特集ドラマ『魯山人のかまど』が2026年春にNHKで放送される。
日本の料理を美と捉え、芸術にまで高めた食と美の巨人・北大路魯山人。『魯山人のかまど』では、日本の原風景の中にある食材が季節ごとに魯山人の手でどのように唯一無二の料理になっていくのか、彼を取材する女性記者の目を通して描き、その真髄に迫る。全4回。
北大路魯山人役を小林薫、出版社の若手記者・田ノ上ヨネ子役を古川琴音が演じる。脚本・演出は中江裕司。

北大路魯山人役:小林薫
唯一無二の芸術家。料理人として類いまれなる料理を生み出しただけでなく、その料理を盛る器(陶器、磁器、漆)も、自らの手で作り上げた。東京・赤坂の会員制料亭「星岡茶寮」において、その料理のセンスともてなしで名をはせ、「食で天下を取った」とまでいわれたが、晩年は北鎌倉に自ら築窯した地で客人をもてなしている。記事を書くためにやってきた女性記者・ヨネ子をなぜか気に入り、客人のもてなしを手伝ってもらうようになるのだが……
【小林薫のコメント】
この度、魯山人のかまどという作品で、その魯山人役をやることとなりました
さて、魯山人さんですがワタシは多くを知りません
何となく知っているのは、食にうるさく、あっコレはマズイ、拘りがあり、自ら多くの器を焼かれたことくらいです
台本を読ませて頂いても、エキセントリックと言いますか、感情のまま非常に怒りっぽく、他人とツイツイ衝突してしまうところがあります、昨今何かと話題のコンプライアンスに照らすとどうなのか? と思うところもありますが、裏を返せばそれだけ自由人でもあった訳で、面白いところでもありました
田ノ上ヨネ子役:古川琴音
出版社の若手記者。記事を書くため魯山人の元に通うようになる。ヨネ子の中にある本物を見極めようとする資質を見てとった魯山人が心を許し、ヨネ子は他人には決して見せない魯山人の心のうちを知る。料理を通して、魯山人の孤独を感じたヨネ子は、自らも魯山人のために料理をつくりたいと思うようになるが…
【古川琴音のコメント】
当時、「傲岸で、人を虫けらのように扱う」と恐れられていた魯山人は、新米記者のヨネ子の目には少し違う姿で映っているようです。二人は独自の美意識で通じ合い、ともに過ごした時間はヨネ子にとってかけがえのないものでした。そんな彼女の素直な反応をお茶目に演じたいと思います。また、もともと食いしん坊の私ですので、そこはしっかりヨネ子に同期して、四季折々の美味しいものを楽しみたいです!
【中江裕司のコメント】
魯山人は美に生きた人、否、美に生かされた人。親を知らない魯山人は、美に救われ生きた。美食を究めた魯山人が行き着いたのは、「わたしがつくり、あなたが食べる」。あなたへの料理には、お金も欲も自己も存在しない。楽しんでつくれば、あなたもおいしい。ドラマ「魯山人のかまど」は、未だ見ぬあなたを思い、込み上げてくる真心で、生じた美しい時を綴っていきます。美のある人生は豊かで楽しい。そして人生はつづきます。
【あらすじ】
晩年の魯山人のもとを、出版社の若手記者・ヨネ子が訪ねてくる。魯山人の傍若無人な態度に戸惑うヨネ子だが、回顧録を口述筆記するため、たびたび魯山人の住まいを訪ねることになる。
吉田茂、イサム・ノグチ、ロックフェラー三世… 多くの有名人たちとの交流を目の当たりにする中、ヨネ子は、その物言いとは裏腹に、料理を美と捉え、一切の妥協を排し、究めようとする魯山人の姿勢に気づいていく。
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