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渡會将士が塗り替えた自分。強がりを脱いで出会えた人の温かさ

渡會将士が塗り替えた自分。強がりを脱いで出会えた人の温かさ

『NEWTOWN 2019』
インタビュー・テキスト・編集
中田光貴(CINRA.NET編集部)
撮影:山川哲矢(Showcase)

ソロ活動を続ける中でも「やっぱり俺はバンド上がりだな!」って痛感していった。

―最新作『ウォーク アンド フーズ』は、繰り返し迎える朝だったり、書類の再発行をしに区役所へ行くといった、日々の積み重ねから「生きる」ということを歌いあげたアルバムだと感じました。改めて渡會さんから見て『ウォーク アンド フーズ』はどんな作品になったと思いますか。

渡會:サウンドの作り方は昔FoZZtoneで使ってた手法も取り入れてたりしていて、一度自分の中で分岐させていたものをもう一回集めようとしている作品です。

ソロの活動を始めた頃は、FoZZtoneとは違う音楽を作ろうという意図があったんですけど、それでシンガーソングライター的に作った『マスターオブライフ』(2016年)を聴き直してみたら、自分の想像を越えていかなかったんですよ。しかも「ここすごくいいな」って思った部分がゲストプレイヤーのアドリブだったりして、ソロ活動を続ける中でも「やっぱり俺はバンド上がりだな!」って痛感していったんです。

渡會将士

―つまり、人と鳴らすことで想像を超えるものが生まれる瞬間を求めている自分に改めて気づいていった。

渡會:そうそう。もちろん、1人で作る音楽も楽しいんですけどね。だけど、そこに人が加わって、自分から出てこないエッセンスが込められていくのもすごく良くて。

結局、これまでは自分の中に境界線を作って作曲してたんです。「FoZZtoneとはもう違うんだ」って思いとか、brainchild's(菊地英昭(THE YELLOW MONKEY / ex. KILLER MAY)がプロデュースするプロジェクト。渡會は第7期のボーカリストとして参加)でゴリゴリのロックはやれるから、ソロではやらなくていいや、みたいに分けて考えていて。

渡會:だけどふと、その全部が自分だなと思えたことがあって、それからはFoZZtoneの壮大な印象をあえて避けるのはもうやめようと思えたし、今回、より日常的でありながら、壮大なテーマにも通じる「キラキラしたもの」に焦点を当てることができたんです。

今は、この先に行くためにこれまでの全部をひっくるめて、自分のマスターピースを見つめ直す時期なんだと思う。

―「キラキラしたもの」を追い求めることを軸として持ちつつ、これまで自ら引いていた境界線をなくし、ミュージシャンとて新たなステップへと踏み出した作品が今作ということですね。そんなアルバムの1曲目が“カントリーロードアゲイン”という、故郷を思い出して出掛け直す曲で始まっているのが印象的で。どういった思いでこの曲を書いたのでしょうか。

渡會:単純に、今年の正月は忙しくて実家帰れなかったんですよ(笑)。

FoZZtone初期の頃は、実家に3、4年帰らないとか平気であったんですけど、最近はなんだかんだで毎年お正月は実家に帰ってて。それを今年飛ばしたら、なんかすごく調子がおかしい感じがあったんです。それを歌にしてしまおうと思って、“カントリーロードアゲイン”を書きました。

渡會将士

―帰り道の歌って、つまりは「帰る場所がある」ということであって、ある種の安心だったり、帰ってもいいという自分への肯定もある気がするんです。その意味で、“I'm in Mars”で<帰るには遠すぎて>と歌っていたソロ活動初期の頃とは、心境の変化があったのでしょうか。

渡會:“I'm in Mars”を書いた頃はまだFoZZtoneとしても活動していて。FoZZtoneをやっていたときの俺って、すごいオラオラなやつだったんです。でも1人になって活動していく中で、FoZZtone時代に持っていた無鉄砲な自信が損なわれていくのを感じたんですよ。

