ラヴ・ディアスのヴェネチア金獅子賞作『立ち去った女』 約4時間の復讐劇

映画『立ち去った女』が、10月に東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。

昨年の『第73回ヴェネチア国際映画祭』で最高賞にあたる金獅子賞を受賞した同作。無実ながらも殺人罪で30年間投獄されていた女・ホラシアが、自らを陥れたかつての恋人・ロドリゴを追う復讐の旅の中で、アヒルの卵を売る男や心身に傷を抱えた女といった様々な人々に出会い、助けられる様子を3時間48分のモノクロ映像で描く。

監督を務めたのは、上映時間8時間を超える前作『痛ましき謎への子守唄』で昨年の『第66回ベルリン国際映画祭』銀熊賞を受賞しているフィリピンの映画作家ラヴ・ディアス。『立ち去った女』では脚本、撮影、編集、プロデュースも自ら手掛けている。出演者にはチャロ・サントス・コンシオ、ジョン・ロイド・クルズ、マイケル・デ・メサらが名を連ねる。なお同作はレフ・トルストイの短編小説『神は真実を見そなわす』に着想を得て制作されたという。

オフィシャルサイトでは4種類の特報を公開。それぞれに「女は帰ってきた」「女は女を救う」「女は復讐を誓う」「女は何処に向かうのか」というテーマが与えられている。ポスタービジュアルは、特報に用いられているシーンをもとにしたものとなっている。

『第73回ヴェネチア国際映画祭』で審査員長を務めたサム・メンデスは「我々が感じたこの熱狂を、ぜひ観客にも、映画館で味わってほしい」とコメント。女優のメリル・ストリープは「ラヴ・ディアス!彼の映画は、私の身体を分子構造からすっかり変えてしまうほどの衝撃だった」と述べている。

作品情報

『立ち去った女』

2017年10月からシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督・脚本:ラヴ・ディアス 出演: チャロ・サントス・コンシオ ジョン・ロイド・クルズ マイケル・デ・メサ 上映時間:228分 配給:マジックアワー
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