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cyberMINK、地下アイドルから音楽家になった音楽オタクのギャル

cyberMINK、地下アイドルから音楽家になった音楽オタクのギャル

cyberMINK『Happy Overload』
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:宇佐美亮 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)
2019/08/21

作詞作曲からアレンジ、歌唱からダンスまで、すべてを自身で行うプロデューサー、雛(ヒナ)によるプロジェクト「cyberMINK」。10代でDTMによる作曲をはじめ、地下アイドルとして活動していた過去も持つ雛は、自分自身を「音楽オタクで、ギャル」と称するが、その独特でアンビバレントな感性は、そのまま彼女の作家性に接着している。

根底にエレクトロニックミュージック特有の身体性と快楽性を宿したうえで、様々な音楽性を雑食的に昇華したキメラポップ的なトラック。そして、「音」としての響きを大事にしながらも、唐突にすべてをはみ出し、自身の「性」と「生」における受難と覚悟を吐露する歌詞。すべてがあまりに独特で、「音楽的であること」と「個人的であること」を、とても深い場所で密接につなげている作家だと感じさせる。

そんなcyberMINKこと雛に、2ndシングル『Happy Overload』リリースを期に取材を行った。「昔は遊びまくってました~」とあっけらかんと語ったかと思えば、音楽作り、ひいてはモノ作りへの真摯な愛着も語る彼女。揺れる表情の、その「揺れ」のなかにこそ宿る彼女のリアルな魅力に、この記事を通して少しでも触れてもらえれば嬉しい。

音楽でなにが一番大事かって、私は「気持ちいいこと」だと思っています。

―雛さんが作る音楽は、とても独特な形を持っていますよね。「音楽的であること」がそのまま自己表現に直結しているような、そんな印象を受けます。

:根本的に、私は音楽オタクなんですよ。なので、「音楽で社会貢献をしたい」みたいなことは一切なく(笑)、ずっと好きなことをやっているっていう感じです。

cyberMINK(さいばーみんく)<br>作詞、作曲、アレンジ全てを担当するプロデューサー雛(HINA)によるプロジェクト。『404Audition』出演をきっかけにCharsima.comやCreepy Nutsを見出したSTEEL STREETに発見されて現在。2019年8月、2ndシングル『Happy Overload』をリリース。
cyberMINK(さいばーみんく)
作詞、作曲、アレンジ全てを担当するプロデューサー雛(HINA)によるプロジェクト。『404Audition』出演をきっかけにCharsima.comやCreepy Nutsを見出したSTEEL STREETに発見されて現在。2019年8月、2ndシングル『Happy Overload』をリリース。

―そもそも曲を作りはじめたのは、どんなきっかけがあったのでしょう?

:エレクトーンをやっていたので、音楽自体には3歳の頃から触れていて、小学生の頃からなんとなく自分で曲を作っていたんです。それから、中学生の頃に好きな作曲家さんができて、「自分も作曲をしたいな」っていう思いが明確化して。高校生の頃に本格的にDTMでの作曲をはじめました。

―中学生の頃に好きになった作曲家さんというのは、どなたですか?

:『pop'n music』みたいな、音楽ゲームの曲を作っている舟木智介さんという方です。彼はゲーム音楽の人なので、本当にいろんなジャンルの曲を作っていて、いい意味で、音楽に自分の色がない人なんですよね。

そうやって匿名的なんだけど、よくよく聴いてみるとコード進行なんかにその人だけの癖があるっていうカメレオン的な音楽が好きなんです。それが原点にあるので、自分自身も、音楽では幅広くいろんなことをやっちゃうスタンスなんですよね。

cyberMINK

―cyberMINKの音楽は、特定のジャンルに固定されるということがないですもんね。非常にキメラ的だと思います。

:「やったことのないことをやりたい」っていう気持ちが常に強いんですよね。前のシングル(『commonsense』)ではジャケットでギターを持っているんですけど、私、ギター弾けないんです(笑)。それでも「ロックサウンドはほとんどやったことがないな」って気づいたから、ギターを弾ける友達に頼んでやってみたっていう感じで。でも、一度ロックをかじってみて、私はやっぱりDTMがいいなって落ち着きました。

:「いろんなジャンルをやりたい」って言いましたけど、私はあくまで電子音楽を根底にしつつ、そのうえにいろんなジャンルを積んでいくやり方がしたいです。そのくらい、電子音楽は自分の軸だなって思います。

―雛さんはライブでも踊っているし、音楽を聴いても、すごく身体的な音楽家という印象があります。そういう部分も、電子音楽を愛する指向性につながりますよね。

:たしかに、音楽でなにが一番大事かって、私は「気持ちいいこと」だと思っています。聴いていて気持ちよくなれない音楽は、あんまり好きじゃないんですよね。歌詞がどれだけよくても、そういう要素を重視して音楽をあまり聴かなくて。それよりも、知らず知らずのうちに体が動いてしまうような曲が好きなんです。

cyberMINK

:「なにかを伝えたい」とかよりも、音楽は気持ちよくあるべきだと私は考えています。もちろん「気持ちいい」にも、チルアウトするような感覚から、ガンガンに頭を振れるようなものまでいろいろあると思うんですけど、そういうのも全部、身体的なものじゃないですか。「身体に即したものが好き」っていう感覚はありますね。実際、中高生の頃はダンス部にも入っていたんですよ。

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リリース情報

cyberMINK
『Happy Overload』(CD)

2019年8月21日(水)発売
価格:1,080円(税込)
TRGR-1012

1. Happy Overload
2. チルチルミチル
3. D.D.M.P

イベント情報

cyberMINK企画LIVE『サイバードドンパ』

2019年8月29日(木)
会場:東京都 渋谷SPACE ODD
出演:
cyberMINK
KAQRIYOTERRO
ぜったくん
どんぐりず

2019年9月6日(金)
会場:愛知県 名古屋HeartLand
出演:
cyberMINK
KAQRIYOTERROR
ぜったくん

『cyberMINK「Happy Overload」インストアイベント』

2019年8月23日(金)
会場:大阪府 タワーレコード梅田NU茶屋町店

2019年8月24日(土)
会場:愛知県 名古屋PARCO西館1階エントランス

2019年9月1日(日)
会場:埼玉県 大宮アルシェ 1Fイベントステージ

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