平面美術における若手作家の登竜門として知られる『VOCA展2011―新しい平面の作家たち―』が、東京・上野の森美術館で3月14日より開催される。
18回目を迎える今年は、全国の美術館学芸員、ジャーナリスト、研究者などから推薦を受けた36人の作家が出展。鮮烈な色模様や大胆な構成の中に、自然の根源的な生命力の神秘表現し「VOCA賞」に選ばれた中山玲佳をはじめ、『VOCA奨励賞』に後藤靖香、森千裕、『佳作賞』に熊澤未来子、澤田明子、『大原美術館賞』に上田暁子が選出された。
国際的にも通用する将来性ある若手作家の支援を目的に毎年開催している同展だが、昨年に引き続き、今年も全体の傾向として具象表現が優勢であったという。受賞作の中にも見られるように、日常と非日常、現実と夢や想像の間を行き来する要素が並び、読み解きを促すような謎めいた物語性を感じさせる。これらの傾向については、開催初日に行われるシンポジウムでも取り上げられるという。
現代美術の展望
『VOCA展2011 ―新しい平面の作家たち―』
2011年3月14日（月）～3月30日（水）
会場：東京都 上野の森美術館
時間：10:00～17:00（入場は閉館30分前まで、木・金・土曜は10:00～18:00）
料金：一般・大学生500円 高校生以下無料
シンポジウム
『隠された物語』
2011年3月14日（月）17:15～18:45
パネリスト：
高階秀爾（大原美術館館長）
酒井忠康（世田谷美術館館長）
建畠晢（国立国際美術館長）
本江邦夫（多摩美術大学教授）
光田由里（美術評論家）
南嶌宏（女子美術大学教授）
定員：150名（要申込）
『受賞作家によるアーティスト・トーク』
2011年3月19日（土）15:00～16:00
出演：
後藤靖香（VOCA奨励賞）
熊澤未来子（佳作賞）
上田暁子（大原美術館賞）
定員：30名（申込不要）
2011年3月26日（土）15:00～16:00
出演：
中山玲佳（VOCA賞）
森千裕（VOCA奨励賞）
定員：30名（申込不要）
『学芸員によるギャラリートーク』
2011年3月20日（日）、27日（日）15:00～16:00
定員：30名（申込不要）
（画像：VOCA展2011 VOCA賞 中山玲佳「或る惑星」（撮影者©上野則宏）、VOCA展2011 VOCA奨励賞 後藤靖香「あきらめて」（撮影者©上野則宏）、VOCA展2011 VOCA奨励賞 森千裕「Eternal Itching（SAYONARA）」（撮影者©上野則宏）、VOCA展2011 佳作賞 熊澤未来子「より未来へ」（撮影者©上野則宏））
