折坂悠太のライブ盤『なつのべ』が会場限定販売　彫刻家の旧邸で録音

2017.07.22 Sat

折坂悠太のライブEP『なつのべ live recording H29.07.02』が、8月18日からライブ会場限定で販売される。

折坂悠太は、2013年にライブ活動を開始したシンガーソングライター。自主制作で発表したミニアルバム『あけぼの』は、寺尾紗穂に「2015年、一番聴いたCD」として挙げられている。昨年9月には初のフルアルバム『たむけ』をリリースした。

『なつのべ live recording H29.07.02』は、7月2日に東京・上野の平櫛田中邸で録音された作品。バンド編成で演奏した全5曲を収録する。現在、楽曲“よるべ”の録音の様子がYouTubeで公開されている。会場の平櫛田中邸は1979年に没した彫刻家・平櫛田中が住居兼アトリエとして使用していた建物で、通常は非公開だが有志によって清掃や公開が実施されている。

同作は、8月18日に東京・代官山の晴れたら空に豆まいてで開催されるライブ『折坂悠太（合奏）わんまん』で販売開始。折坂悠太は同作について「演者、スタッフそれぞれが、家屋に刻まれた『呼吸』を感じながら仕事をしたと思います。あの日あの場所も、あいまいな境界、『辺』だったのです」と述べている。

折坂悠太のコメント

撮影日の7月2日は少し汗ばむものの、風もあり、かろうじて過ごしやすい陽気でした。翌日3日からは喘ぐような猛暑で、思えばあの日は題名どおり、夏の「辺」だったなと思い返しています。

夏は他の季節よりも、肌とシャツ、自分と他者、生と死などの境界があいまいになりやすい季節です。

撮影・録音させていただいた、台東区谷中にある平櫛田中邸は、彫刻家・平櫛田中（1872-1979）の自宅兼アトリエだった日本家屋です。演者、スタッフそれぞれが、家屋に刻まれた「呼吸」を感じながら仕事をしたと思います。あの日あの場所も、あいまいな境界、「辺」だったのです。

靴を脱いで夏に踏み入る。夏のほとり、入り口、または出口。