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Lucky Kilimanjaro×TENDOUJI対談 音楽に「敵」はいらない

Lucky Kilimanjaro×TENDOUJI対談 音楽に「敵」はいらない

Lucky Kilimanjaro『Do Do Do』
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:前田立 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)

「音楽によって人生を変えられた」――なんていうことを真正面から語るのはクサいし気恥ずかしくもあるが、それでも「それはやはり真実なのだ」と、自分の人生を振り返ってみると思う。昨日までの「当たり前」が「当たり前」じゃなくなる魔法のような瞬間、遠い異国の人々の歌がまるで隣にいるかのように語りかけてくる親密な奇跡、初めてクラブに行った朝に体感した心地のよい疲労と酩酊、そこで見た奇抜な格好の人々……そんな一瞬一瞬の景色が自分の人生を少しずつ変えてきたし、そもそも「変わる」こと自体を肯定してくれたのも音楽だった。

Lucky KilimanjaroとTENDOUJI。ここに紹介する2組は、そんな「音楽によって人が変わる」という瞬間を実直に信じながら、聴き手をまっすぐに突き刺すような音を鳴らす。自らの哲学と物語をシンセポップの覚醒感に接続するLucky Kilimanjaroに、涙とユーモアが入り混じったロマンチックなロックサウンドを鳴らすTENDOUJI。音楽性は違えど、2010年代の半ばから「バンド」という表現に理想と祈りを込めて実直に音を鳴らしてきた2組には、それゆえの芯の強さがある。今回CINRA.NETでは、そんなLucky Kilimanjaroの熊木幸丸とTENDOUJIのアサノケンジの対談を敢行。兼ねてより親交のある両者に、出会いから、この時代におけるバンドが生み出す空間の意義まで、じっくり語り合ってもらった。

「音楽の場所」って、本来あったはずのパーテーションがなくなるじゃないですか。(熊木)

―Lucky KilimanjaroとTENDOUJIは、プライベートでも仲がいい2組だと伺いました。

アサノ:Lucky Kilimanjaroは、TENDOUJIをはじめてすぐの頃に友達になったバンドです。もともとは、新宿MARZでやっている『New Action!』っていうイベントで出会ったのがはじまりで。

熊木:そうそう。練習しているスタジオも一緒なんですよ。

左から:アサノケンジ(TENDOUJI)、熊木幸丸(Lucky Kilimanjaro)
左から:アサノケンジ(TENDOUJI)、熊木幸丸(Lucky Kilimanjaro)

―『New Action!』は、みなさんにとっての溜まり場的なイベントだったんですか?

アサノ:俺はそういう感覚がありましたね。真央(大瀧真央。Lucky Kilimanjaroのシンセサイザー担当)なんかも、バンドの出演がなくても遊びに来てたもんね。

熊木:そうですね。『New Action!』は、主宰の星原(喜一郎)さんを中心に、新しい音楽をみんなで楽しんでいる空間っていう感じで。

アサノ:楽しい場所だよね。普段なにやっているかも知らない、名前しか知らないような人たちと一緒にベロベロになれるような(笑)。

熊木:(笑)。本当に、楽しい場所ですよね。「音楽の場所」って、本来あったはずのパーテーションがなくなるじゃないですか。いい会社で働いているサラリーマンとか、なにもしていない人とか、アートをやっている人とか、そういう人たちが並列に存在することができる場所で。『New Action!』もそういうイベントで、いい文化だなぁって思います。

Lucky Kilimanjaro(らっきー きりまんじゃろ)<br>2014年、熊木幸丸(Vo,Sampler)を中心に活動開始。リスナーの心を躍らせることを目的とした6ピースエレクトロポップバンド。鮮やかなシンセサイザーのサウンド、ダイナミックなドラム&パーカッション、誰もが口ずさめるメロディーラインとダンスミュージックの融合はリスナーからの注目を集める。2019年8月7日、シングル『Do Do Do』をリリース。
Lucky Kilimanjaro(らっきー きりまんじゃろ)
2014年、熊木幸丸(Vo,Sampler)を中心に活動開始。リスナーの心を躍らせることを目的とした6ピースエレクトロポップバンド。鮮やかなシンセサイザーのサウンド、ダイナミックなドラム&パーカッション、誰もが口ずさめるメロディーラインとダンスミュージックの融合はリスナーからの注目を集める。2019年8月7日、シングル『Do Do Do』をリリース。

―お互いのバンドに対しては、どんな印象を持っていますか?

熊木:TENDOUJIはもう……「平和の象徴」ですよね。

アサノ:そうなの?(笑)

熊木:TENDOUJIは人柄もいいですけど、なにより音楽で人を惹きつけて仲間にしていくパワーがすごいなって思うんです。それは単純な音楽での盛り上がりとは違う話で。あくまでも「人」が中心にいて、そこにどんどん人が集まってきている。そういう求心力がすごく今っぽいなと思うし、かっこいいなって思います。

―アサノさんから見てLucky Kilimanjaroはどうですか?

