日総ビルディングがアーティストとの対話を通じて銀座を「人と文化が交差する結節点」へと編んでいくアートプロジェクト『CALEIDO ART PROJECT』を始動することを発表した。
第1弾として、銀座五丁目みゆき通りに面した天井高4.5メートルの路面空間「CALEIDO THE HUB」のこけら落としとなる山口歴の展覧会『VORTEX』を7月25日より開催。今年ニューヨーク州ブルックリンから19年ぶりに日本へ拠点を移した山口歴にとって、同展は帰国後初の大規模な展覧会であり、創作の再起点となる。
6月11日よりCALEIDO THE HUBで約1か月間、公開制作された新作『VORTEX』は大きな支持体を床に水平に置き高速で回転させながら、その上に自らの意思で鋭利な直線や筆跡を構成していく高さ4メートル超の大型作品。その原体験はアリゾナ州セドナで目の当たりにした螺旋状にねじれた巨樹にあり、「この力を、自分の作品にも取り込みたい」という衝動がブラシストロークとカットアンドペーストを軸にしてきた手法に「回転」という技法を加えたという。入場料無料。
【日総ビルディング株式会社代表取締役 大西隆之/CALEIDO ART PROJECTからのメッセージ】
街を歩いていて、ふと足を止める瞬間があります。ショーウィンドウの設え、路地の奥の小さな看板、受け継がれてきた職人の手仕事。銀座には、そんな「人を立ち止まらせる力」が今も息づいています。何代にもわたって磨かれてきた美意識と、新しいものを受け入れる懐の深さ。この街が積み重ねてきた文化の厚みは、世界でも類を見ないものだと思います。
一方で、街の風景が少しずつ均質になりつつあると感じることもあります。効率や利便性が優先される時代のなかで、銀座らしさを形づくってきた個性や物語が静かに埋もれていくとしたら、この街を愛する一人として、それはあまりにもったいないことです。
CALEIDO ART PROJECTは、その問いから始まりました。アートは、専門知識がなければ楽しめないものではありません。見慣れた街角が少し違って見える。知らなかった店の物語に出会う。誰かとの会話が生まれる。そしてアーティストにとっても、この街の人や歴史との出会いが、次の創作へ向かう刺激となる。人と街とアートが互いに響き合う、そんな場をつくりたいと考えています。
万華鏡がひと巡りごとに二度と同じ模様を見せないように、人とアートと街の出会いもまた、その時にしか生まれない一度きりの風景です。多様な光が重なり合うたびに、新しい模様が生まれていく。CALEIDOという名には、そんな願いを込めています。
アートをきっかけに、皆さまと銀座の新しい物語が始まれば、これほど嬉しいことはありません。
Photo by Shun Takano
Photo by Shun Takano
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Photo by Yusuke Serizawa
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