わいせつと芸術のはざまで描く約100点を展示『ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945』

重要文化財から問題作まで、約100点のヌード絵画を紹介する企画展『ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945』が、11月15日から東京・竹橋の東京国立近代美術館で開催される。

ヌード絵画は、描かれた「はだか」の人物を公の場で鑑賞するという異文化として、フランスやイタリアを経由して日本に上陸。日本国内でも描かれ始めた明治半ば以来、「芸術にエロスは必要か」「芸術かわいせつかを判断するのは誰か」といった議論にはじまり、「どんなシチュエーションならはだかを描いても不自然ではないのか」「性器はどこまで描くのか」といった具体的な事柄まで、これまで多くの画家たちがはだかを表現するのに最適な方法を探ってきた。

同展では、「芸術としてのはだか」を確立すべく苦心を重ねた黒田清輝、和田英作ら明治の画家たちの作品から、前衛美術運動の影響下ではだかをモチーフに造形実験を行った画家たち、再度はだかを組み立て直そうとする動きが現れる昭和初期まで、日本におけるヌード絵画の歴史を紹介し、その原点を辿る。

なお、会期内の11月26日には横尾忠則による講演会『ヌードは難しくて解らない』、12月3日には岡崎乾二郎による講演会『皮膚を脱ぎ、臓腑(はらわた)を放つ。』が実施される。参加には往復はがきによる事前申込みが必要となっているので、東京国立近代美術館のオフィシャルサイトから申込み方法などを確認しよう。

また、同展の特設サイトもオープン。イラストレーターJUN OSONによる展覧会のイラストレポートも近日掲載予定となっているので、こちらもチェックして欲しい。

CINRA.NETでは、『ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945』の招待券を10組20名様にプレゼントいたします!

コチラのメールフォームから応募情報を入力の上、ご応募ください。当選は、招待券の発送をもって替えさせていただきます(なお、ご応募いただいたメールアドレス宛に CINRAのメールマガジンを今後お届けいたします)。(応募締切り:2011年11月22日)

企画展
『ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945』

2011年11月15日(火)~2012年1月15日(日)
会場:東京都 竹橋 東京国立近代美術館 企画展ギャラリー
時間:10:00~17:00(金曜は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(2012年1月2日、1月9日は開館)、12月28日~1月1日、1月10日(火)
料金:一般850円 大学生450円

講演会
『ヌードは難しくて解らない』
2011年11月26日(土)14:00~15:30
会場:東京都 竹橋 東京国立近代美術館 地下1階講堂
講師:横尾忠則
定員:140名(往復ハガキでの事前申込が必要、締切は11月21日(当日必着))
料金:無料

講演会
『皮膚を脱ぎ、臓腑(はらわた)を放つ。』
2011年12月3日(土)14:00~15:30
会場:東京都 竹橋 東京国立近代美術館 地下1階講堂
講師:岡崎乾二郎
定員:140名(往復ハガキでの事前申込が必要、締切は11月21日(当日必着))
料金:無料

講演会
『ぬぐ絵画』
2011年12月10日(土)14:00~15:30
会場:東京都 竹橋 東京国立近代美術館 地下1階講堂
講師:蔵屋美香(同展企画者、美術課長)
定員:140名(事前申込不要、先着順)
料金:無料

ギャラリートーク
『黒田清輝とヌード』
2011年11月20日(日)14:00~15:00
会場:東京都 竹橋 東京国立近代美術館 企画展ギャラリー
出演:山梨絵美子(東京文化財研究所)
料金:無料(要観覧券)

ギャラリートーク
『萬鉄五郎とヌード』
2011年12月11日(日)14:00~15:00
会場:東京都 竹橋 東京国立近代美術館 企画展ギャラリー
出演:根本亮子(岩手県立美術館)
料金:無料(要観覧券)

ギャラリートーク
『古賀春江とヌード』
2011年12月17日(土)14:00~15:00
会場:東京都 竹橋 東京国立近代美術館 企画展ギャラリー
出演:大谷省吾(東京国立近代美術館主任研究員)
料金:無料(要観覧券)

ギャラリートーク
『「ぬぐ絵画」について』
2012年1月6日(金)18:00~19:00
会場:東京都 竹橋 東京国立近代美術館 企画展ギャラリー
出演:蔵屋美香(同展企画者、美術課長)
料金:無料(要観覧券)

ギャラリートーク
『安井曽太郎とヌード』
2012年1月7日(土)14:00~15:00
会場:東京都 竹橋 東京国立近代美術館 企画展ギャラリー
出演:貝塚健(ブリヂストン美術館)
料金:無料(要観覧券

※記事公開後、一部情報が変更になりました

(画像上から:黒田清輝《智・感・情》1899(明治32)年 油彩・キャンバス 各180.6×99.8cm(3枚組) 東京国立博物館【重要文化財】、原撫松《裸婦》1906(明治39)年 油彩・キャンバス 130.5×97.8cm 東京藝術大学、古賀春江《鳥籠》1929(昭和4)年 油彩・キャンバス 111.2×145.0cm 石橋財団 石橋美術館、萬鉄五郎《もたれて立つ人》1917(大正6)年 油彩・キャンバス 162.5×112.5cm 東京国立近代美術館)

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