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TeddyLoid×Reol×Giga 日本人としてのオリジナリティーの必要性

TeddyLoid×Reol×Giga 日本人としてのオリジナリティーの必要性

TeddyLoid『SILENT PLANET: RELOADED』『SILENT PLANET: INFINITY』
インタビュー・テキスト
杉山仁
撮影:伊藤惇 編集:川浦慧(CINRA.NET編集部)

国内外を問わず様々なアーティストとの仕事を重ねながらも、自身の作品ではDaft Punkらフレンチエレクトロ系のアーティストの物語性などから影響を受け、ストーリー性の高い作品を作り続けているTeddyLoid。彼が2015年にリリースした2ndアルバム『SILENT PLANET』と、続く『SILENT PLANET 2 EP』を経て、シリーズの最終章となる2枚のアルバム『SILENT PLANET: RELOADED』と『SILENT PLANET: INFINITY』を完成させた。

この2作品は、言葉や感情が禁止された沈黙の惑星から、音楽の力で感情を解放する物語を描いている。2015年作以降出会った仲間たちが再び集結し、最終決戦にのぞむ姿を描いたこれまでの集大成だ。

『SILENT PLANET: INFINITY』のラスト曲“Winners”では、日本の歌い手 / ボカロシーンが生んだグループのひとつ、REOLのReolとGigaが楽曲に、そしてミュージックビデオではお菊が参加し、REOLのメンバーの再集結も実現した。集大成となる本作に寄せて、TeddyLoid、Reol、Gigaの3人に、楽曲制作のことから、海外と日本の音楽の違いについてまで、大いに語ってもらった。

Teddyさんも私たちに近い感覚を持っている人で嬉しかったんですよ。(Reol)

—まずは、今回初めてコラボされたみなさんが知り合った経緯を教えてもらえますか?

3人がコラボした“Winners feat. Reol & Giga”動画

TeddyLoid:僕はニコ動のシーンに関心が強くていつもチェックしてるんですが、ずっと気になっていたのが当時3人組のユニットだったREOLでした。

REOLはニコニコ動画出身のクリエイターの中でも、トラックも歌も世界のシーンと近いことをしているイメージで、“ちるちる”や“ギミアブレスタッナウ”を聴いて「いいなぁ」と思って。それでGigaくんのTwitterを見たら僕をフォローしてくれてたので、僕もフォローして2~3言やり取りしたんです。

左から:TeddyLoid、Reol、Giga
左から:TeddyLoid、Reol、Giga

—その時点では、まだTwitter上だけの繋がりだったんですね。

TeddyLoid:はい。そのあと、2017年に僕がRUANNちゃん(今年公開した映画『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』の主題歌を担当した若手シンガー)のプロデュースをして彼女のライブを観に行ったら、ちょうどGigaくんが楽屋にいて、そこで初めて会ったんです。そこから僕とGigaくんでご飯を食べに行くようになって、2人で『ゲームセンターCX』(フジテレビ系)の展示会にも……。

Giga:コンポーザー同士だからクラブとかかと思いきや音楽と全然関係ない展示会(笑)。

TeddyLoid:話していくうちにGigaくんが「トラックメイカーとコラボしたことがほぼない」と言っていたので、「だったら僕とコラボしてもらおう」と思ってオファーさせていただきました。

—そこにReolさんやお菊さんまで加わって、Teddyさんが好きだったグループとしてのREOLが再集結する形になった、と。ReolさんとGigaさんはTeddyさんにどんなイメージを持っていましたか?

Reol:ニコ動を軸に活動して、自主アルバムを作ろうと話していた2013~14年頃には、既に名前は知っていました。「世界でも活躍しているすごいトラックメイカーだ」というイメージで。でも、曲をがっつり聴いたのは、DAOKOさんとの“ME!ME!ME!”や“ダイスキ”の頃ですね。バキバキなサウンドを作る、Gigaとはまたタイプの違う人という雰囲気で。当時は、まさか自分が作品で関わらせてもらうことになるとは思っていなかったです。

Reol
Reol

—Gigaさんはどうですか?

