理想の芸術のためにゴッホが生涯を通じて探求したもの、『没後120年 ゴッホ展』

約120点もの作品によってゴッホ芸術誕生の謎に迫る『没後120年 ゴッホ展 こうして私はゴッホになった』が、東京・六本木の国立新美術館で12月20日まで開催されている。

今年はフィンセント・ファン・ゴッホが没して120年目にあたり、同展はゴッホ作品の世界最大のコレクションを擁するオランダのファン・ゴッホ美術館と、油彩95点を含む300点ものコレクションで有名なクレラー=ミュラー美術館の全面協力のもと実現した。

ゴッホは生涯を通じて作品の様式や技法を熱心に探求し、理想とする芸術を達成するために、その基礎となる解剖学や遠近法、色彩理論などを学んだ。芸術家として成長する過程で、ラッパルトやモーヴ、ロートレック、シニャック、ゴーギャンなど個人的に親しくなったほかの芸術家たちに加え、フランス・ハルスのような古典的巨匠やドラクロワのような19世紀の著名な画家の技法や考え方を本で読むなど、美術館や公共の場所に展示される作品などを見ることで、多くのことを学んできた。

同展では、ゴッホが自らの様式と技法を発展させる上で参考にした考え方や手段の概略を示し、その過程で影響を受けた同時代の芸術家たちについても考察を試みている。また、ゴッホが読んでいた書籍や、パースペクティヴ・フレームなどの道具や材料も展示され、X線写真や赤外線反射装置などを使って絵画技法の解析を行なうなどの専門的な調査の一端も紹介される。

没後120年を経た今もなお私たちの心を揺さぶり続けているゴッホ芸術の根底を知る絶好の機会だ。なお、福岡と名古屋にも巡回が予定されている。

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お問い合わせページのメールフォームより、件名を「ゴッホ展招待券応募」とし、お問い合わせ内容欄にお名前とご住所をお書き添えの上、お送りください。当選は、招待券の発送をもって替えさせていただきます(なお、ご応募いただいたメールアドレス宛に CINRAのメールマガジンを今後お届けいたします)。(応募締切り:2010年11月26日)

『没後120年 ゴッホ展 こうして私はゴッホになった』

2010年10月1日(金)~12月20日(月)
会場:東京都 六本木 国立新美術館
時間:10:00~18:00(金曜は20:00まで、入場は閉館の30分前まで)
休館日:火曜(※11月23日(火・祝)は開館、翌24日(水)休館)
観覧料:一般1,500円 大学生1,200円 高校生800円

巡回展

2011年1月1日(土)~2月13日(日)
会場:福岡県 太宰府市 九州国立博物館

2011年2月22日(火)~4月10日(日)
会場:愛知県 名古屋市中区 名古屋市美術館

(画像上から:フィンセント・ファン・ゴッホ 灰色のフェルト帽の自画像 1887年 ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)、フィンセント・ファン・ゴッホ アルルの寝室 1888年 ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)、フィンセント・ファン・ゴッホ 種まく人 1888年 ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団、フィンセント・ファン・ゴッホ ゴーギャンの椅子 1888年 ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)、画像すべて©Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation))

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