 Zepp DiverCity

料金:前売3,500円(ドリンク別)

プロフィール

角舘健悟(かくだて けんご)

1991年生、東京出身。2013年にバンド、Yogee New Wavesを結成し、ボーカルとして活躍。2014年4月にデビューe.p.『CLIMAX NIGHT e.p.』を全国流通でリリース。2018年3月にはメジャーデビューとなる3rd e.p.「SPRING CAVE e.p.」をリリースし、アジア3ヶ国(台湾、香港、タイ)を含めた全12箇所のリリースツアーを開催。11月からは全国8都市でのワンマンツアー「CAN YOU FEEL IT TOUR」の開催が決定。

維尼(ウェイニ)

台湾の高雄出身。台湾のインディーロックバンド拍謝少年(Sorry Youth)ギタリストとして、2005年活動開始。1stアルバム「海口味」を2012年にリリース。台湾各フェス『大港開唱(Megaport Festival)』や『蚵寮漁村小搖滾(Small Oyster Rock)』などに出演。また日本でも『SUMMER SONIC 2015』に出演。また、文章も好きで、作詞家・ライターとしても活躍する。

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