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マームとジプシー『岸田國士戯曲賞』受賞作を再構築して再演、テーマは「家族」

マームとジプシーの公演『ΛΛΛ かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと―――――』が、6月8日から東京・池袋の東京芸術劇場で上演される。

同作は、2011年に上演され、翌年『第56回岸田國士戯曲賞』を受賞した三連作『かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと、しおふる世界。』から、『帰りの合図、』『待ってた食卓、』を再演するもの。初演時の大筋を残しながら、大幅にリニューアルして上演されるという。

交差点ですれ違う4人の登場人物の過去と現在を交差させ描いた『帰りの合図、』や父親の三回忌に集まる兄妹の関係を「リフレイン」を多用して描いた『待ってた食卓、』、作家の藤田貴大が自身の生家が区画整理でなくなるという実体験をモチーフに描いた『ワタシんち、通過。のち、ダイジェスト。』など、これまで取り組んできた「家族の風景」をモチーフに再構築して上演する「マームとジプシー・ベスト盤」と言える内容だ。いずれも「家族」がテーマとなる。なお、同作は6月28日と29日には北海道・伊達のだて歴史の杜カルチャーセンターでも上演される。

藤田貴大のコメント

26歳のときに書いた作品を、リユースして再構築してみようとおもうのだが、これに至るまではいろいろあった。マームとジプシーのこの三年間は、自分たちの過去に発表した作品をある意味、否定していく作業でもあった。とめどなく湧きでてくる、興味と。どうしようもなく拡大されていく、規模。どんどんと速くなっていく、スピード。取り巻くぜんぶのことにアプローチしていくときに振り返ってはいけなかった。振り返らずに、旅をしてきた。しかし去年のいつだったか、すこし立ち止まってかんがえる時間があった。疲れていた。ぼくだけじゃなくて、マームとジプシーが。たぶん、疲れていた。ぽつぽつと、みんなと話す時間があった。はじめて、過去の作品のことを話した気がする。そのときの、なんか、手触りみたいなのって。帰りたい、みたいな感覚と似ていた。この三年間で、生まれた家が壊されて道になった。飼っていたネコの、モモが死んだ。親もみんな、確実に年を重ねている。ぼくも今年、29歳になって20代最後の年を迎える。もう、振り返らないとおもっていた。帰らないとおもっていた。旅をつづけなくてはいけないから。でもでも、待っていてほしいともおもうのだ。もう、なくなってしまった家に。モモに。待っていてほしいともおもうのだ。旅しながら、帰る場所を探して彷徨っている。そのことすべてを、空間として。そこに漂う、波長を。生みだしたい。生みだした先には、また。旅。旅しかないこともわかっているけれど。

イベント情報

マームとジプシー
『ΛΛΛ かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと―――――』

作・演出:藤田貴大
出演:
石井亮介
伊東茄那
荻原綾
尾野島慎太朗
川崎ゆり子
斎藤章子
中島広隆
成田亜佑美
波佐谷聡
召田実子
吉田聡子

東京公演
2014年6月8日(日)~6月22日(日)全18公演
会場:東京都 池袋 東京芸術劇場
料金:
前売 一般3,000円 高校生以下1,000円
当日 一般3,500円
※高校生以下チケットは、東京芸術劇場ボックスオフィスで取扱い。

北海道公演
2014年6月28日(土)、6月29日(日)全3公演
会場:北海道 伊達 だて歴史の杜カルチャーセンター
料金:
前売 一般2,500円 高校生以下1,000円
当日 一般3,000円 高校生以下1,500円

(画像:マームとジプシー『モモノパノラマ』撮影:橋本倫史)

マームとジプシー『モモノパノラマ』撮影:橋本倫史
マームとジプシー『モモノパノラマ』撮影:橋本倫史
マームとジプシー『モモノパノラマ』撮影:橋本倫史
マームとジプシー『モモノパノラマ』撮影:橋本倫史
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