不条理でグロテスクなアンチヒーローカルト映画『マクナイーマ』が国内公開へ

半世紀の時を超え、ついに日本初公開を迎えるカルト映画『マクナイーマ(MACUNAIMA)』が、12月上旬よりシアター・イメージフォーラムにて期間限定公開される。

アマゾンの密林で黒人の中年男の姿をした赤子が生まれ、彼は不吉を意味する「マクナイーマ」と名づけられる。あるときマクナイーマは、魔法の泉の水を浴びて美しい白人の青年に変身を遂げ、さっそくアマゾンを抜け出して兄弟たちと出かけた都会で美しい女ゲリラ・シーと出会う。彼女と恋に落ち、金と愛欲の日々に溺れた彼は堕落人間に成り果てるが、幸せな日々もつかの間、絶望的な悲劇が起こる。その先で彼を待ち受けていたのは、奇想天外な珍事奇談の連続だった。

原作は、ブラジル近代文学の金字塔として知られるマリオ・デ・アンドラーデの同名小説。本国ブラジルで大ヒットを収め、フランスでは3年間に及ぶロングランを記録し、今回デジタルリマスター版として生まれ変わった。監督を務めるジョアキン・ペドロ・デ・アンドラーデは、劇映画、ドキュメンタリーの双方で活躍した後、2本の映画化脚本を残し、56歳の若さでガンのため死去したが、2006年にはヴェネチア映画祭にてデジタル復元版による回顧特集が組まれた。

独特のサイケデリックな色彩世界の中、不条理でグロテスクな、そして社会風刺をも盛り込んだアンチヒーローの冒険が繰り広げられる。

『マクナイーマ(MACUNAIMA)』

2010年12月上旬よりシアター・イメージフォーラムにて期間限定ロードショー
製作・監督:ジョアキン・ペドロ・デ・アンドラーデ
原作:マリオ・デ・アンドラーデ
脚本:ギド・コズリッチ
キャスト:
グランデ・オテロ
パウロ・ジョゼ
ディナ・スファト
ミルトン・ゴンサルヴェス
ロドルフォ・アレーナ
ジャルデウ・フィーリョ
ジョアナ・フォム
配給:エスパース・サロウ

(画像:©FILMES DO SERRO)

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