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田中理来と高岩遼、ブラザーな二人。厳しい世を生き抜いていく

田中理来と高岩遼、ブラザーな二人。厳しい世を生き抜いていく

『渋谷シャドウ』
インタビュー・テキスト
三宅正一
執筆協力:笹谷淳介 撮影:YURIE PEPE 編集:矢島由佳子

さまざまな人種が行き交う街、渋谷。再開発が進み、日々表情を変え続けるこの街にはどんな人間が集まり、そこにはどんな光と闇が存在するのだろうか。

そんな問いの答えを提示してくれるであろう、谷健二監督の映画『渋谷シャドウ』が11月28日から東京・渋谷ユーロスぺースで公開される。

主演を務めるのは、XOXという所属していたボーイズグループが解散したばかりで今後は俳優とソロの音楽活動を積極的に行っていきたという展望を持っている田中理来。そして、これが映画初出演となる、SANABAGUN.とTHE THROTTLEという2つのバンドのフロントマンであり、ジャズシンガーの高岩遼。30歳になったばかりの彼が念願でもあった俳優デビューを飾る。

今回は、谷健二監督、主演を務めた田中理来、高岩遼の3名の鼎談を実施し、『渋谷シャドウ』が生まれた経緯や、2人の思い、そして渋谷について語ってもらった。

「何かを求めて渋谷に来たのに、大体の人が居心地が悪くなってどこかへ帰っていく」(谷)

左から:谷健二、田中理来、高岩遼
左から:谷健二、田中理来、高岩遼

―まず、監督がなぜこの映画を撮ろうと思い、この2人をキャスティングしたのかを教えてください。

:前段として僕の話からさせてください。京都出身で大学は下関。大学4年のとき、単位がほとんどあったから経験として東京に出ようと思って。今考えてもむちゃくちゃな話ですが、下関の大学在学中に東京に住んでるっていう状態だったんです(笑)。当時、矢沢永吉の『成りあがり』をずっと読んでいて、とりあえず東に行ってみようって。だから最初は東京がゴールじゃなくてもよかったんだよね。下関から新幹線に乗って、横浜まで行けたら横浜に住むつもりだったし、静岡までだったら静岡で住もうって。

高岩:本当に矢沢じゃないですか! 大和で降りてたら矢沢ですね。

:そうそう。10万円を握り締めて、ボストンバッグ1つで。当時はCDウォークマンの時代だったから、CDを聴きながら。CDは矢沢じゃなくて、シャ乱Qの“上・京・物・語”だったけど(笑)。

東京の地名といえば、渋谷と新宿くらいしか知らなくて、新宿は馳星周の『不夜城』から怖いイメージがあったから、渋谷に行ったのが始まりで。上京して初めて行った街で、今でも昔の悪友なんかもいたりして、思い入れもあるから、渋谷で映画を1本撮りたいなって思ったんです。

谷健二(たに けんじ)<br>2013年『リュウセイ』で長編デビュー。2本目となる『U-31』は、『沖縄国際映画祭』でワールドプレミア上映された。2018年公開の『一人の息子』は高崎映画祭で上映されたのち、渋谷ユーロスペースで異例の1か月間のレイトショー上映。映画製作以外の代表作は、ドラマ『メンドル学園①②』(TOKYO MX)、テレビCM「アサヒ緑健」「引越革命」、舞台『VOTE』、PV『ベリカ2号機(欅坂46 渡辺梨加 個人PV)』、書籍『cinefil BOOK(編集長)』などがある。
谷健二(たに けんじ)
2013年『リュウセイ』で長編デビュー。2本目となる『U-31』は、『沖縄国際映画祭』でワールドプレミア上映された。2018年公開の『一人の息子』は高崎映画祭で上映されたのち、渋谷ユーロスペースで異例の1か月間のレイトショー上映。映画製作以外の代表作は、ドラマ『メンドル学園①②』(TOKYO MX)、テレビCM「アサヒ緑健」「引越革命」、舞台『VOTE』、PV『ベリカ2号機(欅坂46 渡辺梨加 個人PV)』、書籍『cinefil BOOK(編集長)』などがある。
高岩遼(たかいわ りょう)<br>1990年8月27日生まれ、岩手県宮古市出身。平成生まれのヒップホップ・チームSANABAGUN.、ニュー・サムライ・ロックンロールバンドTHE THROTTLEのフロントマンとして活躍。2つのバンドと並行して、13人のミュージシャン / アーティストがストリートを舞台にパフォーマンスを行う表現者集団SWINGERZの座長としても活動。憧れの日本人アーティストの1人に矢沢永吉を挙げている。(過去インタビュー記事:高岩遼、28歳。ギャングな姿の奥にある、弱音や生い立ちを明かす)
高岩遼(たかいわ りょう)
1990年8月27日生まれ、岩手県宮古市出身。平成生まれのヒップホップ・チームSANABAGUN.、ニュー・サムライ・ロックンロールバンドTHE THROTTLEのフロントマンとして活躍。2つのバンドと並行して、13人のミュージシャン / アーティストがストリートを舞台にパフォーマンスを行う表現者集団SWINGERZの座長としても活動。憧れの日本人アーティストの1人に矢沢永吉を挙げている。(過去インタビュー記事:高岩遼、28歳。ギャングな姿の奥にある、弱音や生い立ちを明かす

