アメリカ写真史を概観するシリーズ展示『ヴィジョンズ オブ アメリカ』が東京都写真美術館で開催中だ。本展は時代によって区分された三部からなるシリーズ展示であり、現在はその第一部が催されている。
1839年、フランスにおいて写真技術が公表されたこの年に、当時の人々を驚愕と魅惑の渦に巻き込んだその新技術は早くもアメリカに渡った。現在開催中の第一部では、資料として貴重なだけでなくヨーロッパ型のそれとの違いが興味深い肖像(家族)写真や、南北戦争の記録写真、アメリカ特有といえる広大なフロンティアの風景写真、また、「近代写真の父」とよばれるスティーグッツや、彼の主宰した『カメラ・ワークス』誌を舞台にした後の世代が台頭など、1917年までのアメリカ写真史が展示されている。
8月30日からは第二部「わが祖国 1918-1961」が、10月25日からの第三部「アメリカン・メガミックス 1957-1987」が、それぞれ開催予定となっている。
『ヴィジョンズ オブ アメリカ』
2008年7月5日(土)~12月7日(日)
会場:東京都写真美術館3階展示室
「第1部 星条旗 1839-1917」
2008年7月5日(土)~8月24日(日)
「第2部 わが祖国 1918-1961」
2008年8月30日(土)~10月19日(日)
「第3部 アメリカン・メガミックス 1957-1989」
2008年10月25日(土)~12月7日(日)
休館日:毎週月曜日(休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日)
※7月22日(火)は臨時開館
料金:一般500円 学生400円 中高生・65歳以上250円
※小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料
※東京都写真美術館友の会会員は無料
※第3水曜日は65歳以上無料
(画像:M .ブレイディ・スタジオ「リンカーンの肖像」1860年代前半 ティンタイプ)