シンプルな構図の中に眠る凛とした精神性、小笠原美環個展『ひとりごと』

ドイツ、ハンブルグを拠点に活動する小笠原美環の個展『ひとりごと』が、日暮里のSCAI THE BATHHOUSE(スカイザバスハウス)にて11月8日まで開催中だ。

すべての要素が潔く整理され、グレイトーンを中心とした光と影の対比が印象的な小笠原の作品たち。シンプルな構図の中に配置される人物はまるでオブジェクトのようにたたずみ、躍動感を持たずに何も語ることなく空間を構成するひとつの要素として私たちの目に映み、その心をとらえるだろう。

今回の個展ではバスタブのふちに腰掛ける少女の姿、カーテン越しに淡い光が差し込む部屋などを描いた大小10数点のカンバス作品を展示。何気ない光景の奥深くに眠る凛とした精神性を感じることのできる場となっている。

小笠原美環
『ひとりごと』
2008年10月3日(金)~11月8日(土)
会場:SCAI THE BATHHOUSE(東京・日暮里)
休廊日:日、月曜、祝日
料金:無料

(画像:"Hand" 2008, oil on canvas, 55 x 45 cm)

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