Giga:僕が最初にTeddyさんを知ったのは、MIYAVIさんのリミックスアルバム(『雅-MIYAVI- REMIXX ALBUM[ROOM NO.382] REMIXED BY TEDDYLOID』)でした。だから、もう10年前?

TeddyLoid:うん、ちょうど10年前。

—Teddyさんがキャリアをスタートさせた直後の話ですね。

Giga:当時は、こういうバキバキでエレクトロな曲をあまり聴いてなかったので衝撃を受けました。そのあとも、DECO*27さんとのユニット(柴咲コウをボーカルに迎えたgalaxias!)や、じんさんのリミックス(“アウターサイエンス”)をいいなと思って聴いていたんです。かたや、明るいエレクトロポップ、かたやダークな雰囲気のアレンジなのに、どちらもクオリティーが高くて、Teddyさんの幅広さにも魅力を感じていましたね。

Giga
Giga

Reol:実際に会ってみると、Teddyさんは、すごくちゃんとしてる人でした(笑)。私はもともと、作品以外でアーティストぶっている人は好きじゃないんですよ。「絶対家でそんなんじゃないだろ!」って思うんで(笑)。音楽以外でアーティストである必要はないと思っているんです。

—「アーティストは作品で勝負すればいい」ということですね。

Reol:そう、音楽を通して表現することにアーティストとしてのいちばんアッパーな部分が来るべきだと思うので。私もGigaも、わりとそういう考えの人間なんですよ。だから、「Teddyさんはどんな人なんだろう?」と思っていたんですけど、会ってみたら超気さくだし、そういう人が作る尖った音楽だからこそ意味があるんじゃないかと思いました。

Giga:Teddyさんの音のようにゴリゴリ来られたら、小心者の自分はコラボできてなかったかも(笑)。

TeddyLoid:(すかし気味に)……今日はもう、これ以上話さないんで(笑)。

Reol:(笑)。Teddyさんも私たちに近い感覚を持っている人で嬉しかったんですよ。

TeddyLoid:僕の場合、いろんな国や音楽性の人と曲を作る機会があるんで、ずっとフレッシュなマインドでいたいと思っているし、「俺のスタイルはこうだ」と決めつけたくはないと思っているんです。特にコラボするなら、たくさんコミュニケーションを取って進めたい。

中でもReolちゃん、Gigaくんとの作業は、それがかなり上手くいったと思います。最初に打ち合わせで集まったときに、その場でLINEグループを作ったんですけど、そこでコミュニケーションが取りやすくなりました。ただ、そのLINEのグループ名がなぜか「ぽ」で……(笑)。何で「ぽ」なんだろうってずっと思ってたんですけど。

TeddyLoid
TeddyLoid

Reol:(笑)。私たちはタイトル付けに迷うと、仮タイトルを「ぽ」にすることが多いんですよ。デモにも「ぽ1」「ぽ2」って付けたりするし、Gigaの場合は日常会話にもなっていて、私が言ったことの意味が分からないときに「ぽ?」って聞き返してきたりもするんです。

Giga:「ぽ」はもはや鳴き声のようなものです(笑)。

—遊びの延長線上のような雰囲気で作業が進んでいったんですね。

Reol:そうですね。やっぱり、コラボレーションして音楽的に交わるためには、「お仕事」という気持ちでやっていては深いところまでいけないと思うんです。そういう意図を持っての「ぽ」なので、今回のは高尚な「ぽ」だったんですよ(笑)。

TeddyLoid:Gigaくんが送ってくれた音源ファイルには、「ぽ」の他に「デュクシ」とか「シュワァァァ」みたいな擬音の名前が付いている素材があって、それも面白かった。

Giga:ちゃんと全部リネームしたと思ったのに……抜かった(笑)。

Reol:再生すると、タイトルの意味が分かるんです(笑)。

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リリース情報

『SILENT PLANET: RELOADED』
TeddyLoid
『SILENT PLANET: RELOADED』(CD)

