いとうせいこうの過去作品を復刊し、新たに編集する単行本シリーズ「いとうせいこうレトロスペクティブ」がスタート。第1弾として『ワールズ・エンド・ガーデン』が、8月26日に河出書房新社から刊行された。
最新小説『想像ラジオ』が『第149回芥川龍之介賞』の候補作になったことも記憶に新しいいとうせいこう。『ワールズ・エンド・ガーデン』は1991年に刊行され、『三島由紀夫賞』候補にも挙げられた作品。期限付きの解放区「ムスリム・トーキョー」に現れた謎の浮浪者にまつわる物語が描かれている。新編集版の刊行に伴い、岡村靖幸、神山健治、Bose(スチャダラパー)が帯にコメントを寄せたほか、いとうによるあとがきと新たな解説が加えられている。表紙にはKYOTAROの作品が用いられている。なお、同シリーズの第2弾として9月23日に『解体屋外伝』の刊行が予定されている。
(画像:いとうせいこう『ワールズ・エンド・ガーデン』表紙)