パッチワークの手法を応用し開催地住民と協働制作、マイケル・リン『ミングリング ―ふれあい―』展

パッチワークの手法で制作された大型インスタレーション作品を展示するマイケル・リンの企画展『ミングリング ―ふれあい―』展が、5月28日から青森・十和田市現代美術館、中心商店街、ふれあいホールで開催される。

マイケル・リンは1964年に東京で生まれ、現在は上海、ベルギー、台湾を拠点に活動するアーティスト。元々は工業生産的なモチーフであった伝統的な台湾のテキスタイル模様を応用し、建築空間にそれらを引きのばしてペイントする絵画表現を確立した。近年はそのスタイルを発展させ、制作を行う地域の伝統的・文化的モチーフ、空間の特徴や場所などの関係性を踏まえた作品制作を行っている。

同展は、リンが十和田市滞在中に興味を抱いた施設「ふれあいホール」をコンセプトとして構成されており、十和田市の人々との共同作業で制作されたパッチワーク作品を中心に展示。この手法は、古布を再利用し新たな布を生み出すというパッチワークの手法と、十和田市に根付く伝統工芸・南部裂織には相通じるものがある、というリンの解釈によって選ばれたという。

パッチワーク作りは、かつては女性たちのコミュニケーションの場であり、コミュニティのアイデンティティ形成を促し、また共同体の象徴として重要な役割を果たしていた。同展はそんなパッチワークの伝統を背景に、大規模なインスタレーションやペインティング、ドローイングなども含めた約25点の作品を中心に、様々な「ふれあい」を形にしている。

マイケル・リン
『ミングリング ―ふれあい―』展

2011年5月28日(土)~8月28日(日)
会場:青森県 十和田市現代美術館、中心商店街、ふれあいホール
時間:9:00~17:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日、ただし8月1日、8月15日は開館)
料金:400円 高校生以下無料

(画像上から:ATRIUM, STADHUIS 12.07-12.09.2002 2002 emulsion on wood 5000X2000cm Stroom-City hall of The Hague, Netherlands、WINDSCAPE 2006 Courtesy: Tang Contemporary Art Center Beijing, China、Untitled 2010 70x70cm各3点、THREE ON THE BUND 29.09-15.11.04-2004 2004 Courtesy: Shanghai Gallery of Art Shanghai, China、マイケル・リン『ミングリング ―ふれあい―』展 展示風景)

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