2018年11月14日(水)発売
価格:3,024円(税込)
NKCD-6849

1. Reloaded(Intro)
2. Guardians of the Universe feat. Virtual Riot
3. Bring It Back feat. TRIΔNGLE
4. Two Dawgz and The Ape feat. Paloalto & SALU
5. Lion Rebels(RELOADED)feat. JUN 4 SHOT from FIRE BALL& N∀OKI, NOBUYA & KAZUOMI from ROTTENGRAFFTY
6. Break The Doors(RELOADED)feat. アイナ・ジ・エンド(BiSH)
7. Vibraskool(RELOADED)
feat. 近田春夫(Professor Drugstore a.k.a. President BPM) & tofubeats
8. Shout It Out(RELOADED)feat. Kダブシャイン
9. Venom
10. ダイスキ(RELOADED)feat. DAOKO
11. Just Gone
12. TL will return(Interlude)
13. You Made Me feat. ちゃんみな

『SILENT PLANET: INFINITY』
TeddyLoid
『SILENT PLANET: INFINITY』(CD)

2018年11月28日(水)発売
価格:3,024円(税込)
NKCD-6850

1. Game Changers(LAST BOSS Mix)with 中田ヤスタカ(CAPSULE)
2. ME!ME!ME!(INFINITY)feat. DAOKO
3. To The End(INFINITY)feat. アイナ・ジ・エンド(BiSH)
4. Forever Love(VIP Mix)
5. Foolish feat. 元・天才
6. N.U.L.L. feat. Kradness(アニメ『ファイトリーグ』エンディングテーマ)
7. Grenade(INFINITY)feat. 佐々木彩夏 from ももいろクローバーZ & サイプレス上野
8. Invisible Lovers(INFINITY)feat. IA, 鈴木福 & MASAKing
9. Sleeping Forest(INFINITY)feat. ボンジュール鈴木 & TORIENA
10. Searching For You(INFINITY)feat. 柴咲コウ & DECO*27
11. Above The Cloud(INFINITY)with 小室哲哉 feat. マーク・パンサー
12. もののけ姫 2018 feat. 米良美一(TeddyLoid EDM Remake)
13. 魂のルフラン(TeddyLoid 2014 Remix)
14. Winners feat. Reol & Giga(アニメ『ファイトリーグ』オープニングテーマ)

プロフィール

TeddyLoid(てでぃろいど)

音楽プロデューサー / DJアーティスト。18歳でMIYAVIのメインDJ~サウンドプロデューサーとして13カ国を巡るワールドツアーに同行し、キャリアをスタート。m-flo、ゆず、柴崎コウ、ももいろクローバーZ、中田ヤスタカ、KOHH、HIKAKIN & SEIKIN、Crossfaith、米良美一、the GazettE、ちゃんみな、DAOKO、アイナ・ジ・エンド(BiSH)、IA、じん他、様々なコラボレーション、プロデュースが国内外で話題に。『Panty & Stocking with Garterbelt』、『ME!ME!ME!』等のアニメのサウンドトラック、ゲーム、CM音楽等も多数手がける。また2016年には海外のSpotifyで最も再生された日本のアーティスト5組に選出され、2017~2018年には4カ国13都市に及ぶワールドツアーを敢行した。

Reol(れをる)

1993年11月9日生まれ。シンガーソングライター。自身のアーティスト活動全般をセルフ・プロデュースするマルチ・クリエイター。2012年頃よりインターネットを通じ音楽制作を始める。2015年、れをる名義でアルバム『極彩色』をリリース。この年のオリコン新人アーティストランキングで4位に選ばれる。2016年、3人組ユニットREOLとして活動を開始、アルバム『Σ』をリリース。2017年10月、ラスト・ライヴ「終楽章」をもって、REOLを解散。2018年初頭、ソロ・アーティストReol名義によりCONNECTONEレーベルで活動を開始。

Giga(ぎが)

2012年「ギガンティックO.T.N」を動画サイトに投稿し大ヒットを記録。その後も「おこちゃま戦争」「ヒビカセ」などヒットを連発、ボーカロイドシーンにおいて一躍時の人となる。2016年には”れをる”、”お菊”と共にユニット「REOL」を結成、アルバム『Σ』を発表し今後の活動が期待されていたが、昨年発展的解散をとげ、現在は”Giga”として「劣等上等 feat. 鏡音リン・レン(初音ミク「マジカルミライ2018」テーマソング)」などソロワークスをリリースしつつ、国内外アーティストへの楽曲提供に力を入れている。

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