ニュース

タイの幼児売買春・人身売買の現実をえぐる問題作『闇の子供たち』

タイのアンダーグラウンドで行われている幼児売買春、人身売買の現実をえぐり出した問題作『闇の子供たち』が、8月2日(土)より、シネマライズほか全国で順次公開される。

タイ駐在の新聞記者である南部浩行(江口洋介)は、若いフリーカメラマンの与田博明(妻夫木聡)の協力を得て、闇ルートで取引されている臓器の密売に関する取材を開始。しかし金のために子供の命までも容赦なく奪われるその実態は、想像を遙かに超えるおぞましきものだった。一方、理想を秘めてバンコクのNGO団体に加入した音羽恵子(宮崎あおい)も、子供たちがさらされているあまりにも悲惨な現実を目の当たりにしていく…。

本作は誰もが「目を背けたくなる現実」を、ひるむことなく真正面から凝視した社会的かつ、硬質なサスペンスドラマとなっている。何の罪もない無垢な子供たちが、欲望まみれの大人たちのエゴに蹂躙され、虫けらのように扱われていく現実。売春宿に監禁された彼らは、ペドファイル(幼児性愛者)と呼ばれる先進国の外国人客のセックスの玩具にされて心身共に耐えがたい傷を負い、病気にかかればゴミ同然に捨てられる。

本作は「夜を賭けて」「血と骨」などで名高い小説家、梁石日の同名作品が原作。監督は、持ち前の骨太な作風に磨きをかけながら多彩なジャンルの快作を世に送り出し、『亡国のイージス』『魂萌え!』といった近作でも大きな反響を呼び起こした阪本順治。

読み手がページをめくることさえ躊躇するほど衝撃的なテーマ、内容ゆえに映画化は不可能と思われていた企画がついに実現した本作。ここには「子供の悲劇」を扱う映画が陥りがちな、甘ったるセンチメンタリズムなど微塵も感じられない。

『闇の子供たち』
2008年8月2日(土)より、シネマライズほか全国順次ロードショー
監督・脚本:阪本順治
原作:梁 石日「闇の子供たち」幻冬舎文庫刊
出演:
江口洋介
宮崎あおい
妻夫木聡
佐藤浩市
鈴木砂羽
豊原功補
プラパドン・スワンバーン
プライマー・ラッチャタ
主題歌:桑田佳祐“現代東京奇譚”(タイシタレーベル、ビクターエンタテインメント)

2008年/日本/2時間18分/アメリカンビスタ/ドルビーSR/PG-12
配給:ゴー・シネマ

(画像:© 2008 映画「闇の子供たち」製作委員会)

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

シャムキャッツ“完熟宣言”

<もしも願いが叶うならば はぐれた仲間の分まで 幸せな未来をちょうだい>。円陣を組んでシャムキャッツの4人が歌っている。大切な人との別れ、当たり前だった日常が失われていくことも横目に、ステップは絶えず前に。無邪気に笑顔を振りまく姿に、大人になるのは哀しくも楽しく、なんてことを思う。(山元)

  1. 香取慎吾の日本初個展『BOUM! BOUM! BOUM!』レポ 「僕の全部を見て」 1

    香取慎吾の日本初個展『BOUM! BOUM! BOUM!』レポ 「僕の全部を見て」

  2. 星野源のNHK特番、『POP VIRUS』&ドームツアー回顧&最新ライブ映像も 2

    星野源のNHK特番、『POP VIRUS』&ドームツアー回顧&最新ライブ映像も

  3. 小山田圭吾×大野由美子対談 「音に触れる」空間音響がすごい 3

    小山田圭吾×大野由美子対談 「音に触れる」空間音響がすごい

  4. 箕輪厚介×國光宏尚対談 終わりが見える「SNS社会」の次を語る 4

    箕輪厚介×國光宏尚対談 終わりが見える「SNS社会」の次を語る

  5. 平手友梨奈が真紅のCDGを纏う&市川染五郎と“黒い羊”語る雑誌『SWITCH』 5

    平手友梨奈が真紅のCDGを纏う&市川染五郎と“黒い羊”語る雑誌『SWITCH』

  6. なぜ今ライブハウスを? 吉祥寺NEPOが語るこれからの場所作り 6

    なぜ今ライブハウスを? 吉祥寺NEPOが語るこれからの場所作り

  7. 知英がセクシーな喰種・イトリ役 窪田正孝主演『東京喰種2』に出演 7

    知英がセクシーな喰種・イトリ役 窪田正孝主演『東京喰種2』に出演

  8. フィッシュマンズの歴史が更新された夜。ceroとの時を超えた邂逅 8

    フィッシュマンズの歴史が更新された夜。ceroとの時を超えた邂逅

  9. 上白石萌音が杉野遥亮&横浜流星の間で心揺れる 『L♡DK』新映像3種公開 9

    上白石萌音が杉野遥亮&横浜流星の間で心揺れる 『L♡DK』新映像3種公開

  10. 映像作家・山田智和の時代を切り取る眼差し。映像と表現を語る 10

    映像作家・山田智和の時代を切り取る眼差し。映像と表現を語る