LA作家ヘンリー・テイラーの日本初個展 旅先の人々や出来事を叙事的に描く

ヘンリー・テイラーの個展『Here and There』が、3月24日から東京・原宿のBLUM & POEで開催される。

ヘンリー・テイラーは、1958年にアメリカ・カリフォルニア州で生まれ、現在はロサンゼルスを拠点に活動するアーティスト。家族や友人といった身近な人物から、アフリカ系アメリカ人のミュージシャン、活動家、スポーツ選手といった著名人まで様々な人物の肖像画を描いている。一方で、自身に起きた過去の悲劇的な出来事や、現在の黒人に対する構造的な抑圧の様相といったテーマも作品にしばしば登場する。

日本初個展となる同展では、ポルトガル、モロッコ、フランス、ガーナ、ギリシャ、メキシコ、キューバなどの地を巡るテイラーの旅を通じて制作された作品を展示。旅先で出会った人々や出来事、コミュニティについての描写が、自画像や風景画の中に展開されているという。展示初日の3月24日18:00~20:00にはオープニングレセプションを開催する。

ニューヨーク近代美術館キュレーターのローラ・ホプトマンは「テイラーにとっての肖像画とは、写実画家の伝統的な美術表現を超えるものです。つまり、ポートレイトという分野においてテイラーが創り出す多様性は、従来的な手法として見なされてきたものを、21世紀初頭のアフリカ系アメリカ人という彼のレンズを通した、現代生活についての多角的でありながらも非常に個別的な見方を生み出すという、より広義の目的のための自由自在な媒体へと作り変えるのです」と語っている。

なお、作家について論じた初のテキスト集が今秋に同ギャラリーとRizzoli Electa社によって共同刊行される予定だ。

イベント情報

ヘンリー・テイラー
『Here and There』

2018年3月24日(土)~5月19日(土) 会場:東京都 原宿 BLUM & POE
時間:11:00~19:00 休廊日:日、月曜 料金:無料

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