LPサイズのCDブック、ピアニスト向井山朋子『en blanc et noir: 白と黒で』

2009.01.29 Thu

アーティストとしても活動するオランダ・アムステルダム在住のピアニスト、向井山朋子のCDブック『en blanc et noir: 白と黒で』が、1月31日に発売される。

収録されるのは48分にも及ぶ渾身の1曲“sonic tapestry”。同曲は向井山自身の作品を含む現代音楽の400年にわたる音楽の断片が「つづれ織り（タペストリー）」のように演奏されている。

また、LPジャケットサイズでのリリースとなるこのCDブックはアートブックとしての側面も兼ね備えている。内面は向井山朋子のパートナーだった名匠・故フィリップ・メカニカスによる未発表のポートレート写真などで構成され、後藤繁雄による編集と中島英樹が手がけたデザインが、この作品を単なるCDではなくアート作品に至らしめているといえるだろう。

また、今夏に開催される『越後妻有アートトリエンナーレ 2009』では、10000着以上の純白のドレスと経血とピアノ作品が織りなす新プロジェクト「wasted」が世界に先駆けて上演されることも決定しており、今年はこのCDブックの発売を皮切りに、彼女の活動が国内から世界へさらに飛躍する年となるに違いないだろう。

1月31日（土）にはピアノコンサート＆トークショーを開催。コンサート終演後のトークショーには後藤繁雄と、音楽評論家の小沼純一が出演する。また、翌日の2月1日には写真家・佐内正史とのコラボレーションユニット『BABY』のデビューライブも行われる。