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一柳慧が招聘、NY新進演奏家集団・ユリシーズ弦楽四重奏団の初来日公演

ユリシーズ弦楽四重奏団
ユリシーズ弦楽四重奏団

ユリシーズ弦楽四重奏団の来日公演『アメイジング・ストリングス』が、6月11日と17日に神奈川・横浜の神奈川県民ホールで開催される。

ユリシーズ弦楽四重奏団は、2015年にクリスティーナ・ブーイ(Vl)、ライアノン・バーナート(Vl)、コリン・ブルックス(Vla)、グレイス・ホー(Vc)の4人によってアメリカ・ニューヨークで結成。古典から現代音楽まで様々なレパートリーを演奏しており、今回初の来日コンサートを行なう。

6月11日の公演は「オール・アメリカン・プログラム」と銘打たれ、クリストファー・スターク作曲の日本初演作『ウィンター・ミュージック』、サミュエル・バーバー『弦楽四重奏曲 作品11 より 第2楽章』、スティーヴ・ライヒ『ディファレント・トレインズ』を演奏。また聴衆とのディスカッションも実施する。

6月17日の公演は「スペシャル・コンサートwithフレンズ」と題され、スターク『ウィンター・ミュージック』、ベートーヴェン『弦楽五重奏曲 ハ長調 作品29』、一柳慧『弦楽四重奏曲第2番「インタースペース」より 第3楽章』、ショスタコーヴィチ『ピアノ五重奏曲 ト短調 作品57』の4作品を披露。ヴィオラ奏者の大山平一郎、ピアニストの飯野明日香を迎えて演奏を披露する。

公演プロデューサーを務める一柳慧は彼らの魅力について、「その隅々まで極め尽くされた演奏は音だけにとどまらず、弓の持ち上げ方一つをとっても、4人の音とゼスチャーが見事にそろい、見た目にも楽しい演奏を聞かせてくれます。素顔は非常に明るく、ウィットに富んだ若者たちで、その性格が音楽に反映されています」と述べている。

チケットは現在販売中。両公演を観ることができるセット券も用意される。詳細は神奈川県民ホールのオフィシャルサイトをチェックしよう。

一柳慧のコメント

ユリシーズ弦楽四重奏団の魅力
ユリシーズ弦楽四重奏団は素晴らしいアンサンブルです。一人一人がソリストとしての十分な実力を持ちながら、カルテットとしても、卓越した技術に裏付けられた精緻なアンサンブル表現を兼ね備えた驚くべき存在と言えるでしょう。その隅々まで極め尽くされた演奏は音だけにとどまらず、弓の持ち上げ方一つをとっても、4人の音とゼスチャーが見事にそろい、見た目にも楽しい演奏を聞かせてくれます。素顔は非常に明るく、ウィットに富んだ若者たちで、その性格が音楽に反映されています。難しい現代曲でも、彼らならワクワクするような演奏を聞かせてくれることでしょう。

公演に寄せて
最近若い演奏家の間では、演奏する作品に対して、これまでとは異なる新しい意識や姿勢で臨もうとしている人が増えてきているように感じられます。そこでは、再現芸術家という呼ばれ方をしていた演奏家が、その呼称を払拭するかのように、作曲家が書いたものを、忠実に間違いなく演奏することにとどまらず、より自覚をもった自らの表現に徹することを大切に演奏していると言えるからです。
今回ニューヨークから来日するユリシーズ弦楽四重奏団も、音楽の内容への自主的・能動的かかわりを重視し、聴く者に新鮮な聴取体験を与えてくれる演奏家達です。そこに横溢する新しい演奏感覚によって、かつて作曲と演奏の間に存在していた両者の距離を縮め、バリアーを超越して、生き生きと紡ぎ合う弦楽四重奏団固有の響きをご堪能いただければ幸いです。

ユリシーズ弦楽四重奏団のコメント

グループ名の由来
ユリシーズというグループ名は、ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』に登場する英雄オデュッセウス(英語でユリシーズ)に因んでいます。私たちは旅をテーマにしたこの作品に魅了され、私たち自身の音楽の旅という意味を込め、この言葉を選びました。