―なるほど。そんな過去があったんですね。

:そうなんです。今回はたまたま『MOOSIC LAB』という若手の登竜門的な映画祭があって、全然若くないんだけど(笑)、一度いつものメンバーではなく若い脚本家やカメラマンと組んで撮ってみたいなと思い、原点回帰で撮ったんです。せっかく撮るなら舞台は渋谷がいいなって。言い方が難しいですけど、渋谷に訪れる人の影の部分を表現したかったんですよね。だから題名も『渋谷シャドウ』って感じで。

―監督が若い頃に感じた渋谷の印象も反映されている?

:そうですね。渋谷って面白い街だなって思っていて。おそらく20年前に渋谷に来てた人って8割方はいなくなっていると思うんですよ。何かを求めて渋谷に来たのに、大体の人が居心地が悪くなってどこかへ帰っていく。多分、東京ってそんな街だし、その中でも渋谷は少し顕著にそういうことが起きているのかなと思いますね。

左から:谷健二、田中理来、高岩遼
映画『渋谷シャドウ』予告編

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作品情報

『渋谷シャドウ』

2020年11月28日(土)から渋谷ユーロスぺ―スで公開

監督:谷健二
出演:
田中理来
高岩遼
皆川暢二
永山竜弥
坂ノ上茜
田中シェン
高崎二郎
中野マサアキ
岩間俊樹
関口アナン
橘美緒
両角周
澤田拓郎
堀ノ内翼
三浦健人
馬場良馬

プロフィール

谷健二(たに けんじ)

広告代理店を長年勤めた後、2013年『リュウセイ』で長編デビュー。新宿バルト9をはじめ全国で上映、高崎映画祭などにも招待される。2本目となる『U-31』は、沖縄国際映画祭でワールドプレミア上映され、2016年8月に全国で順次公開。最新作は2018年公開の『一人の息子』、高崎映画祭で上映されたのち、渋谷ユーロスペースで異例の1か月間のレイトショー上映。映画製作以外の代表作は、ドラマ(TOKYO MX)『メンドル学園①②』、TVCM「アサヒ緑健」、舞台『VOTE』、PV『ベリカ2号機(欅坂46 渡辺梨加 個人PV)』、書籍『cinefil BOOK(編集長)』などがある。

田中理来(たなか りく)

1997年5月23日生まれ。2014年、ソニー・ミュージック・WEGO主催の全国オーディション『ボーイズ・グランプリ2014』でグランプリ受賞。NHK『天才てれびくんMAX』てれび戦士、NHK Eテレ『オトナヘノベル』、AbemaTV『私の年下王子さま』等に出演。ドラマ『許してもらえない』主演、舞台『伏魔殿』主演、映画『渋谷シャドウ』主演。ラッパーとしてシンガーFUKIを客演に迎えて配信限定リリースした『143 feat. FUKI』がSpotify JPバイナルチャートTOP50内に選出。様々な分野で活動の幅を広げている。

高岩遼(たかいわ りょう)

肩書き不明。1990年8月27日生まれ、岩手県宮古市出身。平成生まれのヒップホップ・チームSANABAGUN.、ニュー・サムライ・ロックンロールバンドTHE THROTTLEのフロントマンとして活躍。2つのバンドと並行して、13人の表現者集団SWINGERZの座長としても活動。2013年から2016年12月までの約3年の間にSANABAGUN.、THE THROTTLE、SWINGERZのプロジェクトで行った路上ライブの回数は4000回を超えた。2018年10月17日、総勢20名以上のミュージシャンを従えた待望のソロデビューアルバム『10』がユニバーサルミュージックよりリリース。このアルバムにて『NISSAN PRESENTS JAZZ JAPAN AWARD 2018』ニュー・スター部門受賞。2020年8月、自らの30年を綴った自叙伝『30』を発売。一筋縄ではいかない、アグレシッブな活動を常に続けている。株式会社オフィス高岩代表。

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