アサノ:俺はメロディーがいいバンドが好きなんですけど、Lucky Kilimanjaroはメロディーがいいし、曲がいい。そこは抜けていますよね。あと、Lucky Kilimanjaroに「世界中の毎日をおどらせる」っていうキャッチコピーがあるのをさっき知って。本当に、「おどらせる」っていうことにめちゃくちゃ特化しているバンドだよなって改めて思いました。

TENDOUJI(てんどうじ)<br>2014年、中学の同級生で結成。自主レーベル「浅野企画」を設立して、これまで4枚のEPと1枚のフルアルバムをリリース。類まれなメロディーセンスと1990年代のオルタナシーンに影響をうけた爆発力のあるサウンドを武器に、全ての会場をハッピーなグルーヴに包みこむ4人組バンド。2019年2月には、TEENAGE FANCLUBの来日公演のサポートアクトを務めた。
TENDOUJI(てんどうじ)
2014年、中学の同級生で結成。自主レーベル「浅野企画」を設立して、これまで4枚のEPと1枚のフルアルバムをリリース。類まれなメロディーセンスと1990年代のオルタナシーンに影響をうけた爆発力のあるサウンドを武器に、全ての会場をハッピーなグルーヴに包みこむ4人組バンド。2019年2月には、TEENAGE FANCLUBの来日公演のサポートアクトを務めた。

アサノ:ただ、音楽的にLucky Kilimanjaroに近いバンドって、ステージの上で客を煽ることに終始しているようなバンドも結構多いんですよね。それこそ3~4年前、俺らが『New Action!』によく出ていた頃は、Lucky Kilimanjaroに近い音楽性のバンドもいっぱいいたじゃん?

熊木:そうですね。シンセを使ったバンドはいっぱいいました。

アサノ:ひとりはシンセがいて、同期も使って、みたいな。そういう音楽性で、客を煽って盛り上げるようなバンドが俺は苦手だったんですけど、Lucky Kilimanjaroは完全に「曲」で踊らせることができるバンドで。なので、彼らの出番のときは酒飲んでフロアで踊ってたんですよ。

熊木:僕らが演奏しているとき、TENDOUJIのメンバーはフロアで超盛り上がってて。あれは救いでした(笑)。

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リリース情報

Lucky Kilimanjaro
『風になる』(CD)

2019年6月5日(水)発売
価格:1,080円(税込)
MUCD-5353

1. 風になる
2. 君が踊り出すのを待ってる

Lucky Kilimanjaro
『HOUSE』(CD)

2019年7月3日(水)発売
価格:1,080円(税込)
MUCD-5355

1. HOUSE
2. 車のかげでキスを

『Do Do Do』
Lucky Kilimanjaro
『Do Do Do』(CD)

2019年8月7日(水)発売
価格:1,080円(税込)
MUCD-5357

1. Do Do Do
2. 愛してる

Lucky Kilimanjaro
『初恋』(CD)

2019年9月4日(水)発売
価格:1,080円(税込)
MUCD-5359

1. 初恋
2. Everything be OK

Lucky Kilimanjaro
『FRESH』(CD)

2019年10月2日(水)発売
価格:1,760円(税込)
MUCD-1437

・FRESH
・風になる
・HOUSE
・Do Do Do
・初恋

イベント情報

『Lucky Kilimanjaro ファースト・ワンマンライブ』

2019年11月23日(土・祝)
会場:東京都 渋谷 WWW
※チケットはソールドアウト

『TENDOUJI Presents “MAKE!TAG!NIGHT!!!” vol.3』

2019年9月28日(土)
会場:東京都 恵比寿LIQUIDROOM
料金:3,200円(ドリンク別)
ゲスト:POLYSICS、崎山蒼志

プロフィール

Lucky Kilimanjaro(らっきー きりまんじゃろ)

2014年、熊木幸丸(Vo,Sampler)を中心に活動開始。リスナーの心を躍らせることを目的とした6ピースエレクトロポップバンド。鮮やかなシンセサイザーのサウンド、ダイナミックなドラム&パーカッション、誰もが口ずさめるメロディーラインとダンスミュージックの融合はリスナーからの注目を集めてやまない。2015年7月、1stミニアルバム『FULLCOLOR』、2017年11月、1stフルアルバム『Favorite Fantasy』リリース。2018年にドリーミュージックからメジャーデビューし、メジャー1st EP『HUG』をリリース。歌詞の世界観とそのメッセージ性、アレンジ構成力の高さに、シンパが日々拡大し続けている。

TENDOUJI(てんどうじ)

2014年、中学の同級生で結成。自主レーベル「浅野企画」を設立して、これまで4枚のEPと1枚のフルアルバムをリリース。類まれなメロディーセンスと1990年代のオルタナシーンに影響をうけた爆発力のあるサウンドを武器に、全ての会場をハッピーなグルーヴに包みこむ4人組バンド。2019年2月には、TEENAGE FANCLUBの来日公演のサポートアクトを務める。また「ARABAKI ROCK FEST.19」「VIVA LA ROCK 2019」「COMING KOBE」「百万石音楽祭 2019」「FUJI ROCK FESTIVAL'19」など大型フェスに続々と出演し、シーンを席巻。東京インディ/オルタナ・シーン屈指の愛されバンド、TENDOUJI。

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