そこで、「FoZZtoneは素晴らしい隠れ蓑として自分を守ってくれていた場所だったんだな」と気づいたんです。そう思ったら今関わってくれている人や、一緒にプレイしているメンバーも大事にしなきゃな、と。

―まさに人との繋がりの大切さですよね。

渡會:そうですね。でも……なんでしょうね。それと同時にあの頃のやんちゃな俺のいいところだけ、もう一回取り戻したい気持ちもあって。

ソロでやってきた自信はもちろんありますし、自分で面白いと思える部分もあるとは思うんです。だけど今は、この先に行くためにこれまでの全部をひっくるめて、自分のマスターピースを見つめ直す時期なんだと思います。

渡會将士
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リリース情報

渡會将士
『ウォーク アンド フーズ』
渡會将士
『ウォーク アンド フーズ』

2019年5月1日(水)
価格:3,000円(税抜)
PML-2003 / PML-3001

[CD]
1. カントリーロードアゲイン
2. モーニン
3. ビューティフルガール
4. 前夜祭
5. 区役所に行こう
6. カーディガン

[DVD]
1. Ride on Tide(MV)
2. Squall(MV)
3. Tomorrow Boy(MV)
4. モーニン(MV)
5. Weather Report(MV)

イベント情報

『JAPAN? TOUR』

2019年10月11日(金)
会場:大阪府 LIVE Bar 酔夏男

2019年10月19日(土)
会場:北海道 musica hall café
※昼公演、夜公演あり
※夜公演はSOLD OUT

2019年10月26日(土)
会場:宮崎県 ぱーく
ゲスト:カワサキイタロ、棘侍まる

2019年10月27日(日)
会場:佐賀県 ROCK RIDE
ゲスト:シャケトリップ

2019年11月2日(土)
会場:青森県 cafe bar ATOM
ゲスト:洞口隆志(SWANKY DOGS) / 小林康平

2019年11月3日(日)
会場:岩手県 Club Change
ゲスト:SWANKY DOGS

2019年11月4日(月・祝)
会場:栃木県 ASHIKAGA SOUNDHOUSE PICO

2019年11月10日(日)
会場:岡山県 城下公会堂

2019年12月1日(日)
会場:石川県 もっきりや

2019年12月8日(日)
会場:東京都 晴れたら空に豆まいて
※SOLD OUT

2019年12月14日(土)
会場:京都府 紫明会館

2019年12月15日(日)
会場:島根県 松江B1
ゲスト:後藤謙 / 日向時間

『ONIWARA TOUR』

2019年11月9日(土)
会場:大阪府 OSAKA MUSE
ゲスト:鶴

2019年11月16日(土)
会場:東京都 SHINJUKU BLAZE
ゲスト:LUNKHEAD

2019年11月30日(土)
会場:愛知県 名古屋 E.L.L.
ゲスト:the quiet room

『NEWTOWN 2019』
『NEWTOWN 2019』

2019年10月19日(土)、10月20日(日)
会場:東京都 多摩センター パルテノン大通り、パルテノン多摩
東京都 多摩センター デジタルハリウッド大学 八王子制作スタジオ(旧 八王子市立三本松小学校)

プロフィール

渡會将士(わたらい まさし)

2002年、FoZZtoneを結成。2007年にEMIミュージック・ジャパンよりメジャーデビュー。全作品のアートワークと歌詞を手掛け、ほとんどの楽曲を作曲する。枠にとらわれないさまざまなアプローチで活動を展開するが、惜しまれながら2015年2月にバンド活動を休止。その後ベイビーレイズJAPANの10thシングル“Pretty Little Baby”を楽曲提供し、2016年にはソロミュージシャンとして初となる1stフルアルバム『マスターオブライフ』をリリース。2017年には1stミニアルバム『After Fork in the Road』、2018年10月に2ndフルアルバム『PEOPLE』をリリースし、全国ツアー『渡會将士 TOUR 2018 PEOPLE』を行う。2019年5月に2nd ミニアルバム『ウォーク アンド フーズ』をリリースし、東名阪+埼ツアーを行う。今現在、全国弾語りツアー『渡會将士 JAPAN? TOUR』を開催中。

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