汚れた外界を知らずに育った無垢な子供たち、奇妙に歪んだ一家描く映画『籠の中の乙女』

健全な家庭に宿る狂気を描いたギリシャ映画『籠の中の乙女』が、8月18日から東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。

ギリシャ郊外が舞台の同作は、家の外の汚らわしい影響から子供たちを守るため家に高い塀をめぐらせた厳格な両親と、「外の世界は恐ろしいところ」と信じ込み、家の敷地の外へ出ずに成長した子供たちを描いた作品。狂おしい妄執にとらわれた両親と外界を知らない無垢な子供たちが過ごす幸福だが奇妙に歪んだ日常は、長男のために外部から女性を招いたことで思わぬ方向へ進んでいく。

監督は同作が長編初監督作品となるヨルゴス・ランティモス。奇抜な設定や人間の心理を絶妙に切り取る鋭い演出で注目を集め、『第62回カンヌ国際映画祭 ある視点部門』でグランプリを獲得したほか、『第83回米アカデミー賞 外国映画賞』にもノミネートされた。

『籠の中の乙女』

2012年8月18日(土)からシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督:ヨルゴス・ランティモス
脚本:エフティミス・フィリプ、ヨルゴス・ランティモス
出演:
クリストス・ステルギオグル
ミシェル・ヴァレイ
アンゲリキ・パプーリァ
マリア・ツォニ
クリストス・パサリス
アナ・カレジドゥ
配給:彩プロ

(画像:©2009 BOO PRODUCTIONS GREEK FILM CENTER YORGOS LANTHIMOS HORSEFLY PRODUCTIONS – Copyright ©XXIV All rights reserved)

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