2005 年のミヅマアートギャラリーでの個展以降、若手イギリス人作家によるグループ展“Souvenir Mine”のキュレーションや、2007年4月にロンドンのOne in the Otherで行われた個展を通して、お土産物の聖母像、りんごの置物や造花のバラなどの“偽物”のイメージを伝統的絵画の構図に落し込み、あたかもそれが荘厳な宗教画であるかのように見せる等、価値の変換を試みながら見る者の視線を刺繍作品の表層からその先へと促した。また、イタリアのトリノで行われた“Alllooksame? ARTCHINAJAPANKORAART”(キュレーター:Fransesco Bonami)展へ参加するなど活動の場を広げている。
本展では、これまでの手法を受け継ぐ精密な静物画、数十枚にわたるミシンによるラフなドローイング、また友人である作家倉重迅との共作アニメーションを展示。壁一面を埋め尽くすドローイングはこれまでとは異なるアプローチで制作され、作家の表現の幅を広げながら、静物画、青山初のアニメーション作品と供にインスタレーションを構成する要素となっている。
青山悟
1973年東京生まれ。1998年ゴールドスミスカレッジのテキスタイル学科を卒業し、2001年シカゴ美術館附属美術大学でMFA(Fiber and material studies)を取得。十数年間の海外生活の後、現在は拠点を東京に移して活動している。
10月27日には小崎哲哉(ARTiT編集長)、窪田研二(インディペンデントキュレーター)、天明屋尚(作家)によるトークショーが行われる。
青山悟 「Crowing in the studio」
2007年10月17日(水)~11月17日(土)
会場:ミヅマアートギャラリー
料金:無料
トークショー
10月27日(土)19:00~
会場:ミヅマアートギャラリー
料金:500円(1ドリンクつき)
ゲスト:
小崎哲哉(ARTiT編集長)
窪田研二(インディペンデントキュレーター)
天明屋尚(作家)