6月11日の「オール・アメリカン・プログラム」について
6月11日のプログラムは、アメリカ音楽を辿る旅です。
スタークの「ウィンター・ミュージック」は、昨年書かれたばかりで、多くの皆さんが初めて耳にする曲ではないでしょうか。曲中のある部分では円を描くように弓を動かす演奏技法が使われていて、風や嵐のうなるような音が聞こえてきます。またある部分では、雪がサラサラと舞う音が聞こえます。アメリカの冬の情景が目に浮かぶ、まさに絵画のような作品です。
バーバーの「弦楽のためのアダージョ」は、追悼や悲しみ、愛のエレジーとして使われることの多い、内省的な曲です。
そして、歴史的事実を題材にしたライヒの「ディファレント・トレインズ」は、録音した人間の声を使ってメロディーの基を作るという新しい手法で書かれた作品で、ユニークな魅力を放っています。ライヒ自身も子どもの頃にアメリカ大陸を汽車で横断旅行したことがあり、自らがインタビューで録音した人間の声を使っています。
いずれもエモーショナルな作品で、アメリカ音楽の多彩な魅力を感じていただけると思います。
演奏後に聴衆の皆さんとお話する時間もとても楽しみです。聴衆の皆さんとの交流は、私たちにとって非常に大切な時間なのです。私たちの音楽にかける情熱や、音楽の素晴らしさを、皆さんと共有したいと思っています。

6月17日の「スペシャル・コンサート」について
6月17日のプログラムは、世界の旅になっています。アメリカ、ロシア、ドイツの作品、そして日本の一柳慧さんの作品にも初めて取り組みます。一柳さんは、哲学や精神的なことから自然、食物といったことまで、多様な主題についての実験音楽で、アメリカでも広く知られています。一柳さんの独創的な精神世界を深く掘り下げられることを、とても楽しみにしています。
音楽を味わい楽しむのに、言葉は必要ありません。時代やスタイル、場所も異なる4つの作品で、様々な国を体験し、その背後にある感性や文化への理解を深める機会にしていただけると嬉しいです。

来日について
今回の日本への旅は、きっと目を見張るような素晴らしい体験になることでしょう。できれば皇居や銀座、浅草寺を見てみたいですね。そして猫カフェも!4人とも日本食が大好きなので、ローカル・フード、特にお寿司やお刺身、ラーメンは何としても食べたいです。個性的で本格的なものなら何でも試してみたいですし、日本的な繊細さにもぜひ触れてみたいと思っています。
横浜で皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

大山平一郎のコメント

昨年9月、私が音楽監督を務めていたアメリカ・ニューヨーク州のエセカ市に拠点を置くカユガ室内管弦楽団の40周年記念公演に客演指揮者として招かれた時に、若い一人の素晴らしい奏者と出会いました。コンサートマスターを務めたブーイさんは二十代の若さでありながら、楽器を弾く技術は勿論の事、素晴らしい表現力を持って演奏するその音楽性には、稀にしか感じられない出会いを感じました。彼女の弦楽四重奏団を構成する各メンバーも、現時点で考えられる世界最高水準のトレーニングを受けた強者が揃っています。それはこの四重奏団が短期間で築き上げた凄まじい評価が証明するところです。今回、私も一緒に演奏させていただくベートーヴェンの弦楽五重奏はクラシック様式の中にある名曲ですが、若く活力溢れる奏者たちが、どのように難しい古典に取り組むかが大いに気をひくところです。どうぞお楽しみください。

飯野明日香のコメント

ショスタコーヴィチの作品は個人的に実はピアノ作品よりも弦楽器のための作品の方が好きで、今回弦楽器とピアノのために書かれたこの名曲を演奏できることを、とても幸せに思っております。
さらにアメリカ、ニューヨークで活躍中、これからの活動にも期待が膨らむユリシーズ・カルテットとの共演は、沢山の刺激と新しい発見に満ちたものになることは間違いなく、大変貴重な機会であり、光栄なことと思っております。
今のニューヨークの音楽、世界を存分に感じながら、5名で一つの作品を作っていくことを心から楽しみにしています。

一柳慧
一柳慧
大山平一郎
大山平一郎
飯野明日香
飯野明日香
ユリシーズ弦楽四重奏団と一柳慧
ユリシーズ弦楽四重奏団と一柳慧
ユリシーズ弦楽四重奏団
ユリシーズ弦楽四重奏団
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