重要文化財に指定されている博物館で、映像を活用した実験展示を試みる映像インスタレーション展『IMAGINARIA ――映像博物学の実験室』が、東京・茗荷谷の東京大学総合研究博物館小石川分館で2月18日から開催される。
映像博物学とは、映像技術を活用した博物学と、映像自体から世界を探求する博物学をまとめたもの。同展では、映像の時空間を重ねあわせることで新たな博物空間を創出する試みに挑戦。研究者、学芸員、学生や映像作家らによって制作された映像作品や、学外の博物館や美術館から提供された映像作品をひとつのスクリーンで集約して上映するのではなく、大小様々なプロジェクタを使用し、廊下や階段、解剖学の部屋など内部空間及び植物園の外部空間で映像投影を行う。
映画やテレビ、インターネットの普及により、社会においての多くの出来事が映像に記録されてきた20世紀において、「人間が世界を見る」という知の根底を映像によって再編すると共に、建築空間を舞台とした動的ネットワークが観客の前に出現するだろう。なお、タイトルの「IMAGINARIA」とは、実在物と映像が共存する「イメージの融合空間」を意味している。
期間中はプロジェクションウォークや公開ゼミ、映像博物学講義など様々なイベントも行われる予定だ。
『IMAGINARIA ――映像博物学の実験室』
2011年2月18日(金)~2月27日(日)
会場:東京都 茗荷谷 東京大学総合研究博物館小石川分館
時間:13:00~19:30(入館は19:00まで)、外部映像投影は17:30~19:30
休館日:2月21日(月)、2月22日(火)
料金:無料
『オープニングセレモニー:映像上映、主催者挨拶等』
2011年2月18日(金)17:30~
『オープニングダイアログ:西嶋憲生(映像評論家)×西野嘉章(東京大学総合研究博物館館長)』
2011年2月18日(金)18:30~
『プロジェクションウォーク(投影歩行イベント)』
2011年2月19日(土)18:00~
『ディスカッション:博物館・美術館の学芸員による発表と討論』
2011年2月20日(日)18:00~
『公開ゼミI(総合研究博物館・空間ゼミ)』
2011年2月23日(水)18:00~
『映像博物学講義』
2011年2月24日(木)16:00~
『プロジェクションウォーク』
2011年2月24日(木)18:00~
『公開ゼミII(総合研究博物館・映像ゼミ)』
2011年2月25日(金)18:00~
『映像博物学講義』
2011年2月26日(土)16:00~
『プロジェクションウォーク』
2011年2月26日(土)18:00~
『クロージングイベント(未定)』
2011年2月27日(日)18:00~